少しだけ書きます
朝の新聞に載っていたものです
発熱してばい菌退治=原子レベルで仕組み解明―大阪大
時事通信 5月9日(水)0時16分配信
ヒトが発熱することで、血液中の白血球がばい菌を退治する原子レベルでの仕組みを、大阪大医学系研究科の藤原祐一郎助教(生理学)らの研究グループが解明し、8日付の英科学誌ネイチャー・コミュニケーションズに発表した。
同助教は「将来的に、抗生物質を使わずに免疫力を高め、ばい菌を殺す薬ができるのではないか」と話している。
同助教は「将来的に、抗生物質を使わずに免疫力を高め、ばい菌を殺す薬ができるのではないか」と話している。
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感染症で発熱した場合、無理に下げることが不利益であることは意思であれば皆知っています。しかし、その詳細は解明されていませんでした。
今回は白血球の中でも好中球が「H2O2」を産生するメカニズムを解明したものですが、素晴らしい話だと思ます。抗菌薬とメカニズムが異なるので、普通に考えると併用するかしないかということになると思います(このメカニズムを積極的に使用すると、体に結構有害な反応が起こるかもしれない)。ただ、このような知見が解明されたことは本当に素晴らしいことで、医学の発展だと思います。
いつも読んでいただいてありがとうございます。今後もよろしくお願いいたします。
本日初めて後任の主治医に診ていただき同じ血液専門医さまとして教えていただきたいことがありまたきてしまいました…
今までの主治医からはたくさん検査もしたし、様子見と言われていたのですが新しい主治医からは骨髄増殖性疾患という病名を聞かされました。
初めて聞いたので驚きとショックで先生からは大学病院の血液内科を勧められました。
今までそのような病気を指摘されたことがなかったため本当にただ、ただショックです…
骨髄液をとり診断し若いうちに治療(移植など)をと言われたのですがその病気はどんな病気で予後は悪いのでしょうか?
可能性は高いのでしょうか?
すいません…教えてください。
こんばんは、コメントありがとうございます
骨髄増殖性疾患ですか。ネットで調べればわかると思いますが、これは4つの「血液が増えるタイプの病気」を示す病名です。せっかくなので後で記事にしてみますね。
骨髄増殖性疾患とは骨髄という血液のおおもとで細胞が増える疾患で、慢性骨髄性白血病、真性多血症、本態性血小板血症、骨髄線維症の4つを示しています。
骨髄増殖性疾患の疑いというのが本当のところでしょうが、まず移植という話をするのであれば主治医は骨髄線維症を疑っているということになります
理由は慢性骨髄性白血病は今では内服治療が主体です。真性多血症ならりーさんの年齢であれば瀉血を主体にするはずです。本態性血小板血症であれば血小板がよほど増えてこなければアスピリンでよいし、増えてきても移植などという話はめったに出てこないはずです。
骨髄線維症だけが「同種骨髄移植」を検討する可能性がありますが、一番診断が難しいと思います。
病名に関しては4つの病気を示しているのでこれ以上の説明はできません。予後が悪いかと言われれば、それぞれで違うので何とも言えません。一番悪いのは今までも名前が出てきていた「骨髄線維症」だと思います。
また、コメントいただければと存じます
一番予後が悪い病気ですよね…
まだ、骨髄増殖性疾患と決まったわけではないですがそれを視野にという話しとすぐにどうはないと言われました。
骨髄繊維症の症状や診断方法など教えていただけたら助かります…
骨髄繊維症だと貧血が症状にあるみたいですが、この一年、血色素量(ヘモグロビン)は平均13で基準値以下になったことはありませんが、それでも骨髄繊維症の可能性はあるのでしょうか?
毎回頼ってしまい本当にすいません…
こんばんは、コメントありがとうございます
以前から出ている骨髄線維症の可能性についてですが、繰り返しますが低いです。
ただ、検査をしていないので0とは言えません。骨髄の線維化というのは様々な理由で起こります。特発性はそれが他の原因なしで起きるということを言っています。
以前も書きましたが、骨髄線維症だと骨髄の中で血液が作れなくなりますので、脾臓などの臓器で血液が作られ始まます。そのため、血液中に白血病細胞のように若い細胞や涙滴赤血球と言われる変形した赤血球が見られます。また、巨脾と言われる大きな脾臓(へそのあたりまで脾臓、誰が見ても100%脾腫というくらいの脾臓)があります。
もちろん、病気の初期はわかりませんが、骨髄穿刺で少し変な巨核球が増えていることがあるとは言われます。僕も研究していたのでなんとなくわかりますが。
いずれにせよ、繰り返しになりますが今までお話を伺った時点では骨髄線維症にたどり着かないのです。
否定はできなくても積極的に疑う所見がない。
それをどうにかするには骨髄穿刺、骨髄生検をおこなってみなくては何とも言えません
すなわちそのくらいの状況の可能性は否定できないということです。
また、コメントいただければと存じます
コメントの追加です
通常は骨髄増殖性疾患という話で説明はしないのですが慢性骨髄単球性白血病(骨髄異形成症候群/骨髄増殖性疾患 MDS/MPN)というものもあります。
これであれば血液検査だけで推測できる(白血病細胞なども出てきている)ので否定的なのですが、上の4つだけではないことは一応追加しておきます