…太陽系の惑星からはずされてしまった。
見たことないけれど、なんだか、かわいそうな気がする。
惑星は地球をいれて8個になりました。
そういえば、あの絵本ではどうなっていたんだっけ?
と、古い古い「こどものとも」をひっぱりだしてきました。
『うちゅうの7にんきょうだい』(三好碩也/福音館書店)です。
末っ子のルーナが地球にやってきて月になる、というのは
はっきり覚えていたのですが、あれ? 月は「惑星」じゃないし…
そうすると、あとの6人の兄さん姉さんたちって…?
ひさしぶりに読み返してみて、ああそうか!と思いました。
ネレイド、オベロン、レア、ガニメデ、フォボス、ダイモス、ルーナ。
この子たちは、それぞれの惑星の「衛星」だったのですね。
そして、立ち寄る惑星のほうには看板が立っていて、
ネプチュノス、ウラノス、サツールヌス、という具合に
名前は書いてあるんですけど、サツールヌス=土星だなんて、
わかんないですよ、ふつうは。
ネプチュノス(海王星)は氷砂糖でできた真白な星。
食いしん坊のネレイドねえさんは、ここから動きません。
ウラノス(天王星)では先客が4人眠っています。
ねぼすけのオベロンにいさんは、喜んで、ごろり。
…というふうに、太陽にむかって旅をするきょうだいは、
だんだん減っていき、最後は泣き虫ルーナひとりになります。
さて、冥王星。
7人きょうだいは太陽系の外側からやってくるので
いちばんに出会うはずですが…
7にん そろって、ずんずん いってみたら、
ぽつんと ちいさな ほしが ありました。
かまわずに、また ずんずん いったら、
あらまあ、素通りされていた。
「プルートー」と字のある青い500円玉くらいの星が
ページの左隅にちょこっと描かれているだけでした。
絵は暗いし、字は小さすぎて読みにくいし、いまの時代なら、
幼児向きにこんな絵本は誰も作らないでしょう。
でも、わたし、好きだったな。
すごい絵本だと思います。今でも大好き。