インドネシア語で、名詞の複数を表す時、同じ言葉を重ねるということを、10年以上前の当ブログで紹介したことがあります(リンク)。
人(オラン)の複数形は、オランオラン、
犬(アンジン)は、アンジンアンジン、
猫(クチン)は、クチンクチン、
というように。
オランウータンはもともと複合語で、オランは人、ウータンは森、合わせて「森の人」という意味です。
で、オランウータンの複数形は、
オランウータンオランウータン
になります。
ところで、インドネシア語には、もともと単数形が繰り返し言葉になっているものがあります。
たとえば、蝶を表すクプクプ。
クプという言葉はなく、クプクプが一匹の蝶を表します。
そういえば、日本語のちょうちょ(蝶々)も複数を表すわけではありませんね。
では、クプクプを複数にするとどうなるか。
はい、ご想像の通りです。
クプクプクプクプ
単数形が繰り返し言葉になっている例は動物の名前に多く、
クラクラ(亀)
ラバラバ(蜘蛛)
ルンバルンバ(イルカ)
チュミチュミ(イカ)
などがあります。
そのほかにも、
チュチュ(孫)
チンチン(指輪)
クク(爪)
なんてのもある。
これらもすべて、複数形は二つ重ねる。
クラクラクラクラ、ラバラバラバラバ、ルンバルンバルンバルンバ、チュミチュミチュミチュミ、チュチュチュチュ、チンチンチンチン、クククク…
なお、インドネシア語で「私」はアクといい、「私の」は名詞にクを後接させるので、「私の爪」は「ククク」、「私の(複数の)爪」は「ククククク」になります。
ま、理屈ではそうなんですけどね。
インドネシア人に聞いてみると、別に複数であることをわざわざ言う必要はないし、もし言いたいなら、「バニャック(多くの)」という言葉を名詞に前接させることが多いそうですが。
繰り返し言葉は副詞にもあって、「ゆっくり」はプランプラン。なんか、感じが出てますね。
「私は指輪をゆっくりはめた」は、
アク・ムマカイ・チンチン・プランプラン。
それがどうした?と聞かれると困りますが。
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