28.08.23 家 主 NO.1260
9尺2間が振り出しで・・・で始まる、村田英雄の「おまえ」という歌があります。 9尺2間は
つまり6畳一部屋のこと。 これに4.5畳の土間がついたものが、大正時代までの多くの庶
民の借家でした。 借家一帯を源平店(たな)とかナメクジ長屋などと称しました。
勿論風呂なし・共同トイレでした。
その時代90%は借家人で、家持ちは10%程度、さらに他人に家を貸している家主はもっと
希少な存在でした。 現在、持ち家率は60%に達していると言われますが、ローンを完済
して完全に自分のものとしている人は、その半分として30%程度でしょうか?
そういう期間は所有権名義は自分のものであっても、銀行から借家としてかりているような
もの。 だから、今もって人様に自分の財産の一部を「貸家」として、貸している人の数はそ
う多くはないでしょう。
30歳でローンを組んで家を買い、35年かかって65歳になってやっと借金地獄から解放れ
たとして、その頃は自分のもくたびれているが家の方ももっとくたびれています。
大金持ちにはなりたくないが、せめてなりたや小家主。
それが庶民のささやかな夢でしょう。
宝くじを買ったって当たらないし、株で儲けようとすると反対に損をする。