マンション管理士日記

地域を守る:マンションと地域の融合

21年の封印 ③

2010年02月20日 | 家族

撮影した 『黒崎尋常小学校 昭和16年卒業生』 の同窓会ビデオは、友人に依頼してダビングしました。 若干の編集を加えて。

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もちろん、母に渡します。 すると。 これからが もう、たいへんでした!

先ず自分が見て興奮(画面に自分たちが登場すること自体がね)しました。 続いて友人達を呼んで一緒に見て、大騒ぎ!

恩師が! 私が! 動いて! 喋って! 歌ってる!

友人の方々は、全員が 「私にも ビデオを頂戴。 幾ら掛かってもいいから!」 と母に詰め寄ったそうです。

早速、私に電話があって、「幾らでも払うから、欲しいそうよ。 『貸して』 って言われたけど、断ったわよ!」

要りませんがな、ダビング代など。

10本ダビングして、母に渡しました。 得意満面で友人達に手渡したそうな。 親父の後日談によると、ね(笑)

その数週間後。 「あと5本!」

母からの電話。 隣のクラスにも 噂が広まったそうな。

「あと5本!」

今度は、そのまた隣に。

どうにか親孝行できた? いやいや。 この程度じゃ、親孝行とは言えんでしょう。 ずっと親不孝やったんやから。

それでも、母の喜ぶ姿は嬉しいものです。

それから19年して、母は逝去。 残念ですが、寿命です。 母の棺には、何度も見ていたビデオを入れました。

更に2年が経過して。 知人のお母様と うちの母が同級生だったと知りました。

奇遇ですね。 だけど、知人のお母様は、このビデオの存在は知らないそうです。 見たことが無いのです。 そんな話をして年が明けて。 マンションで荷物の片付けをしておりますと。

あったのです、これが。

ダビングしたのが一本だけ、残っていたのです。

驚きました。 知人に連絡して、「差し上げますよ」 と。

そんな大事なものを、と言われましたが、正直言って 私には過去のものです。

母の棺に入れたとき、母と一緒に昇っていったものだったのです。 それが たまたま見つかって(!)、もしも、その方のお母さんに見てもらうことが出来れば、この21年間 封印していたビデオ・テープがお役に立つことになります。

それは、『物は生きている』 ということになるのです。 このテープが じっと待っていた活躍の場が与えられるのです。 そう考えて、こちらから御願いして引き取って頂きました。

知人は直ぐに お母様に お見せしました。 21年ぶりに見る 自分たちの同窓会の模様。 懐かしい恩師の話、同級生の姿。 全員で 『仰げば尊し』 を合唱する場面では、泣きながら見られていたそうです。

「生きている間に ビデオを見られたことを 感謝していました」

知人より そう伺って、私の方こそ御礼を申し上げました。 こちらこそ、有難うございます。 お母様に喜んでいただき、本当に幸せです。

物は生きています。

21年の封印から目覚め、喜んでいただき、自らの役割を果たすことが出来ました。 ありがとう!

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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
先日は、貴重な黒崎尋常小学校同窓会のビデオをい... (Meryl)
2010-02-23 07:02:46
先日は、貴重な黒崎尋常小学校同窓会のビデオをいただき、本当にありがとうございました。
母はビデオを観るなり、わたやんさんのお母様を1番に見つけ、「子どもの頃から美人でいらっしゃったけど、還暦のこの時もやっぱりお綺麗ね。ご逝去なさったなんて信じられない」と、涙ぐんでいました。
そして、母と私は泣いたり笑ったりしながら大騒ぎで(笑)、ビデオを観せていただきました。
5年前に脳梗塞で倒れた母は、「あの時は危うく死にかけたけど、このビデオに出会うために今日まで生かされていた気がする。生きているうちにビデオを観られて良かった」と言い、わたやんさんに心から感謝していました。
その後、ビデオはDVDにして、母の同級生達にお届けしました。現在81歳の皆さんは21年前の同窓会の映像をご覧になり、大変喜ばれました。皆さんに代わり、わたやんさんに御礼申し上げます。
そして、不思議なご縁に感謝します。
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Meryl さん。 (わたやん)
2010-02-23 18:22:56
Meryl さん。
コメント有難うございます。
Meryl さんの御配慮により、お母様だけでなく 多くの方に喜んでいただいたのですね。本当に嬉しいです。
ビデオが役に立ち、こちらの方こそ御礼申し上げます。
人と人のご縁は、どこで結ばれているか分からないものですね。
一期一会。これからも、出会いとご縁を ひたすら大切にしていく所存です。
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