クリンの広場

たまっこくりんのおもいのたけ

大岡信さん「折々のうた」より・・

2017-04-13 | 文芸

 (今年はけっこう長く 咲いていたけど・・

さくらも、もうそろそろ・おわりかあ。。) 

 「 散る花は かずかぎりなし ことごとく 

光をひきて 

谷にゆくかも  」

(上田三四二)

 このたんか(短歌)は、朝日しんぶん(新聞)の

一面コラムで 知った歌です。

 

 先日亡くなった、しじん(詩人)の、おおおかまこと(大岡信)さんが、

朝刊に ながらく 

れんさい(連載)していた、

「折々のうた」。

 たんか(短歌)に俳句、東西のし(詩)や ドドイツ(都々逸)など

いろいろを、

毎日ひとつ・とりあげて

ワンポイントかいせつ(解説)する

名物コラムは、


「こんなのあったんだ、へえ~~

かんしん(感心)させ、

 お気に入りの歌や句を、切り抜き保存する、

うちのチットみたいな

読者を、

たくさん生み出しました


 「 花衣 ぬぐやまつはる 紐いろいろ  」

このコラムによって、

杉田久女や、

 「 この庭の 石を見る間も 恋ごころ  」

日野草城や、

 「 妾(せう)二人 刃もののように 美しき  」

むたまがわ(江戸川柳集「武玉川」)

を知った、

うちのチットは 

かんしゃ(感謝)しきり

 

(以下、切り抜きより、ピックアップ

 「 かかあ天下と 威張っちゃいるが たかが家来は 俺一人 」 (佐藤紫蘭)

 「 戦争の おかげで貴様ら 湾生も 兵になれると ぬかす配属将校 」 (呉建堂)

 「 習いたる 日本語どれも ていねいで 馬鹿にされると マイケルこぼす 」 (鵜沢梢)

 「 学歴も 教養もなべて 捨て去りぬ 噂話に 興じる女は 」 (田島涼子)

 「 汝(な)が兄に あまた貰ひし 恋文は わが宝ぞと 微笑む老女 」 (島仲芳子)


チットいわく、

 「『 父逝きて 父を知りたる 夏座敷 』なんてさ、

最近これ詠んだ人と

同じことしてるから

つきささる

当時も、近親者亡くして 

つい泣いた人、

いたんじゃないかなあ。。

それと、

 人物としては、知っていたけど、光厳院の歌

『 花も見ず 

  鳥をもきかぬ 雨のうちの

    こよひの心 何ぞ春なる  』

・・・

これなんて

大岡さんがとりあげてくれなかったら、

南北朝動乱期の天皇が

こんな心ざまを示した、なんて、

思い至るすべがなかった。

この歌で私、

御所の奥にいる光厳院の顔が見えた気がして、

ハッとしたのおぼえてるよ・・。

 

 大岡さんのせんく(選句)は、センスがよくて はば広く、

 紹介するときに、深いひょう(評)がつけられていたのが

大きなみりょく(魅力)だったらしい


 毎朝、多くの人に たのしみにされる・こまど(小窓)、

(クリンのぶろぐも、

 そういうの、目ざしていければいいなあ~)

って

今回、おもいました。







 

コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする