写真:参議院議員会館前の座り込み(左から二人目が 尹美香)
「日本軍慰安婦詐欺事件」で公判中の、尹美香(ユン・ミヒャン)無所属議員が、韓国の最大野党の共に民主党議員8人といっしょに、福島原発の処理水(韓国では汚染水と呼ぶ)海洋放出反対のために来日したそうです。
尹美香は、共に民主党の比例代表として国会議員に当選しましたが、日本軍慰安婦への政府補助金や寄付金を私的に流用した疑いで起訴され、その後、別の不祥事もあって、共に民主党を除名され、現在は無所属の議員になっています。
もしこのまま無所属のままだと、次期選挙で当選することはできないため、現在「汚染水放流阻止」を党是としている共に民主党の訪日キャンペーンに参加し、なんとか「復党」させてもらおうと思っているのでしょう。
韓国の議員たちは10日、「みんなの海を一緒に守ろう」と書かれた横断幕を手に、日本の首相官邸前でデモを行いました。でも、岸田首相はNATO首脳会議出席のため、不在。これは来日前からわかっていたことです。
翌日には、日本の国会議員の懇談。もちろん自民党議員と会うことはできず、相手をしたのは、立憲民主党と社民党の議員たち。
日本側で熱心なのは社民党。
これに先立って、民主党の大椿裕子副党首(参議院議員)は7月初めに韓国を訪れ、韓国の国会議事堂前で「汚染水放流反対」を叫んで断食中の共に民主党の国会議員らと面会し、いっしょになって「福島汚染水放流反対」を叫びました。
今回の来日では、大椿裕子氏だけでなく、党首の福島瑞穂参院議員も韓国議員団と面会しました。
社民党といえば、前身の日本社会党は、一時期、自民党に対抗する最大野党として、連立政権で首相を輩出したこともあります。
それも今は昔。
現在、社民党の国会での議席数は、衆議院で1議席、参議院で2議席のみ。風前の灯です。
日本社会党(後の社民党)の没落のきっかけは、北朝鮮による拉致問題でした。
1980年代、日本人が北朝鮮に拉致されたという証言が相次いだとき、当時の日本社会党はこれを否定。1987年の大韓航空機爆破テロでは「韓国の自作自演」と主張しました。金日成、金正日という独裁者親子を「素晴らしいリーダー」などと賞讃する発言も社会党議員もいました。しかし2002年、金正日総書記は、訪朝した小泉純一郎首相(当時)に拉致の事実を認めました。それ以来、日本社会党とその後身政党に対する信頼は地に落ち、現在の低迷に続いています。
一方、尹美香には、「北朝鮮とつながっている」との噂が絶えません。夫の金三石(キム・サムソク)は、1993年、妹の金銀周(キム・ウンジュ)とともにスパイ事件で摘発され、有罪になっています。
尹美香氏と福島瑞穂氏とは、「親北朝鮮」で共感する部分もあるんでしょう。
二人とも、次の選挙での当選が危ぶまれています。今回は、「親北朝鮮」ではなく「処理水(汚染水)放出反対」という「反日・反政府」キャンペーンで「連帯」しているのでしょう。
韓国の与党「国民の力」は、当然、共に民主党と尹美香らの行動を冷ややかに見ています。
日本で韓国語の横断幕やプラカードを持って、韓国語でシュプレヒコールをあげていることに対し、「韓国内向けのデモを日本にまで行ってやっている」、「扇動政治を海外輸出するのか」と批判。
野党共に民主党内にも、韓国で国会の過半数を制する最大野党が、日本の「没落野党」にやっとのことで会ってもらっているというのは格好がつかない、という声もあるとか。
尹美香は、さらに9月1日の関東大震災100周年に向けて、「関東虐殺(震災時の朝鮮人虐殺事件)」を、新たな「反日カード」にするべく、準備をしているという報道もあります。
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