雨宮智彦のブログ 2 宇宙・人間・古代・日記 

浜松市の1市民として、宇宙・古代・哲学から人間までを調べ考えるブログです。2020年10月より第Ⅱ期を始めました。

ことばと詩 7 アニメ映画「マクロスプラス」より ミュンの歌

2019年04月27日 06時39分16秒 | ことばと詩


ことばと詩 7 アニメ映画「マクロスプラス」より ミュンの歌


 今年はじめて見たアニメのなかで要所だけで何回か、流される主人公の女性ミュンの、とてもステキな歌。

 たぶん7年前にミュンガ歌っていた唄だと思う。

 物語の終わりで生き残ったミュンは再び歌い出す。


 人間は論理だけで生きられない。人間はAIではない。

 歌は人間にとって生きることとと同等だ。

 3番は省略した。

 

ひとつめのことばは ゆめ
眠りの中から
むねのおくのくらやみを
そっとつれだすの

ふたつめのことばは かぜ
ゆくてをおしえ
かみさまのうでのなかへ
つばさをあおるの

 

 


ことばと詩 6 久美沙織( 恩田陸『光の帝国』集英社文庫、2000年、「解説」より )

2019年04月12日 11時13分04秒 | ことばと詩

 

ことばと詩 6 久美沙織( 恩田陸『光の帝国』集英社文庫、2000年、「解説」より )

 「身体性の希薄さは、精神性の上位を導く。魂には本来ちんちんもワギナもないから、思弁的な存在が中性的になるのは、ごく当然のことである。かくて思考する人間は、どんどん非ヘテロ化する。
 いや反対か。非ヘテロだから考えてしまうのか。精神性が優位だから、身体が透明になっていくのかもしれない。いずれタマゴとニワトリだ。」(p282~283)

 「純粋精神」はSFには、いっぱい出てきます。たとえばA・C・クラークさんの傑作『都市と星』の終末近く。純粋精神の幼児・バナモンドと、あらゆる物質に敵意をもつ「狂った精神」の話。バナモンドは男なのか女なのか。

 魂には、じっさい性器は無いでしょう。西洋の神(ゴッド)も。日本の神さまは男女があります。

 おもしろいですね。

 


ことばと詩 4 ハイネ 1 「本を焼く者は、人間も焼くようになる」 20190403

2019年04月03日 14時34分35秒 | ことばと詩


ことばと詩 4 ハイネ 1 「本を焼く者は、人間も焼くようになる」 20190403

 
 いつもいつも「本と映像の森」を書くのも疲れるので、もっと短い引用でいいのを本格的に始めます。

 名付けて「ことばと詩」、文字どおり全日本と全世界、過去から現在の「ことばと詩」からの短い短い引用とボクの感想です。

 これまで3回分は「言葉とメモ断片ノート」として書いたのを改名しました。

 第4回、最初の今日は、ハインリヒ・ハイネ、19世紀ドイツの詩人です。ただ甘い恋愛詩を書いた詩人っていうだけの認識は、すごく狭いようです。

 彼は言いました。

 「本を焼く者は、人間も焼くようになる」

 ゾッとします。怖いです。

 本や雑紙や新聞を焼きたい、憎悪で呪う人は今いっぱいいますよね。

 典拠は4月2日(火)に浜松市立中央図書館で読んだ図書館についての本です。実際に借りたら書名を紹介します。

 ハイネは15~16世紀のヨーロッパの実際の思想弾圧のことを言ったらしいです。日本語訳『ハイネ全集』って出ていましたでしょうか?

むかしハイネの風刺詩「アッタ・トロル」の井上正蔵さん訳を、買うには高いので手書きでノートに写したことがありましたけど。今も残っているかも知れません・

 


言葉メモ断片ノート 3 宮本顕治「浜松夫人」

2017年04月24日 16時12分14秒 | ことばと詩

言葉メモ断片ノート 3 宮本顕治「浜松夫人」

 宮本 顕治/著『獄中からの手紙 ー百合子への12年ー (上)』新日本出版社、2002年10月、は熟読の対象なのだけれど、おもしろい箇所があったので、速報です。

 1939年(昭和14年)9月1日に「浜松夫人健康状態どうだろうと、一応問い合わしておいて貰い度い。本人でも妹さんでも。」とある。

 「浜松夫人」とあるのでオッと思い、もしかしたら「静岡県浜松市」と関係あるかも、と思うが、「東京都浜松町」もあるからな、と一瞬思う。

 「浜松夫人」に(注)があるので、みてみると「浜松夫人ー木俣鈴子のこと」とある。

 それなら、戦前の浜松の実在の人物である可能性がある。

 この項、調査続行。


言葉メモ断片ノート 2 ルイ・アラゴン「教えるとは・・・・」

2017年04月16日 11時45分33秒 | ことばと詩

 言葉メモ断片ノート 2 ルイ・アラゴン「教えるとは・・・・」

  「教えるとは 希望を語ること
   学ぶとは  誠実さを胸に刻むこと」

 ボクも大好きなフレーズです。

 どうして「希望を語ること」が「教える」ことになるのか?

   ☆

 この詩「ストラスブール大学の歌」は、詩集『フランスの起床ラッパ』に掲載されています。

 当時、フランスはナチス・ドイツの軍事占領下にありました。

 1943年11月、クレルモンフェランに疎開していたストラスブール大学の先生と学生が多数、ナチス・ドイツに逮捕され、拷問され、一部は(何人なのか調査中)虐殺されました。

 アラゴンは、「ストラスブール大学の歌」のなかでつぎのように告発します。

   「学問とは永い永い忍耐
だが今 なぜすべてのものが黙っているのか
    ナチどもははいりこんできて 殺している
    暴力だけがやつらのただ一つの特性だ
    殺すことだけがやつらのただ一つの学問だ」


↓「ストラスブール大学の歌」全文を読みましょう(大島博光さん訳)

http://www.geocities.jp/oshimahakkou/aragon/sutorasuburu.html


言葉メモ断片ノート 1 宮本百合子の1「うららかな春は」

2017年04月15日 06時41分56秒 | ことばと詩

 言葉メモ断片ノート 1 宮本百合子の1「うららかな春は」

 文学者・小説家宮本百合子さんが色紙(しきし)に書いたことば

 「うららかな春は
  きびしい冬の
  あとに来る

  可愛い蕗のとうは
  霜の下で用意された 百合子」

   ( 大森寿恵子編『写真集 宮本百合子 ー その文学と生涯 ー』新日本出版社、 1976年、p88 )

 百合子さんが小説『道標』の次に準備していたけど、書かれなかった長編タイトル『春のある冬』を想います。

 自然の季節と社会のそれを二重写しにして。
 


 今日から新しい「カテゴリー」を始めます。

「言葉メモ断片ノート」では、ぼくが気に入った言葉や、文学の断片などをめぐっていきます。