2022年サッカーワールドカップのアジア2次予選で、日本代表はミャンマーを相手に10対0の大勝を収めました。日本は6連勝で、最終予選進出が決まりました。
ミャンマーとは、すでに2019年9月にアウェイで戦い、日本が2-0でミャンマーを下しています。そして第2戦は、10-0の大差。この点差が実力差を表しているかというと、そうともいえません。
ミャンマーは、今年の2月1日、クーデターによって軍部が実権を握り、アウンサンスーチー女史ら民主政権の政治家、活動家が弾圧されています。
ミャンマーの選手の中には、軍事政権に抗議して、代表チーム入りをボイコットしている選手がいるそうなのです。
実際、この試合が行われたスタジアムのすぐ外では、軍事政権に抗議する在日活動家たちが、「ミャンマーサッカーチームは国民の代表ではない」というプラカードを掲げ、抗議していたそうです。
軍事政権は、国内の安定ぶりを国際社会にアピールするために、サッカーどころではないのに、あえて日本への遠征試合を強行したともいわれています。
共同通信は、「選手約10人がクーデターに抗議して代表を辞退したが、辞退した選手が拘束されたり、抗議活動を行った選手が弾圧されたりした」(抗議活動の主催者談)と、伝えています。
では、今回の派遣選手が全員、「軍事政権支持」なのかというとそうでもない。朝日新聞によれば、試合前の国家斉唱で、控え選手が右手の指を三本立て、軍事政権への抵抗を示すポーズをとったとのこと。
それ以外の選手たちも、軍事政権は不支持だが、試合には出たいという気持ちで、致し方なく参加しているというケースも多いのでしょう。
ベストメンバーではないうえに、選手たちがこんな気持ちで試合に臨んでいては、いい結果が出せないのは当然でしょう。
「日本大勝」の裏には、こんな事情があったのです。
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