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エリクソンの小部屋

エリクソンの著作の私訳を載せたいと思います。また、心理学やカウンセリングをベースに、社会や世相なども話題にします。

発達トラウマ障害(DTD)が、公衆衛生上、最も大きな脅威です。

2016-07-17 12:23:25 | ヴァン・デ・コーク教授の「トラウマからの

 

 

 

 
日本人の政治意識と、権威信仰   丸山眞男教授の処方箋
 丸山眞男教授の文書に「日本人の政治意識」があります(『丸山眞男集』第三巻、p.323 -329)。もともとは、1948年、昭和23年に、岩波書店の従業員組合のための講和だった......
 

 

 発達トラウマ障害(DTD)の子ども。私どもは退化しつつあるから、これだけ溢れる位の発達トラウマ障害(DTD)の子どもが生まれているんだ、というのは、優れた視点です。

 The body keeps the score : brain, mind, body in the healing of trauma 『虐待されたら、意識できなくても、身体は覚えてますよ : 脳と心と身体がトラウマを治療する時どうなるか?』p.350の第3パラグラフから。

 

 

 

 

 

 PTSDについて議論することは、まだ注目されるのは、帰還兵、テロ爆破の被害者、恐ろしい事故の被害者についてです。しかし、発達トラウマは非常に大きな公衆衛生上の課題ですし、わが国の市民全体に関わる社会福祉に対する最大の脅威であることに間違いありません

 

 

 

 

 

 アメリカでも4分の1の子どもが発達トラウマ障害(DTD)といいますね。日本では、おそらく、2分の1の子どもから青年までが、発達トラウマ障害(DTD)と言っても、全く過言ではありません。

 しかし、最も危機的なのは、家庭で虐待やネグレクトがされているということじゃぁありません。特にニッポンで最も危機的なのは、学校、病院、児童施設など、本来子どもの福祉と人権を守るはずの公的部門も、発達トラウマ障害(DTD)の子どもに、『良いことをしているつもりで」、現実には、虐待とネグレクトをやっちまっている!! ということです

 

 

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自由と約束

2016-07-17 11:32:13 | 聖書の言葉から

 

 

 

 

 
人頼みで、組織頼みで、自分を確かにしようなどというやり方を超えて
  ルターは、大人になっても、父親の言いなりになってたんですね。いつまでも「子ども」でした。それはもちろん、ルターにとって、苦しいことでした。ところが、その苦しいところに、......
 

 

 約束。それは、「守らなくてはならない」もの、不自由の親戚、と感じる人が多いのじゃあないかしらね。でも、約束の善さを知らない人が、約束を不自由なものと勘違いしているのだと私は考えますね。

 自由。それは、勝手気ままなもの、わがままの親戚、と感じる人が多いのじゃあないかしらね。でも、自由の真の意味を知らない人が、自由をわがままと勘違いしているのだと私は考えますね。

 今日は、何カ月も待つて、ようやく船便で届いた Kittle, G.1964. Theological dictionary of the New Testament. Vol.Ⅱ『キッテルの新約聖書神学辞典』第二巻から。国語辞書の親戚です。31ページも同じ単語を解説した、そのほんの一部です。

 

 

 

 

 

 

διατίθεμεμαι(自分から、一方的な約束を守ること), διαθήκη(約束)

  …私どもが考えなくてならないことは1つだけで、それは、自分の自由意思に従って、人も(…)ものも(…)段取りして、前もって用意と準備を整えることです。特に、…遺言で分け前を自由に決めることですね。

 

 

 

 

 

 約束とは、遺言のように、自由に分け前を決めること、遺産を贈られた人は黙って、遺産を貰うことだけ。

 しかし、贈るのは遺産ばかりではありません。最も大事なのは、時間でしょう。その時間を、ゆとりをもって、自由にプレゼントすることが何よりも大事なことなんですね。貰う方は悦んで受け取るだけ。

 そうすると、時間の分け前を貰う方は、心の底に、根源的信頼感が育まれます

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信頼には、100回くらいお試し期間が必要です

2016-07-17 04:12:33 | トラウマを負う≪本当の自分≫を取り戻す

 

 

 

 

 

 
倫理的な私は、葛藤から生まれる
  発達は、親や会社や世間に都合のいい「偽りの自分」が育つことではありません。「本当の私」、「ありのままの私」が育つことです。ですから、いつでも何度でも、その「本当の私」と......
 

 

 2年前(2014年)、心理臨床学会の招聘講演で、発達トラウマ障害(DTD)について講演した、Ruth Lanius ルース・ラニウスさんらが昨年出した本、Paul Frewen , Ruth Lanius (2015) , Healing the Traumatized Self   consciousness, neuroscience, treatmet 『トラウマを負わされた自分に対する囚われから自由になること  意識、神経科学、治療』の翻訳。 最終章の第7章、p.276から。

 

 

 

 

 

 未知なることに対する衝撃的な驚きや心細さは、私どもが自由になるための旅時には付き物でしょう。セラピーをしようと思っただけで、恐ろしい。トラウマを負わされた人たちにとって、セラピストとの関係は、男でも女でも、他の知り合いとの関係と似たり寄ったりです。危険で、予測不能で、恥も外聞もないことになりかねません。他人を信頼することなど、セラピーの初期段階には想像もつきません。クライアントとセラピストの間の信頼関係ができるのは、セラピストが頼りになるか繰り返し試された後のことです

 

 

 

 

 

 セラピストでなくても、人を相手にする仕事を誠実にしていれば、どなたでも出くわすことですし、体験することです。

 信頼は赤ちゃんの時の発達危機に関わることでしょ。クライアントは、13歳になっても、33歳になっても、53歳になっても、83歳になってもセラピストや人と関わる仕事を誠実にしている人との間で、100回くらい繰り返しやり直され、100回くらい試されることによって、初めて、0歳の信頼は回復するものです。

 つまり、信頼は100回くらいのお試し期間が必要だ、ということです。

 

 

 

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希望は必ずある

2016-07-17 02:59:14 | ブルース・ペリー教授の『犬』

 

 

 

 
日本人の政治意識と、権威信仰   丸山眞男教授の処方箋
 丸山眞男教授の文書に「日本人の政治意識」があります(『丸山眞男集』第三巻、p.323 -329)。もともとは、1948年、昭和23年に、岩波書店の従業員組合のための講和だった......
 

 

  発達トラウマ障害DTD愛着障害の子ども。いつでも大事なのは、ピィスティスです

 ブルース・ペリー教授の The boy who was raised as a dog の第6章、本のタイトルにもなっている「犬として育てられた少年」のp.139の第2パラグラフから。

 

 

 

 

 ジャスティンがセラピーに劇的に反応した訳は、おばあちゃんがなくなる前に、ジャスティン自身が一歳になるまでの経験を育むでいたからだ、とすぐに分かりましたね。つまり、ジャスティンの最も基底部の、一番中心にある脳が、良い素材を与えられていたんです。もしも、ジャスティンが生まれた時から犬小屋で育てられていたら、ジャスティンの将来はずっと希望のないものになっていたことでしょう。コナーが、レオンと同様、生まれてから18ヶ月まで事実上ネグレクトされ、苦しめられたことを思うと、心配になりました。1つの希望は、夜と週末、コナーの両親が世話をしている間は、コナーも感覚が育つ経験ができた、ということでした。

 

 

 

 

 

 どんな苛酷な経験を子どもがしていても、希望がどこかに隠れている希望は必ずある、ということでしょう。

 

 

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