写真:韓国の五千ウォン札。上が現行、下が旧券(コネストより)
次女の家に行ったときのこと、
「お父さん、今度また韓国に行くんでしょう? これあげるよ」
韓国の5000ウォン札でした。
「帰国したときに持っていたのを、ずっと保管していたんだけど、それぞれ1枚ずつ残しておけばいいかなと思って」
「今のよりちょっと大きいね」
「このあと、韓国のお札変わったよね」
今回の韓国出張は、理由はわからないけれど、ホテルの値段が高騰していて、これまで利用していたホテルは軒並み1泊30万ウォン以上。年度初めにとっていた予算をオーバーするので、ネットでいろいろ探し、16万ウォンの宿を予約していました。
深夜に金浦の到着し、模範タクシーの運転手にホテル名を告げてもわからない。運転手は住所をカーナビに入れて検索していました。
ホテルの近くまで行ってナビが示した道はすごく細い。
大型車の模範タクシーは、かまわず突入します。
道幅が狭いうえに曲がりくねっていて、車の両側数センチのところを何とか通過。着いたのは、とても「シティーホテル」とはいえず、ビジネスホテルとラブホテルの中間みたいなやつでした。
韓国には「シティーホテル」「ビジネスホテル」「ラブホテル」の区別がなく、利用者は値段によって使い分けてるみたいです。
行ってみてわかったことは、「朝食付きではない」ということ。有料だということではなく、そもそもレストランが併設されていない!
朝食は自分で調達しなければなりません。
すでに時刻は夜中の12時近く。ホテルの隣のコンビニには、スナックとカップラーメンしかない。
3分ほど歩いたところでセブンイレブンを見つけました。
お握り一つとクリームパンを購入し、次女にもらった5000ウォン札を出しました。
若い女性店員は、お札を矯(た)めつ眇(すが)めつ眺めていましたが、
「別のお札ないですか?」
「これ、使えないんですか?」
「見たことがないんで…」
(見たことがない!)
セブンイレブンで買った朝食
ホテルに帰ってからネットで調べてみると、今使われている紙幣が出たのは2006年のこと。
私以外の家族が帰国したのが2005年。その直後に紙幣の切り替えが行われていたんですね。
18年前のことですから、20代前半の従業員が「見たこともない」というのは無理もない。
ちなみに、5000ウォン札の肖像画は、以前も今も李栗谷(イ・ユルコク)という朝鮮時代の儒学者(冒頭写真)。その後に出た最高額紙幣の5万ウォン札は、李栗谷のお母さんの申師任堂(シン・サイムダン、書画家)です。
翌日、事務所で韓国人職員に事情を話すと、
「使えるはずですけどね。銀行にいけば新券に代えてもらえます。私が今度銀行に行きますから」
と言って、現行紙幣に交換してくれました。
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