さて、「手をつなぎながら」公演の感想です。
◆客席の雰囲気
客席は、「6割ぐらいが名古屋からの遠征客では?」と思うような雰囲気でした(※1)。「手をつなぎながら」公演に慣れている感じ。いわゆる自己紹介での“お約束”にも反応するし、振りコピしている人も結構いましたし。
◆自己紹介
去年、初めてSKE48がAKB48劇場で公演を行った際、松井玲奈が自己紹介で感極まって泣いていましたが、今回も彼女は自己紹介で泣いていました。そんなにAKB劇場に思い入れがあるんですかねえ。
◆公演の様子
名古屋で見たときと変わらず、全員、全力でのパフォーマンス。手を抜いている(ように見える)子が一人もいないのはさすが。ただ、いつもやっている名古屋の劇場とは広さが違うので、少しやりにくそうでしたね。名古屋で見たときの80%ぐらいの出来に見えました。まあ、これは仕方ないでしょう。
あと、当たり前ですけど、ライトの演出が少し変わっていましたね。ただ、基本的には名古屋での公演と同じ演出。「ロマンスロケット」では銀の紙吹雪(チャフ)も使用していましたし。
◆完全な“ネタ曲”になってしまった「ウィンブルドンへ連れて行って」
この公演に、「ウィンブルドンへ連れて行って」という曲があります。歌詞の内容は、「毎日通学電車で会う、“テニスラケットを抱えた男の子”の事を好きになった女の子が、“いつか、私をウィンブルドンへ連れて行って”と妄想する」というものです。
今どき有り得ないような、乙女チックな曲。衣装も80年代のアイドルみたいな感じ。この曲を聴いたとき、「今の若い子って、この曲に共感出来るんだろうか?」と思ったものでした。
すると、案の定、この曲を歌っている矢神久美が以前、
矢神「今年中3だけど、こんな衣装着ていていいのかと思う。」
と言っていました。すると、現在20歳の中西優香が
中西「いやいや、うちらだって、まだまだ全然イケるよ、全然イケる。ねー、璃香ちゃん(※2)。」
と言って、笑いを取っていました。
これ以降、何かにつけて、「『ウィンブルドンへ連れて行って』を歌ってみたい」とネタっぽく言うメンバーが増えました。
そして、この日の公演でも、やはり中西優香が
中西「もうすぐユニットシャッフルがあります。もしかしたら中西が『ウィンブルドン』をやるかも…」
客 「おぉー!(笑)」
と言って笑いを取ってたり(-∀-`;)。
こういうやり取りを見て、「そうか、やっぱり若い子には、あの曲って、ネタにしか思えないんだな」と思いました(;--)。うーん、ちょっと残念。
◆SKE48の“ひたむきさ”の源泉
今回、初めてSKE48の公演を見た人のブログを見ると、みんな一様に「ひたむきさに感動した」「圧倒された」と書いていますね。
私も彼女たちには、“意気込み”や“ひたむきさ”を感じます。この“ひたむきさ”はどこから来るのだろうか?と考えた場合、「全員が同じ気持ちでいるから」かなあ、という気がします。
AKBは、既に事務所に移籍した子も多く、外の仕事が多い子もいます。また、CD選抜メンバーも固定されていたり、公演での出番の偏りも多いです。
それに対して、SKE48は今の所、全員が同じ事務所所属です。また、公演での出番の偏りもそれほどありません。歌が上手い子やダンスが上手い子には、ちゃんとそれなりの見せ場があります。
また、SKEは8月に単独でCDを発売します。つまり言ってみれば、「チームの全員がCD選抜メンバー」なわけです。
AKBのように、諦めた感じの子もおらず、全員が同じ気持ちでいられるから、ああいう“ひたむきな”公演が出来るのではないか、と思うのです。逆に言えば、状況が違うAKBには、SKEと同じような“ひたむきさ”を感じる公演は、もう望んではいけないのでしょう。すこし寂しいですけれどね。
※1…関東から名古屋へ遠征している客が多かった、という可能性もありますが(パク)。
※2…平田璃香子。現在19歳。