昨日、母から手紙が届いた・・・
何年ぶりだろう。
封書の手紙を受け取るのは。
母らしくセンスのよい便箋に5枚の手紙。
懐かしい母の筆跡・・・。
「春の嵐といった感じの朝でしたのに、
午後からはすっかり晴れて、
新緑が眩しいいいお天気になりました。」
こんな書き出しで始まっていた。
私は思わず手紙を抱きしめた。
母の優しさや、深い愛情が伝わってきた。
涙が流れて、なかなか次に進めない・・・
途中で何度も涙をふいて、ようやく5枚目まで読んだ。
母はいつもは、姉と同居している。
1年に何度か東京にいき、妹の家に滞在する。
1人で新幹線で東京にいけるほど、元気のいい母。
いつまでも、長生きしてね・・・
このお手紙・・・
東京で、妹が外出中に静かな家の中で、
シーズー犬のワンちゃんと一緒にお留守番をしているとき、
ふと、私のことを思い出して書いたらしい。
電話やパソコンで何でも用件がすむ今の時代。
急ぐ用件を書いた内容でもなく、
でも、何かを私に語りかけようとしている母からの手紙。
「人生はまことに面白いもの。
一年に四季があるように 春、夏、秋、冬と同じで
宇宙の真理ですね。それぞれの季節に美しさを感じますが・・・」
と続いていた。
そして・・・
“青春は宝石の如くして それを惜しめ”
倉田百三氏の言葉も書いてあった。
3人姉妹のなかで私が一番わがままで、
育てにくかったと聞いている。
でも、私は一番の母親っ娘(?)で、
大学時代には、毎日のように母に手紙を書いた。
寮生活のこと、ボーイフレンドのこと、クラブのこと、大学のこと、
・・・どんなことも母親に報告した。
母から返事が来るのが楽しみだった。
その頃を再現するような
親娘の絆を感じる母からの手紙・・・
私の宝物がまたひとつ増えました。