酔猫さんに材料とレシピをいただいたので、
本日は「磯菜とかき菜の煮こごり」を作ってみましょう。
これが、磯菜です。(って、じつは初めて見た!)
「菜」といっても、ごらんのように野菜ではなく、
磯の岩につく海藻の一種。
テングサやフノリの仲間でしょうか。
で、こちらが、かき菜。
白菜の外葉みたいな大きめの菜っ葉で、
葉先のほうは暗緑色、赤紫の筋があるのが特徴です。
「かき菜」で検索すると、どうも違う感じのものが出てくるので、
これはローカルネームかもしれません。
隣町では、お正月のお雑煮に欠かせないものだそうで、
スーパーでも売っているのですが、他ではあまり見たことがなく、
使い方もいまいちわからなくて、買ったことがありませんでした。
で、この2種類の「菜」をどうするかというと・・
かき菜はさっとゆでて、冷水にとり、あく抜きをします。
ゆでると目のさめるような鮮やかなグリーンになり、
紫の色はあとかたもなく消えております。ふしぎ。
漬けておいた水はうっすら緑に染まります。
(かき菜は、何にするにも、この下ごしらえが必要なようです)
磯菜は、洗ってごみや砂をとり、水と少量の酢を加えて火にかけます。
と、みるみるうちにとけて、ぐつぐつどろどろぶくぶくぶく・・
分量は「適当に」ということなので、かぶるくらいの水と、
大さじ半分くらいの酢をいれてみました。(これでいいのかな?)
そして、半分くらいになるまで煮詰める、と。
でも、煮すぎると糊みたいになりそうなので「適当に」止めまして、
和風だし、みりん、しょうゆで味をつけます。
水にさらしておいたかき菜の水気をしぼって、
緑の葉の部分だけ、千切りに。
千切りというより、あらみじんだな、これは。
(茎は別の料理に使います)
どろどろ磯菜のあら熱がとれたら、千切りかき菜を混ぜ合わせ、
アルミのバットに流し込んで、冷蔵庫で冷やします。
すると、海藻の寒天質がかたまって、ゼリー状になるわけです。
(1時間もあればかたまりますが、しっかり冷やしたほうが
味もなじんで美味しい・・ような気がする)
ということで、「磯菜とかき菜の煮こごり」のできあがり。
うーむ、写真が下手すぎるぞ・・・・(涙)
りこちゃん、お料理モードのお稽古しよっか?
前に一度いただいて食べたものは「四角く切れる」固さでした。
今回のは「すくう」柔らかさ、ぎりぎり箸でつまめる固さ。
ま、初めてにしちゃ上出来か。
(かたまらなかったときはスプーンで食べりゃいいそうで、万事適当!)
ぷるぷるゼリーの中に、しゃきしゃきした歯ごたえの残る菜っ葉。
それぞれの風味が複雑に混ざり合って、優しい味わいです。
田舎のおばあちゃんちのおかずのように素朴でありながら、
高級料亭で小鉢にちょこっと盛って出してもいいんじゃないか、
と思うような上品さもあり・・なかなかふしぎなたべものですね。
たまにふと思い出してむしょうに食べたくなる・・
そういうもののひとつかもしれません。
磯菜も、かき菜も、どちらもローカルな食材なので、
「作ってみたい!」といってもなかなか難しいかと思いますが、
しいていえば、
海苔の佃煮と、高菜漬けと、寒天。
この三つで、なんとなく、雰囲気は再現できるのではないかしら。
(いや、やってみたわけではないので保証はできませんが・・笑)
このように海藻を煮溶かしてかためた料理、というと、
ところてん以外には、福岡の「おきゅうと」を思い出しますが、
(子どもの頃、おきゅうとや、もずくが大好物で、
祖母の家に行くと必ずねだって買ってもらっていました)
生の海藻で、菜っ葉を入れて、というのが珍しいような気がします。
それに、基本、各家で作るもので、どこにも売ってない。
当地に来れば誰でも食べられる、というわけでもないようです。
残った「かき菜の茎」のほうは、厚揚げと煮びたしにしてみましたら、
葉とはまた違う歯触りと風味で、こちらもなかなか美味でした。
好奇心のカタマリを自称される酔猫さんのおかげで、
未知なるものに次々と出会える幸せ。
本日の「いいね!」
ミニミニかたつむり
どんな細い糸と針で編むんでしょう?
ベトナムのSu Amiという女性5人グループが製作しているそうです。