無知の涙

おじさんの独り言

子供はエロパワー大人は下心(改稿)

2010年04月04日 | テレビや映画

おっぱいバレー。

タイトルを受付嬢に言うのが恥ずかし過ぎて見れなかったこの作品。
ようやくDVDで見れました。

全くヤル気のない中3の男子バレー部員たちが、
とあることをキッカケにバレーボールに真剣に打ち込むようになり、
メキメキ成長してゆくというストーリー。


この男子バレー部員たち、バレーボールそっちのけで、
とにかく四六時中エロいことばかり考えてるお年頃。

風圧が女性の胸の感触に似てると聞けば、
坂道を自転車で爆走し、
女子更衣室の壁に穴を開けて着替えを覗いて見つかったり、
夜は昔懐かしい11PMに釘づけだったり。

とにかくバレーをしないバレー部員。
タイトルにバレーが付いてこれだけバレーをしないのは、
彼らと工業哀歌バレーボーイズの面々くらいだろう。

もちろんバレーはドヘタ。
女子バレー部に完封負けできるくらいに。


付いた名称は「バカ部」


そんな折、一人の女性教師が着任する。
着任の挨拶でこの女性教師は高村光太郎の
「道程」を話しの主軸に持ってくる。

「私は道程が好きです」


それを「私は童貞が好きです」
と聞き捉えて歓喜するバカ部の面々。


しかも、よりによって、この女性教師は
先生たちに見放されて空席だったバカ部の顧問にさせられてしまう。

顧問についたは良いが、とにかく全くヤル気のないバカ部員たち。
どうしたら彼らがヤル気になってくれるの女性教師は思案に暮れる。

そこに、試合で1勝したら先生のおっぱい見せてくれ、
と無茶な提案を持ち出すバカ部員。

承諾してないのにバカ部員たちはすっかりヤル気。

エロパワー全開でみるみる上達してゆく部員たち。
そこに元バレー実業団の父を持つバレー経験者も加わる。

実業団の練習メニューを取り入れ、
さらに彼らの成長は加速する。




いつしかその実力は女子バレー部を圧倒するまでに至る。


更に実業団との合宿などを経て、
彼らは念願の1勝を掴み取る為、
最強の竜王中学に挑むのであった。




一方、生徒たちにおっぱいを見せると約束して
部活動していたことが学校にバレてしまい、
大きな問題に発展してしまう。

女性教師のとった行動は――
そして、おっぱいの運命は――

アホか。

と、いうわけで、とにかくおバカで楽しい作品でした。
彼らは―大方がそうであるように―
なんのヒーロー性もない普通の中学3年生。

死を待つ彼女がいるわけでもない、
特別な才能を持ち合わせているわけでもない、
もちろんエヴァンゲリオンに乗ったりもしない。

ごくごく普通の、僕らがかつてそうであったような男子生徒たち。
故に彼らの言動に共感できるし、スッと物語にも入れる。

実写はこういう映画が好きです。

最後まで一遍の淀みもなく、
ただただ女性教師の胸部を見る為に頑張った彼らに称賛を送りたい。


実業団との合宿で、ますますヤル気になる部員たち。
最初の頃からは想像もつかない光景である。
そんな彼らをほほえましく見つめる女性教師。

女性教師「どう?みんなおっぱいの約束とか無しでも、勝ちたいって気分になってきたんじゃない?」

部員A「いや全然」

部員B「なに言ってんスか先生・・・」

部員C「おっぱいあっての僕らですから!なっ」

一同、頷き。

先生「あ、そう・・」


何言っても無駄です(笑)

おっぱいを見せるという約束をして(厳密には先生は約束してないが)、
部活動をさせていたことが問題になってしまうが、
そんなにダメなことなのか、と首をかしげてしまう。

子供の頃というのは、それこそ馬みたいに、
目の前にニンジンをブラ下げられてようやく走る。
見に覚えがある方も多いだろう。
「次のテストで良い成績を取ったら○○買ってやる」
そんなものなくても走るのが一番良いのだが、
心身ともに未熟なのだから仕方ない。
なにより大切なのはエサでもなんでもブラ下げて、
その子供に何かを成すことの大切さを教えてあげることだと思う。

一番怖いのは、これから社会に出ようという若者を、
あいつはダメだと決め付け、それこそ見放してしまうことだろう。

そういう意味でこの女性教師は不純とはいえ、
彼らにしっかり教育したのだと思う。
彼らは挫けそうな度に自分たちの努力を思い出すだろう。
そしてまた再び立ち上がるだろう。
「僕の前に道はない。僕の後ろに道はできる」と。


これがこの作品に込められたテーマであると思う。




最後になりますが、風圧が女性の胸の感触に似てるという話しを高1の時に聞きまして、電車の窓から試したことがあります。 結果は、やった人のみぞ知る・・