LUNACY

cygnus' blog

「シャドウプレイ 完全版」ロウ・イエ監督

2023-02-23 21:56:14 | 映画
原題:「風中有朶雨做的云」, 英題:"The Shadow Play"
k's cinema
 
検閲による削除部分を復活させた完全版。
実話を元にした、中国の天安門事件以降の30年間の広州と台湾と香港が舞台の作品。
 
人間関係もドロドロしているし、暴力やアクションもけっこうあるけれど、時代の空気、特に熱気が感じられる作品でした。
オチが最後の方まで読めなかった。サスペンスやミステリーに慣れていないせいかも。
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「二十歳の息子」

2023-02-19 22:36:59 | 映画
ポレポレ東中野。島田隆一監督。

観に行ったのは2日前の2月16日木曜日。
ゲイ男性が養子縁組をしたことについてのドキュメンタリー。
観客は、LGBT当事者よりも児童福祉・更生にかかわる人なんじゃないか?と見える人が多かったかな?

終演後トークショーのゲストは、三宅唱さん。着眼点が本当に映画監督らしい。
そして、自分も同じトコロをツッコみたかったということが多かった。

作品も、よくこのシーン(というかカットというべき?)を捕らえたよなぁというところがいくつもありました。
トークショーで話題になった、網谷さんの「大好きだなぁ」の箇所なんて、すごすぎる。
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「冬の旅」(原題)"Sans toit ni loi" / (英題)"Vagabond"

2023-01-14 23:21:47 | 映画
UPLINK吉祥寺
アニエス・ヴァルダ監督
1985年ヴェネチア国際映画祭金獅子賞。

以前、渋谷のイメージフォーラムだったと思うけれど、この監督さんの作品を観たことがあって、最高傑作との誉れが気になって観てきた。

簡単ではないのだけれど、自由とか孤独とかの追求と困難あるいはリアルを(見方・考え方によってはポジティヴな側面も含んでいるかもしれない)描いた映画。

この作品でも、おそらく、引用(やオマージュ)がいくつもあったのだろうけれど、僕には教養がないので拾いきれていないと思う。
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劇場版ツルネ-はじまりの一射-

2023-01-12 22:06:01 | 映画
下北沢トリウッド
原作読んでいない&テレビアニメ版は観ていないっす。すんまそん。

最近、嵐田佐和子「青武高校あおぞら弓道部」全4巻イッキ読みして、弓道モードになっているところに、偶然の名画座的なロードショー情報をゲットして観に行ってきた。
そもそも、ウチの若いモンが、むかし弓道をやっていたとのことで、話のとっかかりになれば儲けもんというくらいの気持ちだったんだけれども。
「~あおぞら弓道部」で弓道の知識が入っていたので「ツルネ~」も、専門的なところがすんなりアタマに入った感じかな。
どちらの作品も、恋愛分ゼロ(苦笑)の青春ストーリーだったけれど、面白かった。

この映画も、“Free!”や「ヴァイオレット・エヴァーガーデン」なんかのシリーズを手がけている京都アニメーション制作なので、質が保証されているので安心して観に行けたのも大きいかも。
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「天上の花」

2022-12-29 19:34:30 | 映画
横浜シネマリン
萩原葉子の原作の映画化。
三好達治が主人公で、萩原朔太郎の妹と結婚するけれど、うまくいかない話。
時代背景的にも戦争詩を作る悩みも重ねられています。

ほか、三好達治といえば、中学の修学旅行(私が通った学校は学習旅行といった)で、県内の沿岸部の旅館に泊まったのだけれど、その旅館に三好達治の色紙があったのを覚えているな。

清家雪子「月に吠えらんねえ」と「月に吠えたンねえ」を既刊全部読んでいる(はず)ので、相当、予習できていたかな、と。
というか、そもそもこの影響で、萩原朔太郎関連の情報にアンテナが敏感になっていたから、この映画の情報がゲットできたんだと思う(苦笑)。
あぁ、ミヨシくんってこういう風な人だったのね、と。

もっと、萩原朔太郎と三好達治の関係が深く描かれる(文学的な立場の違いを深掘りする)のかな?と思い込んでいて、ちょっと軽く流された気分もあり。

ドラマとして見続けていられる作品でした。
DVがエスカレートしていく=結婚生活が破綻していくこういうパターンというのは、表に出てこないだけで、もしかしたら、現代でも身近にあるのかも。

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「ヒューマン・ボイス」"The Human Voice"

2022-11-23 15:01:31 | 映画
ペドロ・アルモドバル監督
ジャン・コクトー「人間の声」原作
ティルダ・スウィントン主演
Bunkamuraル・シネマ

「パラレル・マザーズ」と同時公開。
衣装や美術は、こっちの方がより原色鮮やかって感じ強かったかも。

ラストのオチは途中で読めた。

あと、よく犬をしつけてアクションさせたなと思った。

でも、こういう演劇的なモノもいいですね。
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「パラレル・マザーズ」"Madres Paralelas"

2022-11-23 14:40:59 | 映画
ペドロ・アルモドバル監督
ペネロペ・クルス主演
Bunkamuraル・シネマ

産院のミスによりベビーが取り違えられることから運命の歯車が狂いはじめるお話。構造としては、「そして、父になる」と相似かな。

恋愛と出産と性と家族の重なりで、強さと弱さの振幅の大きいあの役は、やはり、ペネロペ・クルスにしか任せられないということなんだろうな。

遺骨収集によるスペイン内戦の記憶の記録と重ねられていて、南洋とか沖縄とか硫黄島を思い出したり、「リング・ワンダリング」に似た構造があったなと思ったり。

衣装&美術は言わずもがなのアルモドバルのテイスト。
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「愛する人に伝える言葉」(原題:"De Son Vivant")

2022-10-23 21:09:15 | 映画
シネスイッチ銀座。
原題を英訳すると、"During his Lifetime"と。
エマニュエル・ベルコ監督。
カトリーヌ・ドヌーヴにブノワ・マジメルという大物が共演&主演ならみておかねば、と。
2022年セザール賞でブノワ・マジメルが主演男優賞。

なんか、クリスタル(ドヌーヴ)とバンジャマン(マジメル)の親子関係がけっこう歪に見えたのは、僕だけだろうか?
ちよっと母親か濃密すぎるというか。
あと、39歳という設定なら、もっとマジメルを若作りしてあげなきゃ(ストーリー前半)。

ワークショップというものが、盛んなんですね。
そして、緩和ケアにおいて、患者のみならずスタッフへのケアが充実していて凄いな、と。
フランスでも、皆があのレベルのケアを受けられるのだろうか?

それはともかく。僕が終末ケア受ける・最期を受け入れるとして、悲しいことに、もっと孤独な死になるのは確実じゃないかな、と。情けないけれども。
バンジャマンがベッドで、自分は何も成し遂げていない云々と告白するけれど、あの一連の台詞は間違いなく未来形の僕の気がして身につまされました。


オスカー・モーガンかな?イケメンだね。
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「犬王」

2022-10-09 19:43:18 | 映画
EJアニメシアター

5月に公開されて見逃していたもの。ギリギリ。

平家物語と申楽を現代風の解釈をして、ミュージカルのアニメに仕立てたもの。

平家物語の知識があれば、もっと深く楽しめたかも。
あと、アヴちゃんの声域活かした曲◎
原作も読んでみたい気もするけれども、余裕ないかなぁ。
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"LOVE LIFE"

2022-09-19 21:48:16 | 映画
深田晃司監督
シネマ・ロサ
木村文乃×永山絢斗

人間関係と恋愛感情(嫉妬も)というものは、割り切れないし単純ではないし。
秘密持つ&隠される関係もあるし。
スッキリなんてあり得ない。
そして、家族とは?という含みもある作品だったんじゃないかと。

人間としての感情も人間関係も希薄になっている僕には、その希薄さをツッコまれた気のする映画でした。

エンディングで森崎ウィンの名前が声の出演としてクレジットされていて、どこ?誰?となったのだけれど、ラジオDJなのか。気づかなかった~。
あと、韓国の結婚式の新郎の男の子もよかった。
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「ポーラX」"Pola X"

2022-08-17 22:23:19 | 映画
レオス・カラックス監督
1999年

これも学生時代に見逃していた作品。
メルヴィル「ピエール」という原作があるのも知らなかったし、カトリーヌ・ドヌーヴが出演しているのも知らなかった(恥)。

とある男の狂気と破滅のお話。
音楽の使い方というかストーリー中のスタジオのバンド演奏が、狂っている感じを増幅させていましたね。
いろいろな都市や城など、描かれていたロケーションも素晴らしい。


日本の配給会社も制作にお金出していたんですね。いまはなくなった懐かしい会社の名前を見かけると同時に、日本のこの20年の経済の凋落も認識しました。
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「プアン/友だちと呼ばせて」"One for the Road"

2022-08-15 21:01:07 | 映画
シネスイッチ銀座

ウォン・カーウァイ制作総指揮。
であるがゆえに観に行った。

賑やかな原色のタイと、洗練された都会のニューヨークの対比が、ストーリーにプラスして効いている感じですかね。
昔のウォン作品のテイストも感じますが、そこまでコテコテでもなく。

ストーリーを追いながら、友人関係も恋愛関係も僕はトコトン希薄だなぁと、ちょっと自分がみじめになる感じの作品でした。
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「花の影」(原題:「風月」, 英題:"Temptest Moon")

2022-08-13 22:17:19 | 映画
1996香港
チェン・カイコー監督
クリストファー・ドイル撮影監督
レスリー・チャン×コン・リー主演
カンヌ国際映画祭正式出品

Bunkamuraル・シネマ

学生時代に大ヒットしていて、スタッフもスターも気になっていたけれども、ついぞ観られないままだった作品を、四半世紀以上経ってやっと観られました。

ラストに救いがないストーリーだったんですね...。
もう少し背景となる中国近代史を勉強せねばと思いました。
邦題がだいぶ意訳になっているんだな。

レスリー・チャンが亡くなってから、間もなく20年ですか。そして、彼の亡くなったときの年齢を追い越してしまいました。
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「ベイビー・ブローカー」"Broker"

2022-07-30 22:43:31 | 映画
是枝裕和監督
ソン・ガンホ主演
第75回カンヌ国際映画祭コンペティション部門出品&男優賞(ソン・ガンホ)&エキュメニカル審査員賞。

やっと観られました。

いろいろと命やジェンダーや人権について考えることのある映画になっていましたね。
あと、家族についても。「万引き家族」と同じように、血は繋がっていないけれど、家族(のようなもの)の一時的ではあっても温かさみたいなもの。
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"PLAN 75"

2022-07-17 21:06:34 | 映画
早川千絵監督
第75回カンヌ国際映画祭「ある視点」部門出品。カメラドールスペシャルメンション(次点)。
シネスイッチ銀座。

一見穏やかな映画に見えそうだけれども、エグいというかキツい作品(ラストの方は救いを持たせているけれど)。
どうリアルかというと、確かに僕の両親とも後期高齢者だからというのもあるけれど、僕自身が身体か弱くて独り身だからというのが、大きい。
この手のサービスが行政によってリリースされたら、僕は利用するように仕向けられる気がするし、自ら望んで利用するように洗脳されそうな気もしてしまう。

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