大阪の家から歩いて1分のBarによく行きます。
カウンターには2人のバーテンがいますが、バーテンは全部で10人ぐらいいて、行くたびに違うバーテンなので、それが頻繁に通う理由の一つになっています。いつも同じバーテンだと、そのうち話題が尽きちゃってつい足が遠のくからです。
その日は、2人とも女のバーテンでした。
「犬鍋さん、あけましておめでとう、ですよね」
「ああ、今年に入って初めてだっけ」
「ええ、私、あまりシフト入ってないから」
「僕も先週はちょっと東京に用事があってね」
(ちょうど兄のお通夜と告別式があったのです)
「犬鍋さんは、今年も世界を飛び回るんですか」
「飛び回るってほどじゃないよ…」
以前、出張に行った国々のことをときどき話したので、あたかも世界を股にかけたビジネスマンのように誤解されているようです。
「今年はインドネシアに行くことが多くなりそうだな」
「インドは暑いでしょう?」
「インドじゃなくて、インドネシア」
「え、インドとインドネシアって違うんでしたっけ」
「えっ?」
意味がわからないので、一瞬話がとぎれました。
バーテンのほうも、ちょっと不安になったのか、もう一人のバーテンに話しかけます。
「インドとインドネシアの違い、わかる?」
「だって国が違うでしょう?」
「えっ、そうなんだ。私、インドはインドネシアの略語かと思ってた」
(そんな…)
「私、地理が苦手だから…」
「それはひどすぎるよ(笑)」
もう一人のバーテンもあきれています。
「じゃ、西インド諸島ってどこにあるかわかる?」
「あっ、たしかインドの西じゃないんですよね? アフリカ!」
もう一人のほうも、大したことはなさそうです。
「残念でした」
西インド諸島の位置と名前の由来について、説明するはめになりました。
昔、カンボジアがアフリカにあると思っていた若い韓国人について、その常識のなさをこのブログで嘆いたことがありますが、日本人の若者も五十歩百歩のようです。
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子供の頃に切手を収集していたので、世界にどんな国があって、どこにあるのかは知っていました。
おまけに切手には、その国の特産物や有名人の絵がかいてありましたので、勉強せずに地理の勉強になりました。
当時は、海外旅行など夢また夢でしたので、切手の収集で世界に思いをはせていたのです。
今は切手の収集など子供はしませんが、Google Mapで知らない都市の通りまで歩けるので、便利になったのですが、興味のない人にとっては相変わらず遠い世界になのかもしれませんね。
私は切手収集はしていませんでしたが、家に貼ってあった世界地図を見ながら、兄と競争で、世界の国々の首都を覚えたので、だいたいの国の名前と位置を覚えることができました。
その後、独立国が増えたり、ソ連やユーゴスラビアが崩壊して、国も首都も増えましたが、フォローはしていません。