エリクソンの小部屋

エリクソンの著作の私訳を載せたいと思います。また、心理学やカウンセリングをベースに、社会や世相なども話題にします。

発達トラウマ障害(DTD)の子どもが≪本当の自分≫を取り戻すために

2016-07-13 07:33:22 | トラウマを負う≪本当の自分≫を取り戻す

 

 

 
自分を大事にするように、・・・
   ≪真の関係≫にいきる母親は、素敵です  子育ては、最深欲求に応えるほどの、私のない暮らし、すなわち、≪超越≫ができる。 本日はp48の6行目から。......
 

 

 

 2年前(2014年)、心理臨床学会の招聘講演で、発達トラウマ障害(DTD)について講演した、Ruth Lanius ルース・ラニウスさんらが昨年出した本、Paul Frewen , Ruth Lanius (2015) Healing the Traumatized Self   consciousness, neuroscience, treatmet 『トラウマを負わされた≪本当の自分≫を取り戻す  意識、神経科学、治療』を本日より、翻訳開始。レッツ・ゴー! 最終章の第7章、p.275から。

 

 

 

 

 

 

 トラウマを負わされた≪本当の自分≫を自由にすること

    レジリエンスと回復

 

 

 人間の本物の値打ちは、自分の囚われから自由のなって手に入れることができる物差しと判断力次第です。

          ━━アルバート・アインシュタイン(1954/1994,p.12)

 

 

 

 

 

 自分(我)に囚われていたところから自由になって、自由な物差し、自由な判断力を勝ち得た者は幸いですね。ニッポンの場合は、我が、馴れ合い組織を隠れ蓑としている場合が多いので、ご本人は、自分が「我に囚われている」意識は希薄なのが普通です。その手の人は、発達トラウマ障害(DTD)の子どもに自由をもたらすことができません。なぜなら、自分の頭のハエも負えない(自分が我に囚われっぱなし)なのですから。

 発達トラウマ障害(DTD)の治療ができるのは、その大人が我の囚われから自由になって、初めてできるものですね

 

 


 

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ネグレクトは、気付かれないのが普通?!

2016-07-13 02:25:54 | ブルース・ペリー教授の『犬』

 

 

 

 

 
いろんなケア
  発達の中で、キリスト教倫理が身に付くようになる、とエリクソンは言います。しかも、クリスチャンに限らずに、キリスト教倫理が身に付くと、エリクソンは言います。ですから、育ち......
 

 

  発達トラウマ障害DTD愛着障害の子ども発達トラウマ障害(DTD)について、無知な親、無知な教員、無知な児童精神科医、無知な保育士、無知な看護士、無知な児童自立支援施設職員だらけなんです。恐ろしいことですね。

 ブルース・ペリー教授の The boy who was raised as a dog の第6章、本のタイトルにもなっている「犬として育てられた少年」のp.138の第2パラグラフから。

 

 

 

 

 

 コナー君は、いつも人を避け、特定の繰り返しに拘り出すようになっても、精神保健部門の誰も、学校の誰も、特別支援教育の教員や作業療法士の誰も、コナー君が赤ちゃんの頃にネグレクトされていたことに気付きませんでした。何十万、何百万というお金と、何百時間という時間が、「なんとか障害」を治療するために、無為に費やされてきたのでした。

 

 

 

 

 

 全くひどいでしょ。ネグレクトされていることが、子どものオカシナ行動・様子の背景のあることに気付かない。

 しかし、それだけではありません。

 もっとひどいのは、気付いてても、キチンとしたセラピーを妨害するビョーキの人とビョーキの組織が、税金で維持されていることです。

 

 

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インターメッツォ : 毎日の生活が礼拝になるって、どういうことかしら?=陽気で楽しい+本気

2016-07-13 02:02:22 | 聖書の言葉から

 

 

 

 

 
苦しみの中にある光
  ルターは、当時のキリスト教では、権威とされていた聖アウグスティヌスの主張に異を唱えたわけですね。なぜそのようなことができたのでしょうか? Young Man Lut......
 

 パウロは、ロマ書で「自分の体を神に喜ばれる聖なる生け贄としてささげなさい。これこそ、あなたのなすべき礼拝です」(『新約聖書』「ローマ人への手紙」第12章1節)と言います。この「なすべき」と訳されている言葉は、ロギコス λογικόςで、ロゴス=「理性」、「道理」から派生した言葉です。ですから、「あなたのなすべき礼拝です」は、「あなたの霊的礼拝です」とも、「理に適ったあなたの礼拝です」とも、訳せます。

 この箇所の重要性を教えて下すったのは、私のギリシア語の先生である武藤陽一先生なんですけれども、この聖句で言わんとするところが、まさに、日曜礼拝ではなくて、「毎日の生活を礼拝とすること」であることだということは、パウロのこの手紙をよく読めば、自ずから分かる所です。

 私は、そうと分かって、エリクソンが言うritualizationも「儀式化」と直訳するのでは、エリクソンの真意は完全に失われてしまうと感じたわけですね。ritualizationは「毎日の生活を『礼拝にすること』」ということだからです。これは、 Toys and Reasons: Stages in the ritualization of experience.や The Galilaen Sayings and the sense of ' I.を、10回も20回も読むうちに、ようやく分かったわけですね。その毎日の生活を礼拝にすることについて、エリクソンが教えてくれていることです。 Toys and Reasons: Stages in the ritualization of experience.から。

 

 

 

 

 

 毎日の暮らしを「礼拝にする習慣」は、 人間らしい、陽気な楽しさに、まずは一定の形を与えて、しかも、ある種独特の本気と結びつけることですね。

 

 

 

 

 

 ですから、私が目指すセラピーは、いつでも、「陽気で楽しい+本気」です。日常生活で意識するのも「陽気で楽しい+本気」です。

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トラウマを意識して治療していく社会

2016-07-13 01:47:12 | ヴァン・デ・コーク教授の「トラウマからの

 

 

 

 

 
自分を大事にするように、・・・
   ≪真の関係≫にいきる母親は、素敵です  子育ては、最深欲求に応えるほどの、私のない暮らし、すなわち、≪超越≫ができる。 本日はp48の6行目から。......
 

 

 発達トラウマ障害(DTD)の子どもトラウマ治療の基本は、悲しみも人生の宝になる、ということが分かれば、自分らしい生き方が出来てきます。

 The body keeps the score : brain, mind, body in the healing of trauma 『虐待されたら、意識できなくても、身体は覚えてますよ : 脳と心と身体がトラウマを治療する時どうなるか?』p.349から。今宵から最終章です。

 

 

 最終章 選ばれた選択

 

 

 私どもは、トラウマを意識して治療していく社会に、今にもなろうとしています。来る日も来る日も、私の同僚が、如何にしてトラウマが心、脳、身体の働きを混乱させるのか、ということについての新しいレポートを出版しています。不幸な子ども時代の経験(ACE)に関する研究はによれば、赤ちゃんの頃に虐待されれば、健康な対人関係を司る働きが破壊されてしまう、ということです。たほう、ジェームズ・ヘックマンは、赤ちゃんの頃に介入して、子ども達の暮らしを、貧困と困難を抱えた家族から救い出すことによって、国家財政が劇に節約されることを示して、ノーベル賞を取っています。すなわち、高卒が増え、犯罪は減少し、雇用は増え、家庭内暴力と地域の暴力は減ります。世界中で、こういったデータを真摯に受け止め、赤ちゃんに対する効果的な介入法を、たゆまず発展させて、実践してきた人に、私は出逢っています。それは、献身的な人々であって、教員、ソーシャルワーカー、医者、セラピスト、看護師、社会貢献活動家、舞台監督、刑務官、警察官、瞑想指導者など、実に様々です。もし、皆さんが私と共に『虐待されたら、意識できなくても、身体は覚えてますよ : 脳と心と身体がトラウマを治療する時どうなるか?』にお付き合いくださるのなら、皆さんも、子どもを赤ちゃんの時から、貧困と問題のある家族から救い出す仲間の一員です。

 

 

 

 

 

 ヴァン・デ・コーク教授の壮大なヴィジョンの一端が示されているところですね。子どもを、貧困と問題のある家族から救い出すことが、発達トラウマ障害(DTD)の子どもを失くすためには、是非とも必要です。

 それとともに、日本では、幼稚で病的なお役所仕事が瀰漫して、それが、学校、児童施設、病院など、発達トラウマ障害(DTD)の子どもが通う公的機関を冒していますから、発達トラウマ障害(DTD)のある子どもを、幼稚で病的なお役所仕事学校、児童施設、病院などからも解放することが必要です。

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