写楽湯遊

キャンピングカーで名所旧跡を訪ね、温泉に浸り、たまに山歩き、写真撮影、釣りなどを楽しんでいる夫婦です。

冬の気まま旅 6日目・7日目 奇祭・黒石寺の蘇民祭

2016年02月15日 | 車旅紀行
1000年以上の歴史を持ち、日本三大奇祭ないし日本三大裸祭りの一つに数えられている岩手県奥州市・黒石寺の蘇民祭に行ってきました。
14日の夜10時から翌早暁(7時まで)徹夜で色々な行事が執り行われます。
まず最初は、雪解け水が流れる傍の川で身を清め薬師堂、妙見堂をめぐり五穀豊穣、災厄消除を祈願します。
これを3回繰り返します。
約300名が「「ジャッソウ・ジョヤサ」の掛け声を掛けながら行う姿は、見応えがあります。
申し込めば誰でも参加できますが、締め込み姿になるのが大前提です。
間違っても私は参加する気はありませんが!!



午後11時半からは「ひたきのぼり」が行われました。
先ずは舞台となる「柴燈木」を作ります。
本堂前に直径50cm程もある生松木を4本並べ、その間に小枝の束を詰め込みます。
その上に半分に切った生松割り木を井桁状に並べ積み上げて出来上がると小枝の束に火を点けてスタートを切ります。
モウモウと煙が上がる中、褌締め込み一つで皆が競って登り角燈を高く掲げ「ジャッソウ・ジョヤサ」の掛け声をあげます。



炎が見えてきましたが、それでも登ろうとしています。


明け方まで燃え続けていました。


午前2時からは「べっとうのぼり」が行われ」(別当:住職)加持祈祷が行われます。

午前4時からは素っ裸で水垢離を行い、鬼の面を背中に逆さにつけた鬼子(数え年7歳の男の子)を背負って薬師堂に登ります。


午前5時から最後の行事で、ハイライトでもある蘇民袋争奪戦が始まります。
将軍木(かつのき)で作った小間木(護符)を入れた麻袋を首領の首に見たてて奪い合いをします。
素っ裸の世話役7・8名が庫裡で実を清め、本堂前で蘇民袋をナイフ切り裂くのを合図に争奪戦が始まります。
小間木や麻袋の切り裂かれた物を持っていると厄災を免れると言われ、奪い合いが行われます。
今年は約140名が参加し争奪戦が行われましたが、押し合いへし合いで今年も怪我人が出ました。

けっして締め込みが外れた訳ではありません。



最終決着は1kmほど先の雪の積もった水田で行われます。


当日の申し込みで参加できますので、来年はどなたかチャレンジしてみる気はありませんか!?
因みに今年の蘇民袋を勝ち取った方は地元の人ではありませんでした。

徹夜の奇祭に付き合う事、約9時間の立ちっ放しはさすがに疲れました。
終わった後は二人ともバタンキューで、昼過ぎまで爆睡でした。(笑)







.風景写真

四季の風景写真