犬鍋のヨロマル漫談

ヨロマルとは韓国語で諸言語の意。日本語、韓国語、英語、ロシア語などの言葉と酒・食・歴史にまつわるエッセー。

北の湖の思い出

2015-12-05 23:39:30 | 大阪暮らし

 以前、書いたことがありますが、私が物心ついた頃、角界を盛り上げていたのは大鵬と柏戸でした。いわゆる「柏鵬(はくほう)時代」。

 その頃の、子どもの好きなものの代名詞が、巨人、大鵬、卵焼きだったとよく言われます。卵焼きが特に好きだった記憶はありませんが、巨人と大鵬は好きでした。

 先日、元横綱の北の湖親方が亡くなりました。

 北の湖も、大鵬同様、一時代を築いた強い横綱でした。同じ時期の輪島とともに輪湖時代ともいわれました。

 輪島は、名大関の先代貴乃花とともに相撲を盛り上げ、貴輪(きりん)時代を待望されたけれども、小柄な貴乃花はついに横綱を張れませんでした。

 北の湖の全盛期は大変強く、敗れた力士に決して手を差し伸べなかったところから、「憎らしい」などと言われ、巨人、大鵬、卵焼きならぬ、「江川、ピーマン、北の湖」が嫌われ者の代名詞になった、とニュースで報じられていましたが、私は聞いたことがありません。

 ピーマンはいかにもという感じがしますが、江川が嫌いというのは、子どもよりも大人の感覚じゃないかなあ。

 不人気力士で思い出すのは、大麒麟。大鵬の同部屋(二所ノ関部屋)だったため、大鵬と当らなかったのがずるいといわれていたけれど、それは本人のせいじゃない。けっこう長い間、大関を続けていたと記憶します。うっちゃりが得意で、自分から土俵際に下がって、うっちゃりを狙うという独特の相撲は、ファンも多かったと思います。

 北の湖の話に戻ると、現役時代は確かに強いだけで面白みがないという印象がありますが、真面目で、ずるいところがない。亡くなる直前に、白鵬の「猫だまし」に苦言を呈していましたね。北の湖はやったことがないのでしょう。

 暴力団などとの関係も、話題になったことがなかったと思います。引退後の相撲協会での仕事ぶりなどを見ても、責任感が強いし、立派な人柄なんだなあとあらためて思います。


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