こんばんは
今日も一日終わりました。まぁ、いろいろありましたが・・・・、まぁ大きな意味では落ち着いていたのではないかと思います
さて、今日は時間もありますのでこちらの記事から行ってみたいと思います。
産経新聞です
臨床研修制度検討会 「研修先」に一定の枠、初期期間を短縮へ
12月17日22時51分配信 産経新聞
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081217-00000614-san-soci
医師不足の大きな原因となっている臨床研修制度のあり方を考える厚生労働省と文部科学省の合同検討会(座長・高久史麿自治医科大学長)が17日開かれ、研修医の希望を優先して研修先を見つける現行方式の見直しや、医師免許取得後2年の初期研修期間について事実上1年に短縮することなどを今後の検討課題とすることにした。検討会では早期の制度改革を目指し、年度内にも中間とりまとめを行う見通しだ。
希望を優先する代わりに、医師不足地域への医師の定着促進のため、研修医の募集定員に地域別の上限を設けることを議論する。地域の医療現場での研修を一定期間必修にすることや、地域によって異なる、研修医の給与格差の平準化も検討していく。
平成16年度から導入された現在の臨床研修制度は、研修先の選択など研修医に大きな裁量を与えた点に特徴があった。しかし、検討会での議論が現実に実行されると、国や医療界が一定の枠をはめることになる。 また、事実上、研修期間を前倒しして始め、大学在学中と卒業後にまたがって一貫した教育研修体制をつくることで、専門性を持った医師を早期に現場に出すことを狙う。
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■臨床研修制度
医学生が医師免許取得後に2年間、医療現場で診療経験を積む制度。厚生労働省は平成16年度から臨床研修を義務化し、全員が内科、外科など一通りの診療科を必ず経験する。基本的な診療能力を身につけることが目的。従来は、自身の大学の医局に残るケースが多かったが、研修先が自由に選べるようになり、条件のいい都市部の民間病院での研修が増加。大学病院離れも進み、大学は関連病院から医師を引き上げ、地方の医師不足を深刻化させた。
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同様の記事は毎日新聞にもあります
<臨床研修>1年に短縮へ 医師不足で10年度から
12月17日22時21分配信 毎日新聞
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081217-00000149-mai-soci
大学を卒業した新人医師に2年間義務付けられる臨床研修制度について、厚生労働省と文部科学省は17日、医師不足への対応から研修期間を実質1年に短縮する見直し案を両省の専門家検討会に提示した。検討会は年度内にこの方向で報告書をまとめる見通しで、国は10年度の導入を目指す。総合的な診療能力向上を目的に04年度から始まった制度は、わずか6年で方針転換されることになる。
新人医師はかつて、卒業した大学の医局(診療科)にそのまま所属するケースが大半だったが、臨床研修制度導入により、2年間で内科、外科・救急、小児科など6診療科の研修が必修となり研修先の医療機関も自由に選べるようになった。この結果、地域の病院に医師を派遣してきた大学病院を研修先に選ばない研修医が多くなり、「地域の医療崩壊を助長した」との制度批判が出ていた。
見直し案は、必修を内科、救急など2~3診療科に減らして1年で終わらせ、その後は将来専門とする診療科に入るという内容。2年目も医師法上は「研修」の扱いだが、実質的に各診療科の働き手として組み込まれる。地方の病院も研修医を確保できるよう、募集定員に地域別の上限を設定する案も盛り込んだ。
ただし、研修医は例年、5割以上が大学以外の病院を研修先に選んでいる。見直し後も大学病院に研修医が戻る保証はなく、勤務医不足の解消につながるかは不透明だ。 検討会では「卒業前の教育を充実させれば研修は1年でも可能」などと肯定的な意見が相次いだが、「見直す必然性がない」との声もあった。また、国が約7600人の医学生に行ったアンケートでも、研修期間は「現状がいい」が31%と最も多く、厚労省は「さらに議論していきたい」としている。【清水健二】
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さて、この二つの記事に対して思うことは「臨床研修」見直しは必要だが、ここだけ直しても仕方がないということです。
基本的には「新臨床研修制度」は「総合的に人を診れる力を持つ」ことを目標にしているはずです。現実において・・・今の状況では「やる気のある人」は良い研修になっているが、個人個人のやる気で大きく研修の質が変わること、一部の診療科(特に産科など)では研修医のできることが少なく、まともな研修になりえないことが問題だと思います。
実際、「お産を取れる医師」を大量に増やすことができるかというと、研修終了後に訴訟の関係もあり絶対に「産科領域」に手を出す医師はいないでしょうし、これこそ時間の無駄だとは思う。
小児科もほぼ同様・・・。
僕が産科で学んだこと…というよりは聞いたのは、
「街中で妊婦さんが破水して、いきなり子供が出てきてしまったような状況の時に、医師として最低限しないといけないことはなんでしょうか?」
ということだけです。
そういう意味では、なんでも学ぶ・・・ということは学生時代にやるべきであり、その実習を効率的に行うために「クリニカルクラークシップ」と「ポートフォリオ」を導入した方がよいのではないかと思っています。
クリニカルクラークシップに関しては・・様々なやり方で実施可能だと思います。その評価に「ポートフォリオ」を導入し、その「ポートフォリオ」を国家試験に直に反映させる。
http://blog.with2.net/link.php?602868
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これは昔から言っていることですけど・・・。
こういう形式で「一般的なこと」・・・少なくとも「今の研修医」の多くが学んでいることを学んでもらう。 研修医は可能であれば「学生に教えること」で学生時代に身につけた知識を確実にし、経験を積む。
それは1年目でもよいかもしれません。
2年目にそれらの知識を利用して専門性の高い分野をセレクトする、地域医療を学ぶなど「自由」をむしろ強めたらよい・・・。
そう考えています。
たぶん、これに近い意見を厚労省と文科省は出したのではないかと思いますが、それを実施するにはさらに大学の教官の数を増やさないといけませんし、様々な問題点があります。
そのような問題点に現場にいないで気がつくことができるのか…そこが大きな問題だとは思います。
他にも後半部分や医局の在り方、そんなことを変化させる意見はもっていますが・・それはそのうちに・・・。
まぁ、過去にいろいろ書いているので探せば出てくるのでしょうけど・・・。
新臨床研修制度、これを変えることは反対しません。ただ、退行するのではなく、様々な人の意見を集めてより良いものに変えていければよいと思っています。
それでは、また。