犬鍋のヨロマル漫談

ヨロマルとは韓国語で諸言語の意。日本語、韓国語、英語、ロシア語などの言葉と酒・食・歴史にまつわるエッセー。

電話の思い出

2008-03-15 14:59:37 | 思い出
 朝鮮日報で「外国人が暮らしにくい国・韓国」という特集記事がありました。(→リンク

 韓国ではコミュニケーションはもちろん、道を尋ねたり、クレジットカードを使ったり、インターネットを利用したりといった生活上の基本的なことでも不便なことが多く、外国人に気配りする意識や文化も不十分…

 ま,これはどういう資格で居住するかによるかもしれませんね。日本人で,駐在員資格の場合,今はそれほど不便なく生活できるのではないでしょうか。
 欧米人は,日本人に比べて韓国語・ハングルの障壁が高く立ちふさがるので,あまり英語の通じない韓国では不便なことが多いでしょう。

 クレジットカードも,昔は外国人の加入が認められませんでしたが,駐在員に関しては2000年ごろから作れるようになりました。欧米人が英語学院で「語学教師」をしているというような場合は今でも難しいのかもしれません。


 韓国に住む外国人が便利な後払い式の携帯電話サービスに加入するのは難しい。外国人が料金を支払わずに海外に逃げてしまうことを疑う通信会社の「気遣い」があるからだ

 携帯電話も,最初は外国人名義では作りにくかったので,会社の同僚の韓国人の名義で作ったりした。でも,これも5年ぐらい前から自分の名前で作れます。

外国人が料金を支払わずに海外に逃げてしまう」ということに関して,ちょっとした思い出がある。まだ世の中にケータイというものが普及する前の時代です。

 今から15年ぐらい前。

 私がまだ韓国に赴任する前,東京で韓国人アルバイトをたくさん使って仕事をしていました。多くは学生アルバイト。当時は日本でも外国人差別が厳しかった(今もかな?)ので,学校に入学するにも住宅を借りるにも保証人が必要でした。私は頼まれるたびにホイホイ応じていたのですね。当のアルバイトだけでなく,その友人なども…。

 あるとき,アルバイトの友人の借家の保証人になったことがある。数カ月後,大家さんから電話があった。入居人の所在が不明で,家賃も滞納している。家にいってみるともぬけの殻だという。

 さっそくアルバイトを通してその友人を詰問すると…。

 実は,彼は私が保証人になったアパートに入居したあとしばらくして,朝日新聞の配達アルバイトを始め,配達所に住み込むようになった。そして,自分のアパートを友人に又貸ししたと。そして,その友人が家賃を払わないまま雲隠れしたしまったというのですね。

 結局家賃を払って家も引き払いましたが,問題はそれだけではなかった。そのアパートに設置したあった電話の請求書が来たのですが,なんと19万円!

 又貸しした友人が,踏み倒すつもりで国際電話をかけまくったようです。私は電話の保証人じゃありませんから,払う筋合いはない。彼には,「そのとんでもない友人を探し出して払わせろ」と強く言っておきましたが,たぶん払わなかったと思います。電話局の泣き寝入りでしょう。

 そのアパートの大家さんは,とても良心的なおばあさんで,

「中国や韓国の留学生さんたちが家を探すのが大変だというので,私は彼らを応援するつもりで貸してあげているんだけど,こういうことがあるからねえ…」

 おばあさんによると,韓国人も中国人も,やたらと友達を呼んでは大騒ぎをする,いつのまにか居住人がかわっている,中国人の場合,台所の床に生ゴミを落とすので,家が汚れる…。そういう問題があるので,大家さんたちは貸したがらないのだそうです。

 電話ではありませんが,アルバイトの韓国人が帰国したあと,会社に税務署から電話があった。住民税を未払いになっている,と。

 帰国先を教えましょうか,といったのですが,

「ま,大した金額じゃないし,追いかけても元がとれませんからいいですよ」

とこれまた泣き寝入り。たんに払い忘れたのか,意図的に踏み倒したのか…。

 韓国の携帯電話の会社も,自分たちが外国でこういうことをしているので,韓国に来る外国人もきっとそうに違いないと,敷居を高くするのかもしれません。

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