エリクソンの小部屋

エリクソンの著作の私訳を載せたいと思います。また、心理学やカウンセリングをベースに、社会や世相なども話題にします。

発達トラウマ障害(DTD)という診断は、もう使える状態にある

2016-07-02 07:18:43 | ヴァン・デ・コーク教授の「トラウマからの

 

 

 
セラピスト・カウンセラーの必須条件
  ことばやフリよりも、イメージ、その感じと気持ちが何にも増して大事なんですね。 Young Man Luther 『青年ルター』p209の第2パラグラフの14行目途中......
 

 

  「発達トラウマ障害愛着障害」という診断名は、発達トラウマ障害(DTD)の子どもの幸せを実現するためにこそあることが分かりました。

 今朝も、今から7年前、311(2011)を遡って2年前、ヴァン・デ・コーク教授が、2009年に出した、発達トラウマ障害(DTD : developmental trauma disorder)をDSM-にハッキリと入れてね、という提案書(http://www.traumacenter.org/announcements/DTD_papers_Oct_09.pdf) の77日目。

  今朝は、妥当性と信頼性の章の48日目。

 

 

 

 

 9)このような発達トラウマ障害(DTD)の診断基準は、典型的な臨床の実際の場で、簡単に使えるのか?

 発達トラウマ障害(DTD)の診断希基準は、短く、ハッキリしていて、特定可能ですし、他のDSMの診断と同様です。試験的に発達トラウマ障害(DTD)という診断を使うことが、様々な場で実際に始まっています。臨床医がこの発達トラウマ障害(DTD)という診断基準をレヴュウして見てまず示されているのは、臨床医たちは臨床の中で発達トラウマ障害(DTD)という診断を使っていく準備が出来ている、ということです。

 

 

 

 

 

 そして、全米の50州に、このヴァン・デ・コーク教授が提案した発達トラウマ障害(DTD)という診断を用いた、発達トラウマセンターやそれに類する治療機関が出来ています

 日本もこれからでしょう。楽しみですね

 夜明けは近い!

 

 

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願い=確信  成就は確実と成就を確信

2016-07-02 02:32:00 | 聖書の言葉から

 

 

 

 
本能の力も弱まる、今の日本
   リンゴと自分   陽気で楽しいことが、ピチピチ、キラキラ生きること  やり取りの中で関わり合...>続きを読む   遊ぶ年......
 

 今宵も、雨宮慧先生の言葉から学びたいと思います。『福音書のことば  上 旧約聖書から読み解く』(NHK出版)から。ヘブライ語の話です。完了形の話です。イエスが十字架上で「わたしの神よ、わたしの神よ なぜわたしをお見捨てになるのか」と言いますが、この言葉は『旧約聖書』の「詩編」第22編2節にあります。その20~22節は次のとおりです。新共同訳から。

 

  20主よ、あなただけは わたしを遠ざけないでください。

   わたしの力の神よ 今すくにわたくを助けてください。

  21わたしの魂を剣から救い出し

   わたしの身を犬どもから救い出してください。

  22獅子の口、雄牛の角からわたしを救い

   わたしに答えてください

 

 この最後の「わたしに答えてください」お願いでしょ。しかし、これが単なるお願いではない、というお話です。

 

 

 

 

 

 ヘブライ語の完了形は、普通の完了形のように、「すでに完了した行為で、現在もその結果が継続する行為」を表わすこともできるが、それだけでなく、まだ出来事になっていない行為をも表せる。「新共同訳」が「私に答えてください」と訳したのは、この完了を「祈願の完了」と見たからである。

 祈願の完了とは、まだ出来事となっていないが、その成就が確実なので、完了で表わしてしまう語法のことである。…

 一方、「新改訳」が「わたしに答えてくださいます」と訳したのは、この完了を「確信の完了」と見たからである。確信の完了とは、未来の出来事であるが、その成就を確信しているので、完了形で表わす語法である

 …ヘブライ語では、両方を併せ持つと見るべきだろう。

 

 

 

 

 

 

 願い。「試験に合格しますように」、「宝くじが当たればいいなぁ」、「明日天気になぁ〜れ」

 確信。「試験は合格だ」、「宝くじは当たりだ」、「明日は天気だ」

 日本語では、願い≠確信、この2つは全くの別物です。

 しかし、ヘブライ語は、願い=確信です。同じことです。不思議でしょ。

 

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使命に気付く時

2016-07-02 00:54:14 | ヴァン・デ・コーク教授の「トラウマからの

 

 

 

 

 
自由と接続詞
   精神疾患の総合デパートになった、いまの日本  フロムによれば、愛着はお母さんに対するものから、お父さんに対するものへと発達し、この二つが統合すると......
 

 発達トラウマ障害(DTD)の子ども。演劇トラウマ治療でも、気持ちを言葉にすることによって、自分の気持ちが分かるようになります。

 The body keeps the score : brain, mind, body in the healing of trauma 『虐待されたら、意識できなくても、身体は覚えてますよ : 脳と心と身体がトラウマを治療する時どうなるか?』p.346の、下から11行目途中から。

 

 、

 

 

 

ケヴィンが私に話してくれたのは、1人の少女の話でした。その娘は、「ハムレット」でオフェリアを演じていました。ある日の上演で、ケヴィンはその娘が舞台裏で待ちになり、舞台に上がる準備が出来ているのを見かけました。しかもその娘は、ゴミ箱をおなかに抱えていたのです。(彼女の話では、怖さのあまり緊張して、戻すのじゃないかなぁと思うほどでした)。その娘は、フォスター里親さんと頃からも、劇団「法廷のシェークスピア」からも、慢性的に逃げ出していたのです。そのプログラムは、子ども達を止めさせることはありませんから、警察もずる休みの補導員も、この娘を繰り返し、劇団に返したんですね。この娘は、自分は、このグループに、なくてはならない、ということが腑に落ちた時点が来たに違いありません。あるいは、その娘が、自分の経験には、私ならではの値打ちがある、ということを感じた時点が来たに違いありません。ついに、とある日、「逃げ出さない」と心に決めた日が来たんです。

 

 

 

 

 

 素晴らしいですね。私ならではの値打ち、あるいは、自分の使命に気付いた人ほど、歓びに満ちた人はありませんね。自分の務めが、たとえ困難であっても、その使命を喜々として、あるいは、淡々と、果たしていく人になります

 

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発達トラウマ障害(DTD)の子どもは、無駄な薬を飲まされる

2016-07-02 00:32:36 | ブルース・ペリー教授の『犬』

 

 

 

 
セラピスト・カウンセラーの必須条件
  ことばやフリよりも、イメージ、その感じと気持ちが何にも増して大事なんですね。 Young Man Luther 『青年ルター』p209の第2パラグラフの14行目途中......
 

 

 発達トラウマ障害DTD愛着障害の子どもコナーくん、無理難題を押し付けられたみたいのです。

 ブルース・ペリー教授の The boy who was raised as a dog の第6章、本のタイトルにもなっている「犬として育てられた少年」のp.135の第2パラグラフから

 

 

 

 

 

 

 コナーは、対人関係が奇妙であったのは確かですが、コナーは自閉症や統合失調症の古典的な症状が、なかったわけです。コナーの立ち居振る舞いは、自閉症や統合失調症の状態の子ども達に似てはいましたけれども、たとえば、「マインド・ブラインドネス」と言われる症状も、統合失調症の人によくある、滅裂思考もなかったんです。私がコナーをよくよく調べて分かったのは、コナーは人と関わろうとしている、ということですが、それは通常、自閉症児にはめったに見られないことです。コナーは人に対して場違いですが、人との結びつきに対して全く無関心だという訳じゃぁありませんでしたが、それこそが、自閉症の特質です。このコナーは、たくさんの精神科薬を服薬していたので、どの症状が本来の問題に関係し、どの症状が薬の副作用なのかが、分かりませんでした。私は薬は中止と決めました。薬が不要となれば、私が改めて薬を処方し直すこともできますから。

 

 

 

 

 

  発達トラウマ障害(DTD)の子どもは、無駄な薬を飲まされる、ということも非常によくある話です。

 

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