雨宮日記 12月8日(土) 今日は「八日吹き」で太平洋戦争開戦日
歴史科学的歳時記として重宝している加藤文三さん著『民謡歳時記 下巻』(青木書店、1980年発行、今は絶版のようです。古書店で探してください)には「この日は「八日吹き」といって吹雪がかならず吹くという。しかも吹雪をついて、一目小僧や鬼などの妖怪が来るという。そこでこの日は仕事を休み、妖怪を防ぐため目籠(めかご)をサオの先につるす。一目小僧は雪小僧ともいわれ、足が悪いのでその足あとをかくすために雪が降るのだ、ともいう。」(「48 降る雪」、p567=588)とあります。
今日は浜松も異常に寒くて、風が強かったです。
則子さんは、お昼12時から、毎年12月8日の今日、浜松母親連絡会で「太平洋戦争開戦」の今日を思い起こし、二度とあのような無謀な戦争を起こさない決意で、当時の召集令状「赤紙」を浜松駅前で配る行動に参加しました。
「寒かったあ。あんまり冷え込むので、一時間やる予定を、参加者で相談して短縮して45分で終了にしたの」と言ってました。
則子さんが帰って来た頃、ちょうど玄関のチャイムが鳴って、親戚の「Yさん」が自分で畑で作っている野菜を、届けてくれました。いつも、ありがとうございます。
その後、則子さんは選挙活動で支持者への電話かけ、日曜版の配達に。
夜は、午後9時から、ザザのトーホーシネマで映画「のぼうの城」を、ぼくと次女と則子さんの3人で見に行きました。
則子さんは「××で疲れているし…」と渋っていたのを「気分転換にいいし」「戦略戦術を考えるには、とてもいい映画」と褒めちぎって、なんとか8時過ぎに3人で家を出ました。
ときどき次女とくるザザのトーホーシネマは、なぜか今夜は若者が多い!なぜ!と思っていたら、「エヴァンゲリオン」でした。「エヴァ」が始まったら、ほとんど入場しちゃって、「のぼうの城」は10数人の観客でした。
「のぼうの城」は「でくのぼうの城」の略で、戦国時代の関東で、秀吉の北条攻めの時に、その支城「忍城(おしじょう)」の城主、領民からは「のぼうさま」と呼ばれた、たよりない城主・成田長近とその部下の防衛戦を描いた小説の映画化です。
3人とも、映画が終わって「よかったあ」で一致しました。
「のぼうさま」の基本「民・百姓のため」という理念に共感します。そして「闘い」とは、領民の共感を得ることが基本だということです。
「のぼうさま」は百姓の行事「田楽」などが好きで、武士からは戦闘と関係ない民衆行事に興味のあるしょうもない殿様と、見られています。
いろんな齟齬が、抵抗戦のなかで解消し、協力共同が前進していくプロセスを描いた映画だと思います。