雨宮智彦のブログ 2 宇宙・人間・古代・日記 

浜松市の1市民として、宇宙・古代・哲学から人間までを調べ考えるブログです。2020年10月より第Ⅱ期を始めました。

人間宇宙生命社会 11 過去記録 9 哲学の学習7 対立物の統一と相補物の統一 20210217

2021年02月17日 14時03分22秒 | 人間宇宙生命社会

人間宇宙生命社会 11 過去記録 9 哲学の学習7 対立物の統一と相補物の統一 20210217

「哲学の学習7 対立物の統一と相補物の統一
2010年01月28日 04時54分51秒 | 人間・生命・宇宙


 32年前に発行された書籍に、次のように書かれています。「弁証法は事物の変化、発展の原動力を事物の内部にもとめ、この原動力になるのは。すべての事物の内部にある矛盾であることをあきらかにしています。」(同署p198)


 どう「あきらかにしてい」るのかは、そこには叙述が何もないので、私にはわかりません。どなたか、「あきらかに」わかる方がいれば、教えてください。


 そのあとには、こう書かれています。


 「事物の内部の矛盾とは、一つの事物のなかにたがいに対立する側面があって、それがたがいに結びついていることをういいます。


 たとえば、すべての生物は、外界から栄養をとる同化作用をおこなうのと同時に、これを体内でエネルギーとして消費し、老廃物を外界へ排出する異化作用をおこなっています。このどちらもが停止しても、生物は生きることができません。


 資本主義社会には、労働者階級と資本家階級という対立する二つの階級が存在します。


 一つの事物のなかの対立した二つの側面はたがいにむすびつき、一つの側面は他の側面なしにはありえないというように統一しています。たとえば、同化は異化なしにはありえないし、資本家階級はかれらの搾取する労働者階級なしには存在しえません。このような関係を対立物の統一といいます。」


 同化と異化が「対立物の統一」「矛盾」であるというのは。どうなのでしょうか。
 生命における物質代謝の両側面である、同化と異化は、なんら対立しているわけではなくて、お互いに相互に支えあっているのではないでしょうか。


 環境の安定なしには、恐竜類や裸子植物の大繁栄もなかったのではないでしょうか。


 地球に落ちた大隕石か、それとも、もっと他の要因かは、わかりませんが。
 
 生命のほんとうの矛盾は、生命内にではなくて、生命と環境のあいだの相互作用にあるのではないでしょうか。


 文明である人間社会は、環境の影響を脱して、自立的な矛盾をもっていると思います。しかし、歴史を溯るほど、環境とシンクロ(同調)する生き物の姿が、わき上がってくるものと思います。」
 





人間宇宙生命社会 10 過去記録 8 哲学の学習6 変化・運動・発展の原動力 20210216

2021年02月16日 18時50分46秒 | 人間宇宙生命社会
人間宇宙生命社会 10 過去記録 8  哲学の学習6 変化・運動・発展の原動力 20210216


「哲学の学習6 変化・運動・発展の原動力
2010年01月22日 04時16分45秒 | 人間・生命・宇宙


 自分の頭で考える「学習」シリーズです。


 他人の頭で考えることのできるヒトは絶対いませんが。他人の頭にたよろうとするヒトはたくさんいます。自分の感覚や判断ではなく、「世間の基準」や「他人の評判」や「他人の規範」にたよろうとすると自分の正直な心・魂・人格を殺すことになります。
 私は、自分の心・魂・人格が死んだゾンビー状態で生きたくはありません。


 通説では、事物の変化・運動・発展の原動力は、事物の内部に存在する矛盾あるいは対立によるということのようです。
 なぜ通説なのか、誰が決めたのかは、ボクに聞かないでください。なぜ通説なのか、誰が決めたのかわからないのが通説であり、常識なのです。


 これは詳しく証明したのではないですけど(時間があれば詳しく証明したいと思いますが)、具体的な1つの変化・運動・発展という「ベクトル」の矢印の長さを規定するのは、「事物の内部に存在する矛盾あるいは対立」ではなく、事物に内在する「エネルギー」ではないでしょうか。
 「事物の内部に存在する矛盾あるいは対立」が規定するのは、「変化・運動・発展」のベクトルの長さではなく、その方向を規定すると思います。


 つまり、原動力であるエネルギーが「変化・運動・発展」を起こすが、その方向性を決めるのは「事物の内部に存在する矛盾あるいは対立」であるということです。


 この世界は、① 物質 ② エネルギー ③ 情報、という3つの要素で成り立っていると思いますが、エネルギーが「変化・運動・発展」のベクトルの長さを規定し。情報がその方向性を規定するということだと思います。


 生物の日々の動的平衡や成長を支えているエネルギーは、ミトコンドリアで生産されるATPですが、そのエネルギーがどう使われて、生物がどのように成長していくかは、生物の細胞の核にある「遺伝情報(DNA)」に規定されています。


 社会の発展のエネルギーは「生産力」ですが、その社会の発展方向は、その社会の成員の情報伝達の総意によって規定されています。


 いまの北朝鮮やスターリンソ連、毛沢東中国、ヒトラー独裁のナチスドイツ、戦前の絶対主義的天皇制日本のような独裁社会では、社会の総意ではなく、どの独裁者によって「変化・運動・発展」ベクトルの方向が規定されていると言えるでしょう。


 もっと感じて、考えて、学習して


人間宇宙生命社会 9 過去記録 7 数学の学習1 素数と俳句・短歌 20210215

2021年02月15日 08時47分12秒 | 人間宇宙生命社会
人間宇宙生命社会 9 過去記録 7  数学の学習1 素数と俳句・短歌 20210215


「数学の学習1 素数と俳句・短歌
2010年01月06日 04時16分40秒 | 人間・生命・宇宙


 たぶん、数学関係者にも文学関係者にも「なんじゃこれ」という、奇想天外なタイトルだろうと思います。
 
 ある本で指摘を受けて、調べた結果です。いま、その「ある本」の「何ページ」かを探していますので、見つかり次第、アップします。


 「素数」とは定義で、たとえば「整数p>1が、1とpのみで割り切れれるとき、pを素数という。」素数を小さい順に並べると、2,3,5,7,11,13,17,19,23,31、…となります。


 妻のN子さんが最近、俳句をやっているので、考えたことです。
 
 俳句は、たとえば、一茶の俳句「がりがりと(5) 竹かじりきり(7) きりぎりす(5)」のように、5-7ー5です。5と7は素数です。5と7と5を足すと17文字で、これも素数です。


 短歌はどうかというと、5-7-5-7ー7 です。


 たとえば、俵万智さんの『サラダ記念日』(河出文庫)で「万智(まち)ちゃんが(5) ほしいと言われ(7) 心だけ(5) ついていきたい(7) 花いちもんめ(7)」(p57)。


 つまり、俳句の構成部分と合計は 5+7+5=17で、すべて素数。短歌の構成部分と合計は、5+7+5+7+7=31で、すべて素数。これはなぜなんでしょうか。
 
 考えたのは、素数は、2以外は、すべて奇数です(2以外の偶数は素数ではない)ですから、素数であるということより、奇数であるということが俳句・短歌と関係があるのではないかと。


 日本語の特徴なのか、言語学をきちんと勉強していないので。わかりませんが、日本語の名詞に「4文字」言葉が多いことも、「名詞+接尾辞」で「5文字」が必要な理由かもしれません。


 575ではない「古歌」もあるという記憶もあるので、研究していきたいと思います。」


 


人間宇宙生命社会 8 過去記録 6 哲学の学習5 要因と属性 20210214

2021年02月14日 21時57分42秒 | 人間宇宙生命社会
人間宇宙生命社会 8 過去記録 6 哲学の学習5 要因と属性 20210214



「哲学の学習5 要因と属性
2010年01月05日 05時49分52秒 | 人間・生命・宇宙


 これは哲学というより、経済学かも知れませんが、そういう区別は意味がないので、そのままにします。


 『資本論』の「第1巻」の「第1編 商品と貨幣」の「第1章 商品」の第1節は「商品の2つの要因ー使用価値と価値」というタイトルです。
 
 この「要因」とは何でしょうか。


 本文は第1行目で「商品は、なによりもまず、その諸属性によってなんらかの種類の人間的欲求を満たす1つの物、1つの外的対象、である」としています。


 本文で言う「属性」とはなんでしょうか。


 この問題について、山本広太郎さんの『差異とマルクス ー疎外・物象化・物神性ー』(青木書店、1985年)が参考になります。山本さんは以下のように述べています。


 「属性 Eigenschaft とは物 Ding の属性であり、物のうちで自立性を喪失し、観念化され、したがって「互いに分離して」いないものだからである。分離しておれば、属性ではなく、要因 Faktor (因数分解の因数はこれ)である。」(p173)


 商品が、価値と使用価値という要因に分解できるからこそ、その独立した要因の運動で、新たな「貨幣:という現象が膿まれてくるのだと思います。『資本論』では、そのような、見た目には1つのプロセスが、それぞれの要因で、二重の意味をもって二重な結果をもたらすという「二重性」が大事だと思います。
 
 物の「属性」となっていれば、それは単純明快で、「青い」とか「ガラス」とか「丸い」とか、そこには二重性はないということでしょうか。


 思いついたのは「組織の民主主義」の場合で、形式的には、その組織が「民主的」と言っていても、一人ひとりの構成員(人間)が、その組織の独立の要因ではなく、組織の属性になっていたら、民主的組織とは言えないな、ということです。」







人間宇宙生命社会 6 過去記録 4 哲学の学習3 「発展」と「展開」 20210212

2021年02月12日 18時17分55秒 | 人間宇宙生命社会
人間宇宙生命社会 6 過去記録 4  哲学の学習3 「発展」と「展開」 20210212




「哲学の学習3 「発展」と「展開」
2010年01月01日 19時36分24秒 | 人間・生命・宇宙


 弁証法哲学では「発展」はきわめて重要なキー概念だと思います。発展とは、たとえば青木書店発行、森宏一さん編『哲学辞典 第4版』(1987年)の「発展}の項目(p376)ではこう書かれています。


 「変化の一形態であるが、この変化の特徴は一義的な方向をもつことである。」とし、「単純なものから複雑なものへ、低い段階から高い段階へと移りいく変化である」としている。これは正しいと思う。


 さらに「発展はたんなる量的変化ではなく、古いものが新しいものへという質的に変わることで生じる変化である」とし、その後に、重要な点を青木版『哲学辞典』は指摘していると思います。


 すなわち「繰りかえされる変化ではなく、新たな段階にのぼりいくのであって、円周をめぐる繰りかえしの変化にくらべると、変化するものがふたたび変化の出発点にもどり、またそこから始まるのではなく、変化の終点は最初の出発点より高いところにある。そしてこの高いところの出発点からつぎの変化の過程をはじめる。そこでたんなる円周上の変化とちがってラセン状に変化する」としている。


 これは正しいのですが、ここでいう「発展」ではないことろの「繰りかえされる変化」「円周をめぐる繰りかえしの変化」という概念が規定されていません。


 そのことを、生物学者の井尻正二さんは『ヘーゲル「大論理学」に学ぶ』}(築地書館、1980年)の「Ⅲ 展開と発展」(P79~p135)で、ヘーゲルが『大論理学』の第3巻「概念論」で展開した「発展」は、生物の系統発生(=進化)を述べたのではなく、生物の個体発生を述べているのであることを指摘しています。


 さらに、井尻さんは、混同されている生物進化における「発展」と、生物の個体発生とを区別し、個体発生のような。低いところから高いところへ、単純なものかた複雑なものへの場合で、かつ循環的で円周的な、出発点に戻る変化を「展開」とすることを提案しています。


 不可逆的・非可逆的な変化のなかで、出発点に戻る「展開」と、出発点に戻らない「発展」とを区別することは、きわめて重要な指摘だと思います。このことを考えていきます。


(2010年1月1日投稿)」





人間宇宙生命社会 5 過去記録 3 哲学の学習2 高村著「ヘーゲル『小論理学』を読む1&2 20210210

2021年02月10日 17時14分25秒 | 人間宇宙生命社会
人間宇宙生命社会 5 過去記録 3  哲学の学習2 高村著「ヘーゲル『小論理学』を読む1&2 20210210




「哲学の学習2 高村著「ヘーゲル『小論理学』を読む1&2」
2009年12月08日 04時10分49秒 | 人間・生命・宇宙


 ヘーゲルさんと言えば、代表作は『大論理学』と『小論理学』ですが(ぼくが言っているだけかも知れませんが)、これを読むのはきわめて難解です。


 「有」「無」「成」から始まるやつです。それで、いい逐条の解説書が欲しいのですが、『小論理学』のいい解説書だと思う本が出版されました。


 高村是(よし)あつさん著、広島県労働者学習協議会編『ヘーゲル『小論理学』を読む1&2』一粒の麦社、2009年9月10日発行、の2冊です。
 (すみません、著者の「あつ」の漢字が出ません。)


 さっそく買い求めたところ、『小論理学』の本文の前の異常に長い「序文」「序論」「呼び概念」をきちんと開設してくれています。なんと、全4冊を予定しているうち、この2冊が全部、「序文」「序論」「呼び概念」の解説です。


 現にこの部分は、岩波文庫、松村一人さん訳の2冊本『小論理学』の上巻の322ページのうち255ページを占めている部分です。ぼくの買ったのは1982年1月第32刷ですから27年前、まだぼくが……才の頃ですね。


 高村さんの解説をたよりに、ぼくも27年間放っておいた小論理学を少し読み進んでみたいと思います。
 一粒の麦社は、電話 082-231-6170 です。


 なお、さっき、岩波書店のホームページにアクセスしてみましたが、文庫も、ヘーゲル全集も、いま品切れ状態です。岩波書店に「再版して!」と呼びかけませんか?人類の知的「世界遺産」が読めないなんて、おかしいですよ。


 誰か、ヘーゲルさんの全著作を、正確に、わかりやすく日本語に翻訳して、誰でもいつでもアクセスできる「ヘーゲルHP」を作ってくれないかな?」


 



人間宇宙生命社会 4 過去記録 2 「哲学の学習1 ヘーゲル『小論理学』の「哲学」規定」 20210208

2021年02月08日 07時52分10秒 | 人間宇宙生命社会


人間宇宙生命社会 4 過去記録 2 「哲学の学習1 ヘーゲル『小論理学』の「哲学」規定」 20210208




「哲学の学習1 ヘーゲル『小論理学』の「哲学」規定
2009年12月05日 04時27分47秒 | 人間・生命・宇宙


 哲学とは何でしょうか、といきなり聞いてみても、誰も答えてくれないので「わからないときはまず辞典」というわが親の教え(親の商売は本屋さん)に従って辞典を見てましょう。


 手元にある青木書店の『哲学辞典 第4版』で「哲学」を引くと、その冒頭に「自然および社会、人間の思考、その知識獲得の過程にかんする一般的法則を研究する科学であり、したがって全体としての世界についての見解をしめす世界観である。また論理学および認識論をそのうちにふくんでいる。」(p321)と書いてあります。


 書いてあるから正しいというわけではありませんが「自然および社会、人間の思考、その知識獲得の過程にかんする一般的法則を研究する科学」という規定は、ぼくとしては共感します(それが真実かどうかはまだ未定)。


 なぜかと言うと、結論の押しつけや定義集ではなくて「知識獲得の過程にかんする一般的法則を研究する科学」という角度です。


 ところで、哲学と言えばヘーゲル、ヘーゲルと言えば哲学の、ヘーゲルさんはどう言っているでしょうか。


 岩波文庫版のヘーゲル『小論理学(上)』の「エンチクロベディーへの序論」では、こう述べています。


 「意識は、時間からすれば、対象の概念よりも表象の方を先に作るものであり、しかも思惟する精神は、表象作用を通じまた表象作用にたよってのみ思惟的な認識および把握に進むものである」(一、p61)


 「哲学はまず一般的に言って、対象を思惟によって考察することと定義されうる。」(二、p62)


 「感情、直感、要求、意志等々の諸規定性は、それらが意識されているかぎり、一般に表象と呼ぶことができる。したがって一般的に言って、哲学は表象を思想やカテゴリーに、より正確に言えば概念に変えるものだと言うことができる。」(三、p65)


 つまり、哲学は対象の表象を思惟によって考察し、カテゴリーや概念に変えることだというのです。


 ヘーゲルさんのここでのこういう規定にはぼくは賛同します。ところが、『小論理学』『大論理学』の実際の本文を読むと、最初から「有(存在)」「無」「成」などの概念から概念へ自動進行していくように読めます。


 これはどういうこと?こういう疑問から哲学の自主勉強を始めます。」









人間宇宙生命社会 3 疎外について 20210202

2021年02月02日 11時21分24秒 | 人間宇宙生命社会
人間宇宙生命社会 3 疎外について 20210202


「疎外について
             雨宮智彦


 森宏一/編著『現代と疎外』新日本新書、を何十年ぶりに読んで、考えたことを書いておきます。同時に、疎外についてのボクの現時点での一般的結論が出たので,書き留めておきます。


 ボクの簡単な結論はつぎのとおりです。森宏一/編著『現代と疎外』の感想は別に書くつもりです。


 ① 疎外は人類史において、階級社会に一般的・全般的に個人全員に起きる現象です。それは階級社会とともに発生し、階級社会の終わりとともに終わります。


 ② 疎外は階級社会において資本主義社会以前と資本主義社会以後の2つの時期に区分される。資本主義以前の、つまり古代奴隷制、中世封建制、そしてアジア的専制。資本主義社会。


 ③ 逆から言えば、疎外が一般的にある社会は社会主義・共産主義の社会ではない。


④ 資本主義社会における労働組合員や共産党員は疎外現象から逃れられるか。もちろん資本主義社会における全員が疎外にさらされる。労働組合員や共産党員といえども無縁・無傷ではありえない。労働組合員や共産党員だから疎外されないというのはウソか欺瞞である。


⑤ しかし自覚し自ら意識的に努力するということによって個人は疎外の現実化・被害を少なくすることができる。労働組合員や共産党員は、そういうことができやすい位置・ポジションにいる。有利な位置・ポジションにいるだけなのだから、努力をしなければいつでも誰でも転落してしまう。その危険は大きい。


 ⑥ 1つの組織・集団内では上部の人間ほど堕落・転落の危険性はより大きくなる。地位が上がれば上がるほど、疎外に強く警戒しなければならない。たとえば運動体であれな平会員より役員、平役員より最高責任者の方が、より疎外と場合によっては転落の可能性は高くなる。


 ① 社会主義・共産主義の社会で疎外がどうなるか、まだ納得できうるような研究はないとボクは思います。社会主義・共産主義の社会では疎外はなくなるか。それとも社会主義・共産主義の社会では疎外は変容するのか。ボクにはまだ、わかりません。引き続き考えます。


以上。


20200615執筆 20210202一部改変」



人間宇宙生命社会 2 過去記録 1 人間・心・集団1 ヒトは自分の「物語」なしには生きられない 20210119

2021年01月19日 19時28分22秒 | 人間宇宙生命社会
人間宇宙生命社会 2  過去記録 1  人間・心・集団1 ヒトは自分の「物語」なしには生きられない 20210119
 


 主にカテゴリー「人間・生命・宇宙」の過去に書いた文章(現在49件)を掲載していきます。




 以下、再録。




「人間・心・集団1 ヒトは自分の「物語」なしには生きられない
2009年11月28日 05時21分24秒 | 人間・生命・宇宙


 最近、感じたことを書きます。
 どんなヒトでも、自分の生まれてきて・生きている意味、存在価値、なぜ自分は今を生きているのかという確認無しには生きていけないと思います。
 そういう確認がなければ、ヒトは絶望して「自分には生きていく価値がないんだ」と自死に至るしかないのではないでしょうか。
 そういう自分の生きている意味を「自分の物語」と呼びましょう。
 
 そんな物語などいらない(と思う、たぶん)、トンボや蝶々やアメーバと人間の違いでしょうか。
 もしぼくの大好きなモノサシトンボに自我があったら、ごめんね。


 ヒトは自我を持ってしまい、宗教とか哲学とか世界観とか、自分の存在価値を確認してくれる「物語」が必要なのだ、と思います。
 
 この雨宮智彦のブログ、「哲学・思想・文化・人間」はそういうヒトの側からと、哲学・思想・科学の側からと両方から考えていきたいと思います。


 雨宮智彦は、宗教を否定しません。
 雨宮智彦にとって、宗教は必要ではありませんが。


 それはヒト(「ヒト」とは、人間の1人ひとりの個体を指します)にとって必要な自分を保つための「物語」=安全装置の一つではないでしょうか。


 それが宗教であれ、哲学であれ、科学であれ、世界中のヒトが、お互いを相互尊重しながら、生きていくのが21世紀の世界の姿なのではと思います。
 



人間宇宙生命社会 1 「「ジェンダーと平和運動」講義レジュメ 20210114 雨宮智彦」 20210115

2021年01月15日 06時13分26秒 | 人間宇宙生命社会
人間宇宙生命社会 1 「「ジェンダーと平和運動」講義レジュメ 20210114 雨宮智彦」 20210115
 


 いままで、いくつかに分散していた内容をすべて「人間宇宙生命社会」にひとまとめにして書いていくつもりです。


 掲載した過去のものも「過去記録」として再掲載をしていきます。


 第1回は、1月14日に浜松市平和委員会でおこなった学習会の講演レジュメです。実際にはレジュメの「1、2、3B」だけを話しています。


 たぶん原稿化するつもりです。




「ジェンダーと平和運動 レジュメ 20210114 雨宮智彦 


1 はじめに ー 平和運動と女性史サークルと私
 ◎① 女性史サークルでの学習、② 平和運動での公的経験、③ 私的体験などを経て
 ◎「人間社会をどう見るか その現在」「人間社会をどこからどうするか その未来」


2 社会的ジェンダーと生物的セックス
 ◎ジェンダーとは 「社会的歴史的性」「社会的に形成された性」 フランス語「ジャンル」
  誰か意図的に「作った」たのではなく、「形成された」「作られた」
  だから社会・歴史によって、男性ジェンダー・女性ジェンダーは驚くほど変わる
 ◎社会的性(ジェンダー)と生物的性(セックス)の違い
 ◎4つの指標 ①身体的性 ②性自認 ③性的指向 ④性表現


 ◎男性ジェンダー・女性ジェンダー ジェンダーは男性にも深く浸透している
  「あたりまえ」あるいは「男らしく」「女らしく」
  ジェンダー・バイアス(性的偏向・偏見)が不平等・差別・暴力・戦争の温床・苗床になってきた
  「呪縛(じゅばく)」「呪い」と「祝福」 内田樹(たつる)さん『呪いの時代』角川文庫
 ◎「虹(にじ)rainbow」の世界観 虹は7色なのだろうか 男性と女性のあいだの連続


 ◎性的マイノリティは犯罪処罰の対象、病気治療の対象、揶揄や軽蔑の対象とされてきた
  主体として扱われてこなかった性的マイノリティの一部も自ら声をあげはじめたのが今


3A ジェンダーはどう解放されてきたか 世界と日本戦後女性史のおおまかな流れ 
 ◎戦後女性の出発点 男女同権・参政権・議員になる権利
 ◎1970年代から1980年代 女性解放運動・フェミニズム・マイノリティなどの努力


 ◎国連安保理事会決議1325号「女性・平等・安全保障」(2000年) 
◎SDGsと国連の新時代 政府と民間NGOが協力しあう時代 日本原水協や新婦人
 ◎性的少数派(マイノリティ)(LGBTq)が声をあげはじめる


 ◎ハラスメントへの抵抗解放の運動 セクハラ・アカハラ・DV・・・・・・
 ◎1990年代以後 革新政治の性的少数派見直しの動き ◇1970年代の議論から


3B、2021年 日本の現状と「日本会議」などとの対抗右翼
 ◎「日本会議」のバックラッシュ
  ジェンダー・フリーへの「右翼派」の抑圧 → 彼らの危機感・恐怖感
  安部/菅政権・右翼的潮流は国民と矛盾、古い「家父長」「家制度」を右翼的潮流は固執
 ◎国会での論戦、性教育、夫婦別姓問題、ハラスメント、いじめ


4、「人間社会はどう変わってきたか その過去」 男女とオスメス
 ◎オスメスは地球生命の進化途中で現れた 
 ◎ミミズやカタツムリは雌雄両性体
  魚類は簡単にオスメス転換する ディズニーアニメ「ニモ」のクマノミ
  ウミガメは一定の温度以上以下でオスメスが分かれる
 ◎人類の祖先、サルや霊長類でもオスメス間の「夫婦」関係は一様ではなく多様です


5、歴史はどうやって発展するか 私たちの前に見える道
 ◎歌舞伎「風の谷のナウシカ」をテレビ録画で見て 2つぐらいの感想
  コロナウイルス危機、「トランプ現象」の「陰謀説」
 ◎平等に支配・管理・搾取・収奪されることから、さらに解放へ
 ◎暴力の段階的廃絶へ まず核兵器の廃止 → 軍隊の廃止 → 武器・兵器の廃止
→ 肉体的・精神的暴力が必要なくなり消滅する
< 主な文献資料 >
 川田忠明『市民とジェンダーの核軍縮』新日本出版社、2020年
 太田啓子『これからの男の子たちへ』大月書店、2020年
 杉山貴士『聞きたい知りたい性的マイノリティ』日本機関紙出版センター、2008年
 日本平和委員会、月刊雑誌『平和運動 20/3 特集 ジェンダーと平和』
 学習の友社、月刊雑誌『学習の友』
 日本共産党中央委員会、『日本共産党第28回大会特集 全記録』2020年」