これまで、バンコクの夜の街をほろ酔い加減で何度も歩いたことが数限りなくありますが、危険な目に遇ったことは一度もありませんでした。
私のイメージでは、バンコクは東京やソウルと並んで、世界でもっとも治安のよい大都市です。
今回、妻に頼まれていたグリーンカレーペーストを探しに、ホテル近くのコンビニに歩いていく途中のことでした。
Tシャツに短パンといういでたちの若い女性が、ぎこちない笑みを浮かべて近づいてきました。
(こんなところに街娼がいるのか?)
と思ってやりすごそうとしたところ、私の腕をとってきたではありませんか。
(おいおい)
とっさにタイ語も出なかったので、英語で「ノーサンキュー」と言って、腕を振り払おうとすると、華奢な体なのに腕の力がことのほか強い。
(これは…)
私のほうも本気で振り払いにかかると、女性は、さらに必死になって私のシャツの一部やズボンのベルトなどを握って放さない。
(スリだ!)
私は思わず財布の入っていたズボンの後ろポケットを押さえました。女性のほうは、もはやこれまでと思ったのか、タイ語で何か捨て台詞を残して立ち去っていきました。
近くにはバス停があって、何人かのタイ人がいたのですが、私たちの小競り合いを見ても傍観するのみ。
もし、直前のスペイン出張でスリの被害に遭っていなければ、警戒心も薄いままで、いい餌食になっていたかもしれません。
安全なイメージのタイですが、どこにも悪いやつはいるもの、気をゆるめてはいけません。
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ピストルの所持は制限されていますが、多くのお金持ちは護身のためにピストルを持っています。
アジアの通貨危機の際には暴動こそ起きませんでしたが、工場への放火、日本人スタッフの拘束などの事故が起きていますし、旅行者の被害も少なくありません。
ただ、アジアの通過危機以降タイ政府は観光に力を入れ海外観光客の誘致に力を入れているので、イメージ的には相当改善はされていると思います。
私はあまりカッとしやすいタイ人に会ったことがありませんでしたが、いろいろいるんでしょうね。