新・眠らない医者の人生探求劇場・・・夢果たすまで

血液専門医・総合内科専門医の17年目医師が、日常生活や医療制度、趣味などに関して記載します。現在、コメント承認制です。

第2のインターン闘争へ:CBT/OSCE国家試験へ

2011-02-20 17:26:21 | 医局制度改革・医学教育改革

こんにちは

 

今日は昼食の後、「ヒアアフター」という映画を見てきました。

 

「来世」

 

ということらしいですが、リフレクソロジーの時間までの間のつなぎで・・・。

で、帰ってまいりました。

 

その間、病棟から電話はなかったのですが・・・連絡ではやはり土日に患者さんの家族が説明を~と言っている(毎日ご主人とは話しているのだけど)とのこと。あらかじめ言っておいていただければ、少し考えるのですが・・・。

僕も僕自身が潰れないように(おまえはつぶれなさそうと言われますが)、また全体のために「半分は休む」ということにしましたので・・・・。

 

さて、先程の記事の続きではないのですがCBの記事でこちらを紹介します。

 

医師養成グランドデザイン、9月取りまとめ- 医学部長病院長会議


                    全国医学部長病院長会議(会長=黒岩義之・横浜市立大医学部長)は2月17日の定例記者会見で、医師養成のグランドデザインを9月に取りまとめる方針を示した。日本医師会が1月に発表した提案と同じく、卒前の臨床実習に国家資格を設けることや医師国家試験を臨床中心の内容に見直すことなどを盛り込む考え。5月に開催予定の総会で、原案を公表したいとしている。


 グランドデザインでは、医学部教育や医師国試、卒後臨床研修制度の在り方などを柱に、医師養成システムの改革案を示す。女性医師のキャリア形成の推進や医学部新設への反対などにも言及する予定で、昨年10月に「医師養成のグランドデザインワーキンググループ」(座長=神保孝一・札幌医大名誉教授)を設置し、検討を進めている。

 この日の会見で、黒岩会長は医学部教育について、5、6年次の臨床実習での学生の医行為をより積極的に進めるためには、国家資格を設ける必要があると強調臨床に必要な医学知識を問う「CBT」と、技能・態度を評価する「OSCE」を国家試験に格上げする案を示した。
 さらに、医師国試の受験対策のために6年次は実習の時間を十分に確保できないという「医学部教育の空洞化」が生じていると指摘。知識を問う問題は4年次のCBTに集約し、医師国試では臨床中心に出題するなどの見直しを行うべきだと提言した。これにより、卒前と卒後の臨床経験に「中断」が生まれず、一貫性ある医師養成が可能になるという。

 黒岩会長は、こうした方向性が「日医の案とかなり近い」とし、「医療界で(見直しへの)大きな流れ はできている。今は実現のため、どういう条件整備が必要なのかを考える段階になっていると思う」と述べた。

-------------------------------------

CBTを実施する際に(僕らは試行第1期生)、僕は「これをやるならば、どこの病院でも臨床研修ができるようにしなくてはならない」という考えを、いろいろな同期生(大学を超えて)などに話をしました。

実際にCBTとOSCEは国家試験に格上げすべきだと僕も考えています。ただし、やるからには「その大学で」ではなくて、「どの大学でも希望すれば実習できる」ようにするべきだと思っています。

 

これはそうでなくては公平でないから

 

そして、この条件を満たすとどうなるかというと、より教育における負担が増すということ。まともな教育ができる体制でなければ、学生は来ないでしょうしその大学に戻ってくるかも怪しいものです。

 

逆に「教育に対する負担」は一部に軽減されるかもしれませんが・・・。

 

CBTにおいて少なくとも国家試験にする場合は、そのくらいの条件が「学生側」に必要だと思います。おそらく現実的には病院実習は・・多くの学生は自分の病院で行うのかもしれません。

 

しかし、大きなビジョンを持った学生、例えば「心臓移植に将来携わりたい。だから、心臓外科医になりたい」というビジョンがあるなら、そう言った先生がいる病院・実際にやっている病院に行くべきだと思いますし、その権利を有すると考えます。

 

おそらく、全国医学部長・病院長会議の面々でそのことまで考えている人は…まだあまりいないのではないでしょうか?

医学教育のグランドデザインを組むというのはそういうことだと僕は考えます。

 

また、CBT・OSCEをクリアしたということは事実上、今の研修医がやっているようなことを実際にするということだと思います。しかし、この場合は医療スタッフ(人員)でもあり、完全に守られた学生(医師としての義務はまだない)だと思います

 

そのことがどういうことになるのかは、考えるべきだと思いますが・・・教育現場の負担はかなり大きくなりますよ。いくらできるとは言っても研修医は医師として責任がありますが、学生にはそこまでの負担は求められない。

 

僕らは学生に目の見える・手の届く範囲でできるだけのことを経験させる義務が出てくるわけで、これは研修医とはまた違ってくると思います。

http://blog.with2.net/link.php?602868

人気ブログランキングへ←応援よろしくお願いします

なかのひと 

まぁ、それこそ軌道に乗れば研修医が相当なレベルの人間が増えてくると思いますけど・・・。

 

より多くの人間、特に「えら~い人達」だけで話し合うのではなくて、むしろ現場の意見を取り入れて(無理でしょうけどw)より良いものを作り上げてほしいと思います。

 

それでは、いったん失礼します(本を3冊買ってきたので、早く読みたいw)

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

医学部新設への動き:僕はこう考える

2011-02-20 12:12:33 | 医局制度改革・医学教育改革

こんにちは

 

今週はバックアップではないので、昨日のICD講習会から帰宅した後、ゆっくりと骨休めをしていました。というか、今からマッサージにでも行こうかという・・・・。さっきのコメントでエッセンシャルオイルの話を頂きましたが、リフレクソロジーでもいいですよね。

 

まぁ、それはさておき・・・この半年は今までと比較して・・・2年間で休んだ日数よりも多くの休みを頂いております。

休みなく働き続けるのは「お前は良くても他が休めないと困る」というお言葉を頂き、確かに…と思って休むようにしています。後輩からみたら先輩が毎日休みなく出ていたら休めないだろう…というのはごもっともな話ですし…将来につながる話ですから。

 

さて、この「将来」のことですけど、この記事をとりあえず紹介します。

 

医学部新設の是非、意見分かれる-文科省・医学部定員検討会
ヒアリングでは、地域医療の現状などについて関係者が報告した。左から高橋氏、寺島氏、河野氏(2月18日、文科省内)
 文部科学省の「今後の医学部入学定員の在り方等に関する検討会」(座長=安西祐一郎・慶応義塾学事顧問)は2月18日、地域医療や製薬産業の関係者からヒアリングを行った。その後の討議では、医学部新設で医師不足に対応すべきか否かなどで、委員の意見が分かれた。


■町長の仕事、半分が医師探し―北海道乙部町
 ヒアリングでは、北海道乙部町の寺島光一郎町長が、地方の医師不足の実態を説明した。広大な面積を持つ北海道では、医学部・医大のある札幌、旭川両市周辺に医師が集中し、同町が位置する道南や道東といった交通アクセスの不便な地域との格差が顕著になっていると指摘。「2次医療圏内で、お産もできない状況が続いている。札幌からの移動には5時間かかり、医師派遣も頼みにくい。町長としての仕事の半分は医師探しという状態だ」と、窮状を訴えた。その上で、こうした地域には、医師の定着が見込める医学部新設を認めてほしいとし、「既存の病院や大学を活用する方法もある。地域の実態に合わせて考えてもらいたい」と主張した。

 一方、河野陽一・千葉大医学部附属病院長は、「医師数の増員だけでは、現代の医療問題は解決しない」と指摘した。河野氏は、現在の定員数なら2026年にはOECD(経済協力開発機構)加盟国平均(08年)に達するとし、「仮に再来年から定員を1万人に増やしても、OECDレベルに到達する期間は2年しか短縮されない」と説明。医師不足への対応は、過剰な医療介入を減らす在宅医療の推進や、地域内の医療資源をネットワーク化する循環型医療の構築など、医療システムを改善することが大切だとした。特に、在宅医療に関しては、「在宅死亡率が30%であれば、現状でも必要医師数は満たせる」とする推計を示した。
 このほか、日本製薬医学会評議員の高橋希人氏が、製薬業界に進む医師や臨床研究(治験)に携わる人材を育成する必要性を強調した。

■「新しい発想の医学部を」「実現は不可能」
 3氏のヒアリング内容を受け、今井浩三委員(東大医科学研究所附属病院長)は、国内の研究分野の弱さに触れ、「今の仕組みで良くなるかは疑問。全く新しい発想で、臨床研究に力を入れる大学をつくることが求められると思う」と、臨床研究に特化した医育機関の新設を提案した。

 これに対し、栗原敏委員(日本私立医科大協会副会長)は「研究のための大学は、実現不可能ではないか。医学を広く学んだ上で、研究へのモチベーションを高めることが、研究者として大成するにも必要だ」と反発。また、黒岩義之委員(全国医学部長病院長会議会長)は、医学部新設を求めた寺島町長の意見に関して、「医師が都市部に集中する偏在の仕組みを放置したままでは、数を増やしても実効性がない」とした上で、「医療者だけで解決できる範囲を超えている。行政の介入も必要だ」と述べた。中川俊男委員(日本医師会副会長)は「(将来の医師供給が過剰になった場合の)責任も持たなければいけない」とした。

 矢崎義雄委員(国立病院機構理事長)は、「既存の医学部定員増は(スタッフ体制などから)1.2倍が限度だ」と主張。さらに、新しい医学教育システムをつくってもいいのではないかとしながらも、日本では米国のような実習体制が取れないとの理由から「メディカルスクールは絶対反対」と強調し、「医師の育成や病院の在り方など、総合的な議論をしなくてはならない」と述べた。
-------------------------------------
まず、僕の考えは「医師不足に対して、医師数を増やす努力をする」のは絶対に必要な話で、はっきり言えば「2008年のOECDレベルに15年後に達成するだろうから今のままでも大丈夫」という千葉大の先生の意見は過去の繰り返しをしたいのだろうか・・・・としか僕は思わないです。
そして記事の最後の方にも書かれていますが「今の病院スタッフ数では医学部定員増に限界がある」とも思っています。これは昔から書き続けていますが、体制を変えなくてはならない。
ただ、日本という国はいつもそうですけど「体制を変える」のに対しては基本的の保守的なんですよね。
僕が昔北海道で働いていたときに、いろいろと職場でシステムの変更に口をはさんでいましたけど、第1段階(僕の中では第3段階で完成)の達成と同時に「これ以上の変更は無理」と言われました。
はっきり言えば「無理かどうかはやってから考えろ」と思いましたが、それが組織なのだろうと思い「もうどうでもいいか・・・」と考えたものです。
本質的にシステムの変更が要求されています。「今の医師数で対応できるようにするシステム作り」ではなくて、「将来の国造りのために必要な体制」を作ることを考えたいと思います。
基本的にはこの記事内でも書かれていること
1、臨床の体制が充実する
現アメリカ国務長官が「日本の医療体制は医療従事者の献身で成り立っている」と、保健医療改革法を議会に提出した1993年ころ言っていたのは有名な話ですが、基本的には足りていない分野は医師の献身で成り立っていますよね。
例えば血液内科では「長○」では血液内科は崩壊しつつあるといわれ、周囲の県に患者の受け入れ要請を行いましたが
「山○」:無理
「○玉」:無理
・・・てどこも無理。東京は大丈夫と言えば大丈夫なんでしょうが、先日のように東京都内から埼玉に転院先を探すような状況になったりしています。
県内の血液内科はかなり厳しくなってきていますし(だから、どこでも引く手あまたですよ。血液内科に来るといいですよw)、救急ももしかすると来年度には崩壊かもしれないし・・・・。
過疎地だけでなくて、人口密集地域でも厳しくなってきていますよ。本当に・・・・。
2、臨床研究、基礎研究が行える環境
すでに基礎研究は厳しくなってきています。僕が学生のころ、血液学会(僕は医学部5年の時から参加してます)では基礎の発表が多かったのに、今は臨床の発表ばかり。それだけ、基礎研究をする時間がなくなっているということだと思います。
臨床研究などを行うにも、その為の人材をそろえるのは大変です。
3、学生の教育
正直、大学病院において…当院はまだ良いほうかもしれませんが・・・臨床、研究、教育と3つ行うのは至難の技になってきています。1.2倍が限度と記事内に書かれていますが、それはまさに「献身」を要求します。と同時におそらく大学病院から医師はいなくなるでしょうね。
だから、今の体制では無理なんですよ。
現場をみないからそんなアホなことを平気で言う。
4、医療経済
医療経済をどのように扱っていくのか。
ついでに言うなら治療や健診で来日する外国人の話がありますが、医療レベルをあげて、日本の医療を外国人にも提供できるだけの余裕(人的、物的)ができれば、実は医師にも患者さんにも日本の国にも良いのではないだろうかと思ったりしています。
そうするとその周辺にはホテルやらショッピングモールやら…観光関係やら…いろいろ作らないといけないですしね。
5、病院、クリニック連携
金曜日に「骨髄腫」関連で病院に講演に来た先生が、当院血液内科と某クリニックの関係を非常に評価していかれ
「埼玉県、日本全体・・東京では病院が多いからもしかすると必要ないかもしれないけど、将来そのような関係が必要だろう。ここでそのような話が聞けるとは思わなかった」
と、おっしゃっていた。
教授が今の人数で患者さんの診療を成り立たせるために、苦心の末考えた「抜け道」なんだと思いますし、素晴らしい連携なんだと思います。確かに、こんな連携が多くの病院でできるようになるとよいのでしょうけど。
いらっしゃった先生の話では「アメリカ」ではすでにこのような体制になっている・・・とのことでした。
と、まぁ…いろいろ考える必要はあるわけで。
その目的に合わせた人数・システムを考えなくてはいけないだろう。そして、先のことを考えるのに今と比較してもしょうがいないだろう…と思ったりしました。
それでは、昼食に行ってきます。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする