27.07.21 申 し 訳 な い NO.862
アメリカ人は交通事故を起こしたって、決して自分の方が悪かったと謝らないのが定説だそうだけれど、
相手が負傷していた場合など、どちらが悪いとかどうだとかという問題ではなく、遺憾の意を表明したり
することや、病院で、もはや手の施しようのない患者が死亡した場合など、医師個人や医療機関が間
違いを犯したかどうかは別として、相手の気持ちを和らげる意味からも「申し訳ありませんでした」という
方がうまく行く時にまで、それを言わずに自分の正当性を声高に主張すると、市民社会はうまく行かない。
そういう場合に「申し訳ありませでした」と言うのは、人倫に叶ったことであまねく敷衍されることがアメリ
カ社会でも期待されるようになった。
そういう「申し訳ない」は罪を認めたことにならないという「法理」を法制化している州もあると聞く。
だから、我々だって過失の有無にかかわらず相手が気の毒な境遇に陥った場合には「申し訳ありませ
ん」は言っても良いでしょう。 だって、「申し訳ない」は申し訳(弁解)しないと言うことであって、「済みま
せん」という意味ではありません。
「済みません」は文字通りこのままでは済ましません、きちんと「落とし前をつける」と意味だから「申し
訳ない」を言っても「済みません」は軽々に言うべきではない・・・と思う。