エリクソンの小部屋

エリクソンの著作の私訳を載せたいと思います。また、心理学やカウンセリングをベースに、社会や世相なども話題にします。

日本も これから!

2016-07-11 07:17:06 | ヴァン・デ・コーク教授の「トラウマからの

 

 

 
自覚なき独裁 無責任な私たち
   なぜ、≪私≫も≪私たち≫も死んで、「人間を上下二つに分けるウソ」が蔓延する群れる組織となるのか?  ヴィジョンを「共に見る」ことと「群れる組織」 ......
 

 

 発達トラウマ障害(DTD)の診断基準もオーダーメイドと言ったら、ビックリした人が多かったみたいですね。オーダーーメイドだからこそ、アメリカの診断マニュアルが、臨床と研究をする中で、話し合いの中で、よりよいものへと変更されるんですね。民主主義の鉄則です。

 今朝も、今から7年前、311(2011)を遡って2年前、ヴァン・デ・コーク教授が、2009年に出した、発達トラウマ障害(DTD : developmental trauma disorder)をDSM-にハッキリと入れてね、という提案書(http://www.traumacenter.org/announcements/DTD_papers_Oct_09.pdf) の86日目。そろそろこの提案書も、ゴールが見えてきましたね。

 

 

 

 

 

 総じて、発達トラウマ障害(DTD)は、NCTSN(国立子どもトラウマ・ストレス・ネットワーク)の指導者たちや、児童精神科医の領域で指導的な研究者達の間で合意があることを示しています。私どもは信じているのですが、発達トラウマ障害(DTD)という考え方は、トラウマを負わされた子ども達の診断を、科学的に、臨床的に統合する可能性がある、ということです。発達トラウマ障害(DTD)の診断を、出来得るかぎり正確なものにするためには、将来も臨床と研究を続けていかなくてはなりません。全国の70のサイトと、トラウマ・ストレスの分野の、素晴らしい研究者等と専門の臨床家たちと連携しながら、NCTSN(国立子どもトラウマ・ストレス・ネットワーク)は、発達トラウマ障害(DTD)を将来にもわたって、臨床研究をするのに、うってつけでしょう。

 

 

 

 

 

 今日で、ヴァン・デ・コーク教授が、2009年に出した、発達トラウマ障害(DTD : developmental trauma disorder)をDSM-にハッキリと入れてね、という提案書(http://www.traumacenter.org/announcements/DTD_papers_Oct_09.pdf)は、訳了です。以下の図表は割愛します。お付き合いいただいたみなさん、誠にありがとうございます。

 いまから、7年前の提案書では、このような感じです。すでに、発達トラウマ障害(DTD)を治療するセンターが、全米の50州や、グアムなどの領土(準州)で出来ています。DSM-Ⅴに、発達トラウマ障害(DTD)の診断名は入らなかったものの、臨床現場では、驚くほど浸透して、それぞれのセラピーをしているようです。

 皆様も【発達トラウマ障害(DTD)】、【developmental trama disorder】で、検索してみてください。アメリカなどでは、燎原の火のように、そのケアが広がっているのが一目瞭然です。

 日本でも、発達トラウマ障害(DTD)のことをきちんとお話すれば、その深刻さ、その重大さに、驚きと共に、「なんとかしなくっちゃ」という気になるものですね

 日本も、これからです。

 

 

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悲しみも人生の宝

2016-07-11 05:26:55 | ヴァン・デ・コーク教授の「トラウマからの

 

 

 
神様の弱さというバカ 改訂版
  ルターも気づいたんですね。自分が苦しんで、悩んで、死んじゃいたいなぁと思ってたことに、計り知れない価値がある、ということを、聖書の御言葉に見つけた時の感動ですね。それが......
 

 発達トラウマ障害(DTD)の子ども。エドワードは、リチャード2世のセリフが誘い水になって、自分の気持ちも出てきたみたい。

 The body keeps the score : brain, mind, body in the healing of trauma 『虐待されたら、意識できなくても、身体は覚えてますよ : 脳と心と身体がトラウマを治療する時どうなるか?』p.348の第3パラグラフから。エドワードの昔語りの続きです。

 

 

 

 

 

 天才ティナのお陰で、私は「良かったょ」と母親に言ってもらえました。それはまるで昔に戻って、自分の物語を変えたみたい。いつか安心して、悲しみも私の人生の宝です、と言える日が来る、と確信しましたね。

 

 

 

 

 

 トラウマ治療の基本形がはっきり出てますね。

 その形は、悲しみも人生の宝、ということです。

 

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日本の働くお母さんは、ジェーンのヒドイ従兄弟とだいたい同じ

2016-07-11 05:08:22 | ブルース・ペリー教授の『犬』

 

 

 

 

 

 
人間の美点は普遍的
  いのち言葉は、≪見通し≫と≪出来事≫と結びついた≪話し言葉≫ですから、そのいのち言葉は最も優れて礼拝になる、とエリクソンは言います。その礼拝は、エリクソンによれば、個人......
 

 

 発達トラウマ障害DTD愛着障害の子ども学校や児童施設や病院などで、税金でやってる「サービス」が、現実には、子どもの傷に塩を塗る虐待になっている、だけじゃありません。児童精神科医さえ、その大多数が、子どもの発達、発達トラウマ障害(DTD)を知らないんです。恐ろしいことですね。

 ブルース・ペリー教授の The boy who was raised as a dog の第6章、本のタイトルにもなっている「犬として育てられた少年」のp.138から。

 

 

 

 

 

 しかし、とある日、コナー君が一歳半になった時、ジェーンが仕事を病気でお休みして帰宅しました。家は真っ暗でしたから、いとこの乳母は子どもを連れだしてくれたんだと思いました。ところが、ものすごい悪臭がコナー君の部屋からしたんです。ドアは半開きでしたから、中を覗いたんです。ジェーンは、コナー君が真っ暗なお部屋に一人ぼっちで座らされているのを見たんです。おもちゃも、音楽も、乳母も、サッパリしたオシメもなしです。ジェーンはゾッとしたんです。

 

 

 

 

 

 ジェーンの従兄弟は、なんてヒドイ人なんだろうと、思うでしょ。でも、日本の働くお母さんの多くも、このヒドイ従兄弟と同じです。

 

 

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インターメッツォ : 心の中にある時間的な座標軸

2016-07-11 04:32:41 | 聖書の言葉から

 

 

 
自覚なき独裁 無責任な私たち
   なぜ、≪私≫も≪私たち≫も死んで、「人間を上下二つに分けるウソ」が蔓延する群れる組織となるのか?  ヴィジョンを「共に見る」ことと「群れる組織」 ......
 

 

 エリクソンの言葉に学ぶ日が続きます。Toys and reasons: Stages in the ritualization of experience.から。言葉の宝の山でしょ。上の写真は、5歳?のロバートが作った積木に、ロバートの新たな未来が見えた、というお話です。箱庭療法、絵画療法、プレイセラピー、コラージュ療法などの投影法でも、非常に参考になるところです。

 

 

 

 

 

 心の中心に折り合いがついてないことが1つあって、それは子どもが生き抜く発達危機の特色です。ロバートの縦長の積木は、運動神経抜群の子どもがダンスを踊って自己主張をしているところで、それは側面にそれとなく現われた、折り合いがついてないことやいろんなトラウマに、打ち勝つことだ、と申し上げました…このような空間のテーマは、過去に負わされたトラウマと、将来の、希望に満ちていると同時に、怖さもいっぱいあることに対するいろんな解決策を結びつける、ある種の時間的な座標軸を含んでいます。

 

 

 

 

 

 日常生活をノンベンダラリと過ごしていても、トラウマは解決しませんよ。そればかりか、ほとんどの場合が、トラウマに塩を塗るようなことを「良かれ」と勘違いしてしているのです。

 今宵エリクソンが示してくれているように、トラウマは、象徴的に、未来の希望と結びつけることが必要なんですね。そして、トラウマが未来の希望になることは、ウソのない心理臨床的な関わりを通して、可能です。

 

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