犬鍋のヨロマル漫談

ヨロマルとは韓国語で諸言語の意。日本語、韓国語、英語、ロシア語などの言葉と酒・食・歴史にまつわるエッセー。

韓国トイレ事情~変わり種

2006-08-31 12:17:47 | 韓国雑学

 韓国のトイレは日々変貌を遂げています。

 いうまでもなく,古かったものが新しく,汚かったものがきれいになっていく。美観上も衛生上も望ましいことですが,昔のディープなトイレの楽しさを知っているものにとっては,一面で残念な気もします。

 そこで今回は失われつつある韓国のディープトイレを後世に伝えるために,私が見たいくつかの印象深いトイレについて記すことにします。

 一つ目は私の行きつけのコムチャンオ(ウナギの一種)屋さんのトイレ。といっても,店の外にあって,何軒かの食堂で共同使用しているものですが。

 まずドアを開くと,意外に広い空間が開ける広い,必要以上に広い。で,和式便器が一つあるんですが,その位置がこれまた必要以上に隅に寄っている。
 こんなに余裕があるんだから,もっと真ん中にもってくればいいのに。

 まあ,いいか。

 とりあえず用を足す(和式便所に立ったまま)。便器は水洗式である(ようにみえる)。ところが水を流す装置が欠如している! 見るとそばに水をたたえた桶があり,パガジ(ひしゃく)浮いている。

 そうか,これで流すのか。

 手動式水洗トイレだ。



 二つ目は確か,どこかの犬鍋屋さんだったと思います。

 ここは男性の小用トイレと大が別々になっている。
 男子トイレを開くと,これまた便器が必要以上に左側の壁に接近している。でもって,左側の壁には,でーんと大きな洗面台が設置されている。トイレは古びていて汚らしいのにその洗面台だけは豪華絢爛,ぴかぴかである。大きさといい,見栄えといい,まったくのミスマッチ。
 だいたい,洗面台が張り出しているせいで,用を足すための正常な体勢がとれないではないか。
 この便器で用を足すためには,左45度のシュートを決めなくてはなりません。


 最後にご紹介するトイレは,私の記憶が確かなら新沙洞(シンサドン)のカンジャンケージャン(ワタリガニの醤油漬け)の店でした。
 男女共用の和式トイレなのですが,ドアを開けると便器が向こうむきについている。

 おっ,珍しく日本式か。

 用を足しながら向かいの壁をみると,

 おやっ? 向こう側にもドアがある。

 用が済んだあと,不審に思ってそのドアを開けてみました。

 えっ!

 ドアの向こうは廊下になっていて,店の奥につながっている。なんと,このトイレ,通路兼用だったのです。

 でも,ドアは両方内鍵がかかるようになってるから、一方の鍵を締めたまま出ちゃったら通路の用をなさないよなあ。
 店の人がどのように使っていたのか,今もです。


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