犬鍋のヨロマル漫談

ヨロマルとは韓国語で諸言語の意。日本語、韓国語、英語、ロシア語などの言葉と酒・食・歴史にまつわるエッセー。

小笠原の亀

2010-09-28 23:56:20 | 日々の暮らし(帰任以後、~2015.4)
 夏休みの間,ウミガメ保護のボランティアのために小笠原に行っていた長女が戻ってきました。

 小笠原への交通は,週1便の船があるのみ。天候によって欠航になると,代わりの便は出ず,一週間待たなければならないので,時間に余裕のある人しか行くことができません。また,父島には施設の整った病院はないので,健康に不安のある人は住むことがためらわれる。いきおい,島には若者が多い。遊興施設はほとんどなくお金をつかいようがないので,非常に廉価に生活できる。旅行者も住人も,個性的な自由人が多いということです。

 ウミガメの卵は,周囲の温度によって雌雄が決まるんだそうです。そのため,親亀は雌雄がほぼ半々になるような温度のところを本能的に選んで産卵するという。よくできてますね。

 幼いときからの動物好きが嵩じて獣医学科に進学した長女は,夏に北海道の牧場で競走馬の世話をするアルバイトをしたり,屋久島に行ったり,ケニヤに研修旅行に行ったり,自分のやりたいことをやっている。

 今回の小笠原での長期滞在では,毎日のように海にもぐり,イルカといっしょに泳ぎ,マッコウクジラを見ることができた。

「夢がほとんどかなっちゃったよ」

 まったく幸せ者です。

 実は私は長女から嫌われている。というか,軽蔑されているといってもよい。その理由ははっきりしています。

 犬を食うからです。

 それだけではない。馬も食う。北海道から帰ったとき,

「馬は食べた?」

とうっかり長女に聞いたところ,

「信じられない。みんなあんなに愛情を込めて世話をしているのに…」

と絶句されました。

 今回,小笠原で昔から島民の基本的食材の一つになっていた(その乱獲のために絶滅が危惧されている)というウミガメの「味」について関心があったのですが,

「ウミガメ食べた?」

とはとても聞けませんでした。

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