そうしてデンタルクリニックに電話かけてみる。
ホームページを見ながら、
デンタルクリニックに電話を掛けてみる。
お、店長が女性じゃないか。
院長か。
とりあえず、なんとか急患で受け付けて貰えることになった。
仕事場から3分くらいのところ。
あとは、僕が行くだけだ。
痛みに背中を押されるように歯医者へ向かう。
周りの風景がいつもより鮮明に見える。
ああ、もっといろんなことをしたかったなぁ。
って、死刑囚か。
そして病院の前に到着。
「龍がごとく」ならドン!と効果音がでるとこだ。
階段を上がり、そっと扉を開ける。
受付の女性が見えた。
優しそうな感じ。
少し安堵しつつ、「あのう、さっき電話した者ですが」
優しそうな女性の背後から突然年配の女性が姿を現した。
「あ、時間ないから、さっさとコレ記入して。ちょっ、靴ぬいで!」
やばい。
コレやばいパターン。
時間なくてイラついてる時の女性は残酷な天使のテーゼ。
しかし急患で見てもらう僕にいちいち文句を言う資格は無い。
そうして僕は焦りつつ、プロフィールを書き始めた。
すると、「あ、もう時間ないから、そこまででいいわ」
えぇっ・・・。
名前しか書いてませんけど。
そして診療室へ。
あの匂い、あの器具、
ああ、意識が遠くなってゆく。
つづく