韓国のトイレは日々変貌を遂げています。
いうまでもなく,古かったものが新しく,汚かったものがきれいになっていく。美観上も衛生上も望ましいことですが,昔のディープなトイレの楽しさを知っているものにとっては,一面で残念な気もします。
そこで今回は失われつつある韓国のディープトイレを後世に伝えるために,私が見たいくつかの印象深いトイレについて記すことにします。
一つ目は私の行きつけのコムチャンオ(ウナギの一種)屋さんのトイレ。といっても,店の外にあって,何軒かの食堂で共同使用しているものですが。
まずドアを開くと,意外に広い空間が開ける。広い,必要以上に広い。で,和式便器が一つあるんですが,その位置がこれまた必要以上に隅に寄っている。
こんなに余裕があるんだから,もっと真ん中にもってくればいいのに。
まあ,いいか。
とりあえず用を足す(和式便所に立ったまま)。便器は水洗式である(ようにみえる)。ところが水を流す装置が欠如している! 見るとそばに水をたたえた桶があり,パガジ(ひしゃく)浮いている。
そうか,これで流すのか。
手動式水洗トイレだ。
二つ目は確か,どこかの犬鍋屋さんだったと思います。
ここは男性の小用トイレと大が別々になっている。
男子トイレを開くと,これまた便器が必要以上に左側の壁に接近している。でもって,左側の壁には,でーんと大きな洗面台が設置されている。トイレは古びていて汚らしいのにその洗面台だけは豪華絢爛,ぴかぴかである。大きさといい,見栄えといい,まったくのミスマッチ。
だいたい,洗面台が張り出しているせいで,用を足すための正常な体勢がとれないではないか。
この便器で用を足すためには,左45度のシュートを決めなくてはなりません。
最後にご紹介するトイレは,私の記憶が確かなら新沙洞(シンサドン)のカンジャンケージャン(ワタリガニの醤油漬け)の店でした。
男女共用の和式トイレなのですが,ドアを開けると便器が向こうむきについている。
おっ,珍しく日本式か。
用を足しながら向かいの壁をみると,
おやっ? 向こう側にもドアがある。
用が済んだあと,不審に思ってそのドアを開けてみました。
えっ!
ドアの向こうは廊下になっていて,店の奥につながっている。なんと,このトイレ,通路兼用だったのです。
でも,ドアは両方内鍵がかかるようになってるから、一方の鍵を締めたまま出ちゃったら通路の用をなさないよなあ。
店の人がどのように使っていたのか,今も謎です。
〈関連記事〉
8/30韓国トイレ事情~便器の向き
8/10韓国トイレ事情~大きなゴミ箱
8/9韓国トイレ事情~駅のトイレ
8/8化粧室(ファジャンシル=トイレ)
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