韓国で,亀といってすぐに思い浮かぶのが亀船(コブクソン)。かの李舜臣将軍が建造したといわれる伝説の戦艦です。
甲板を鉄で装甲し,日本軍による火砲や弓による攻撃を防ぐとともに,側面にあけられた穴から砲撃して敵艦に損害を与えることができました。
この亀船を指揮した李舜臣将軍は韓国において救国の英雄で,ソウル中心部,市庁脇に銅像が建てられています。
その戦歴をみると,秀吉が企てた朝鮮侵略において,陸上戦での連戦連敗とは対照的に,連戦連勝を続け,文禄の役においてはその補給路を断ち切って,日本の戦闘継続を困難にさせたと信じられています。
その中でも,1592年7月の閑山島海戦は,韓国によれば世界の4大海戦の一つとされ,日本の脇坂安治は79隻の艦船中59隻を失い,3000人が死亡した一方,朝鮮水軍の被害はゼロという圧倒的な勝利だったと韓国のホームページに記載されています。(→リンク)
李舜臣将軍は,これ以外に,慶長の役も含めて9次の海戦のほとんどに完勝,日本の水軍を壊滅させたことになっており,日本のウィキペディアなどの記述とは際立った対照を見せています。日本の記述は,日本の水軍の敗北を隠蔽する歴史歪曲であることは間違いありません。
私はかつて,小学校の国語の教科書で,李舜臣が完膚無きまでに日本の水軍を叩きのめすありさまを,今見てきたかのような臨場感あふれる表現で描写した読物を読んだことがあります。記憶では,亀船は世界初の鉄による装甲戦で,小型ながら堅牢であり,日本の図体ばかり大きい戦艦を砲撃と体当たりによって次々に撃破していったように覚えています。
ところが,数年前,荒山徹の伝奇小説『高麗秘帖―朝鮮出兵異聞 李舜臣将軍を暗殺せよ』を読んだところ,そこに描写されている亀船は,上のイメージとはぜんぜん違うスーパー戦艦でした。
ま,これは小説ですから誇張された部分があるのでしょう。亀船に関する説明は,先のホームページの別のページにあります。(→リンク)
荒山徹は『故郷忘じたく候』など,すぐれた朝鮮関連歴史小説をものしている作家で,『高麗秘帖』はその中でも大作。妖術を使う忍者が李舜臣の暗殺を企て,司馬遼太郎が発掘した降倭の「沙也可」が李舜臣を守るために大活躍するなど,荒唐無稽,しかし大筋では史実に基づく夢幻的歴史小説に仕上がっています。韓国の地名,人名,役職名などがたくさん出て来るので,ある程度韓国についての知識がないと読みにくいかもしれませんが,娯楽小説としてすぐれものです。
甲板を鉄で装甲し,日本軍による火砲や弓による攻撃を防ぐとともに,側面にあけられた穴から砲撃して敵艦に損害を与えることができました。
この亀船を指揮した李舜臣将軍は韓国において救国の英雄で,ソウル中心部,市庁脇に銅像が建てられています。
その戦歴をみると,秀吉が企てた朝鮮侵略において,陸上戦での連戦連敗とは対照的に,連戦連勝を続け,文禄の役においてはその補給路を断ち切って,日本の戦闘継続を困難にさせたと信じられています。
その中でも,1592年7月の閑山島海戦は,韓国によれば世界の4大海戦の一つとされ,日本の脇坂安治は79隻の艦船中59隻を失い,3000人が死亡した一方,朝鮮水軍の被害はゼロという圧倒的な勝利だったと韓国のホームページに記載されています。(→リンク)
李舜臣将軍は,これ以外に,慶長の役も含めて9次の海戦のほとんどに完勝,日本の水軍を壊滅させたことになっており,日本のウィキペディアなどの記述とは際立った対照を見せています。日本の記述は,日本の水軍の敗北を隠蔽する歴史歪曲であることは間違いありません。
私はかつて,小学校の国語の教科書で,李舜臣が完膚無きまでに日本の水軍を叩きのめすありさまを,今見てきたかのような臨場感あふれる表現で描写した読物を読んだことがあります。記憶では,亀船は世界初の鉄による装甲戦で,小型ながら堅牢であり,日本の図体ばかり大きい戦艦を砲撃と体当たりによって次々に撃破していったように覚えています。
ところが,数年前,荒山徹の伝奇小説『高麗秘帖―朝鮮出兵異聞 李舜臣将軍を暗殺せよ』を読んだところ,そこに描写されている亀船は,上のイメージとはぜんぜん違うスーパー戦艦でした。
ま,これは小説ですから誇張された部分があるのでしょう。亀船に関する説明は,先のホームページの別のページにあります。(→リンク)
荒山徹は『故郷忘じたく候』など,すぐれた朝鮮関連歴史小説をものしている作家で,『高麗秘帖』はその中でも大作。妖術を使う忍者が李舜臣の暗殺を企て,司馬遼太郎が発掘した降倭の「沙也可」が李舜臣を守るために大活躍するなど,荒唐無稽,しかし大筋では史実に基づく夢幻的歴史小説に仕上がっています。韓国の地名,人名,役職名などがたくさん出て来るので,ある程度韓国についての知識がないと読みにくいかもしれませんが,娯楽小説としてすぐれものです。
1592年かな....
さっそく訂正させていただきます。
ありがとうございました。