犬鍋のヨロマル漫談

ヨロマルとは韓国語で諸言語の意。日本語、韓国語、英語、ロシア語などの言葉と酒・食・歴史にまつわるエッセー。

2013-09-08 23:26:45 | ミャンマー

 ミャンマー語で肉のことをアターと言います。

 は、動詞について動詞を名詞化する接頭辞ですが、ターが動詞なのかどうかは、私には調べがつきませんでした。

 ターは、動物の名前に後接して、「~肉」という名詞を作ります。

 たとえば

チェッ(鶏)について、チェッター(鶏肉)

ウェッ(豚)について、ウェッター(豚肉)

トー(羊)について、トーダー(羊肉)

 最後の例でわかるとおり、ターは直前に母音がくると有声化してダーになります。このあたりは韓国語の無声音の有声化を思わせます。

 牛はミャンマー語でヌワー

 ならば牛肉はヌワーダーかというとさにあらず。

 アメーダーといいます。

「何で牛肉はヌワーダーじゃないんですか」

 ミャンマー語の先生に聞いてみました。

「だって、日本語もトリニクブタニクなのに、ウシはウシニクじゃなくて、ギュウニクになるでしょう。それと同じよ」

(そ、そんな…)

 最近買った『ミャンマー こんなとき何て言う?』という本によると、ミャンマーは農業国で、農耕には牛を使い、働き仲間の意識があるために、昔は牛の肉をあまり食べたがらなかったということです。

 牛肉だけ、呼び方が特殊なのは、こんなところにも理由があるのかもしれません。


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2 コメント

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Unknown (トムヤム)
2013-09-16 20:27:10
タイ人でも若い人は牛肉を普通に食べますが、高齢者は牛肉を食べない人がいますし、田舎ではまだ食べない人が少なくないそうです。

タイ人はその理由をはっきりいいたがりませんが、ヒンドゥー教の影響で牛は神聖な存在だという意識が残っているようです。
タイ人はほとんどの国民が仏教徒でありながら、ヒンドゥー教も並存しているので、ましてやインドと隣のミャンマーならヒンドゥーの影響を受けていてもおかしくないかもしれません。
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ヒンドゥー教 (犬鍋)
2013-09-23 10:36:20
そうだったんですか。

ヒンドゥー教の影響もあるのですね。知りませんでした。
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