会社にインドネシアからの研修生が来ました。
彼女はムスリムで、外国は今回の日本が初めて。日本語もできず、いろいろ生活にも不安があるだろうと思って、知り合いのインドネシア人を紹介することにしました。
知り合いというのは、以前、インドネシア料理のレストランで、ゴキブリが取り持つ縁で知り合ったムスリムの女性(リンク)。
彼女の指定で、中津にあるハラル・ジャパニーズ・レストランという店で待ち合わせました。出す料理がすべてハラルフード(イスラム教の教えに則ってつくられた料理)という、ムスリムにとっては安心な店です。
私と同僚そして研修生が5分ほど遅れて着くと、彼女はすでに来ていました。
「犬鍋さん、おひさしぶりです」
笑顔で迎えてくれました。彼女に会うのは3回目。この前は、昨年末のことでしたから、確かに久しぶりです。
研修生を紹介し、いろいろアドバイスしてくださいと頼みました。
「ええ、もちろん喜んで!」
「犬鍋さんは、次、いつインドネシアに行きますか」
「次は7月末です」
「9月には行きませんか?」
「7月の次は、12月ごろになると思いますが」
「それは残念です。実は私、9月に結婚するんです」
「え! そうですか。スラマット!(おめでとう!)」
なんでも、今日本に留学中のインドネシア人と昨年知り合い、1か月ほど前にプロポーズされて、OKの返事をしたんだそうです。今日、会ったときからにこにこしていた理由がわかりました。
「あなたの生徒ですか?」
「アハハ、違いますよ」
彼女は、大阪大学で特任教授なのです。
「ぜひ、犬鍋さんを結婚式に招待したいです」
「は? ああそうですか。ありがとう」
といったものの、彼女と会うのは今日が3回目で、全然親しくもないのに、結婚式だなんて。
そのとき、私が勉強した白水社『ニューエクスプレス インドネシア語』のなかにあったスキットを思い出しました。
大学の先生が結婚することになったという内容です。
‐先生はクラスの留学生みんなを招待します。
‐わぁ、学生をみんな招待すると、きっと人が多すぎます。
‐ええ、でもここではよくあることです。
‐日本では、結婚式にそれほど多くの人を招待するなんてあり得ないです。
(スキットの通りだな)
「結婚式には、たくさんの人が来るんですか?」
「ええ、たくさん来ます」
「何人ぐらいですか」
「そうですね、千人ぐらいだと思います」
「千人!」
(だから私みたいな人にも声がかかるんだ)
なんでも、結婚式を行うのはジャカルタから2時間以上かかるところだそうです。もし、たまたま出張の時期がそのころでも、わざわざ結婚式に行くのは無理です。
その後の時間は、食事をしながら、彼女と研修生の間でインドネシア語の歓談が続いていました。大阪のハラルフードのレストランについて、ハラルフードを売っているスーパーについて、などなど。
彼女たちに遠慮して、酒は注文しなかったので、健康的に盛り上がりました。
9時を回ったところでお開きに。
別れ際、
「じゃ、あとで招待状送りますね!」
「あっ、ありがとう」
招待は本気のようです。でも行けるはずないなあ。
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