閑猫堂

hima-neko-dou ときどきのお知らせと猫の話など

コスモス

2006-09-20 08:27:31 | 日々

今年は黄花コスモスのほうが圧倒的に優勢で、
ふつうのコスモスは負けて遠慮がちでした。
早く咲き出した黄花がそろそろ盛りを過ぎたらしく、
ここ数日、ようやくピンク系の花が目立ち始めました。

薄ピンクの大輪咲きよりも、小さめの濃い赤と
白が半々に混ざって風に揺れているのが好きだけど、
うちのコスモスは、おしろい花と同じで勝手に生えるから、
なかなか思うようにはなりません。

もうずっと前、某誌のプレゼント企画で、
小びんに詰めた〈木苺谷のコスモスの種〉というのを
抽選でどなたかにさしあげたのを、ふと思い出しました。
十何代目かの子孫が、ここで咲いているように、
どこかでも咲いているでしょうか。

夕方、高くのびたコスモスを下から見あげたら、
花びらに空の色が透けて金色が混ざって、
誰もいないけど、あんまりきれいだったから、
「ほらー、きれいだよー、ポケちゃん」って、犬に。
下向いてないで、空を見てごらん。
いいことはみんなお空からくるんだよ。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

おでかけ

2006-09-19 08:53:00 | 日々

1日目、お墓参り2件。敬老の日とお彼岸を兼ねて。
2日目、映画を観た(別々に)2名、博物館に行った1名。

おあずけになってたKの誕生日プレゼントを
新宿で買いました。でもお目当ての品が売り切れてて、
第2希望のほうになってしまいました。
またいつか、ご縁があったらね、レッドウィングは。

犬猫を置いて家族全員で出かけるとなると、
1泊2日が限度です。預けるといっても、
犬1匹と猫5匹、運ぶだけで容易じゃないし。

留守中も猫は出入りできるようになっています。
帰ってみたら床にホラーなものがころがってたり、
グレて山猫になりかけてたり…ということが
過去にはいろいろありましたが、今回は何事もなし。
雨降ったみたいだから、みんな家で寝ていたかな。

机上のコースターがはるか遠くに落ちていました。
(さんちゃん、それは「打ち出の小槌」じゃないんだから
ころがしても御飯は出ないんだよー)
「ごめんごめん、寂しかった?」
「寂しくはなかった。腹がへった」
…という顔で、みんな2食分、食べました。

寂しかったのは、犬のポケ太と、猫のすももでしょう。
すももは、いつもわたしにべったりの猫だから。
よそいきに着替えているだけで、すぐに察して
にゃーにゃーとしつこくつきまとうような猫ですから。
ほら、もう大丈夫だよ。ちゃんと帰ってきたでしょう?

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

名もなき草の名

2006-09-16 09:46:12 | 日々

  籠もよ み籠持ち 堀串もよ み堀串持ち
  この岡に 菜摘ます児 家告らせ 名告らさね
  そらみつ 大和の国は おしなべて 吾こそ居れ
  しきなべて 吾こそいませ 吾こそは告らめ
  家をも名をも

万葉集、雄略天皇。
名をたずねるのは求愛。こたえて名のればOK。
いい時代ですね。
(こんな自信たっぷりで来られたら、そりゃあOKでしょうとも)

名を知り、名を呼ぶ。すべてはそこからはじまる。
ミダス王の触れたものがすべて黄金になったように、
人が目にしたものはすべて名づけられてきました。
「雑草という名の草はない」と言ったのは昭和天皇。
どんな小さい草も、みんな自分の名前を持っています。

今年、見たことのない草が裏庭にたくさん生えました。
ふだん目につくおもな草花の名前はだいたいわかります。
少なくとも、何の仲間か、およその見当はつくのだけど、
この草、わからない。
白い小さい花。葉の形はタデみたいだけど、タデじゃない。
地面を這ってハコベみたいだけど、ハコベでもない。
その名を呼べないと、妙に気になるもので。

植物図鑑の3冊目で、やっとわかりましたよ。
アカネ科フタバムグラ属 ハシカグサ。
…はしか? 麻疹草??
なぜそんな名前をつけられたのか、
ハシカグサ本人はもちろん知りません。

これからは会うたびに心の中で呼んでやりましょう。
ハシカグサさん。お大事に。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

トゲトゲ

2006-09-15 07:53:28 | 日々

「トタン川柳」のホームセンターでみつけた
優れものの猫グッズ。その名も〈catscat〉
cat(猫)+scat(あっち行け)…かな?
猫よけガーデニング用品の一種です。

20センチ四方の黒いプラスティックの
網を想像してください。網の目は2センチくらい。
片面には、長さ2センチのプラスティックのトゲが
びっしり生えています。
網と網は、つないで長くすることもできるし、
ハサミで簡単に切ることもできます。
一部を折り曲げると地面に突き刺して固定できます。

つまりね、花壇を耕して種をまくと、必ず猫がきて
掘り返したりするでしょう。そこにこの網を敷けば、
トゲトゲが立つので猫は近寄りません。
植物の芽は網の隙間から出ることができます。

…の、はず、なんですが、これが全然だめなんだな。
かえって気になるらしく、「なーにこれ?」って
爪をひっかけて、あっさりどかしてしまうんだ。
結局、うちの庭では、まったく役に立ちませんでした。

ではどうするかというと、何枚か買ってきて、室内の
「猫に飛び乗ってほしくないところ」に置いているのです。
机を離れるときキーボードの上にのせるとか、
プリンタの上、魚の水槽のガラスのふたの上、などなど。
トゲトゲの間をゆっくりなら器用に歩いちゃう子もいますが、
さすがに、いきなりボン!と飛び乗ると、やな感じ、
というのは学習してくれます。

犬を飼っている人からみると、
こんな防御策ばっかり考えて躾をしない飼い主って
なかなか理解しがたいんじゃないかと思うんですが、
しょうがないです、猫は…。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

つまみ菜

2006-09-14 08:21:18 | 日々

例年よりだいぶ早く、秋冬物が出そろいました。
畑の野菜の話です。
水菜、青梗菜、オータムポエム、ほうれん草、
聖護院大根、ふつうの大根、白菜。
苗は、キャベツ、ブロッコリ、カリフラワー。
(あっ、小かぶを播くの忘れた!)

いつももっと遅くなってから播くのは、時期が早いと
虫がつきやすいからで、やっぱり、もうかじられてる。
じゃあ、こっちも負けずに食べよう。
青梗菜の10cmくらいのを、ちょんちょんと摘んできて、
かき玉スープに入れました。
大根も、本葉3枚くらいのを、さっとゆでて、
千切りにんじんもゆでて、一緒にごまあえに。

細い、小さいことを、このへんの言葉で「みるい」とか
「みりっこい」とか言います。大きいは「いかい」です。
こみあった芽を間引くときは、みりっこいのを
選んで抜かなきゃいけないのだけど、
それはけっこう面倒な作業だし、あんまり楽しくないので、
わたしは怠け者流のやり方を考えつきました。

ぱっと見て、1番大きいのを残し、その近くの2、3番目のを
ちょいちょいとつまんで抜いていくのです。
それだと食べてもおいしいし、陰になってた小さいのが
大きくなれば、またそれも食べられるし。ね?

つまみ菜。みりっこい、きれいなみどりの、おごちそう。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

絵本のつくりかた・8

2006-09-13 08:29:19 | 絵本のつくりかた

ベニヤ板の絵本の刷り見本ができてきました。
いすが夜の道をひとりでカタコト歩いていく絵と、
明るい林の中にいる絵。
わたしの一番好きな2場面です。
絵の試し刷りなので、文字はまだ入っていません。
(なんだか文字がないほうがきれい…)

紙は2種類。
マットコート紙(ユーライト)と上質紙(ハミング)。
それに製版方法が2種類。
ドラムとフラット。
ふつうの紙に描いた絵の場合は、
ドラムスキャナという円筒形のキカイにぐるっと巻きつけて
色分解してデータ化する、らしい、のですが、
今回は板なので、ドラムじゃなく、カメラで複写したもの。
フラットは、平面のスキャナで直接とったもの。
(…ですよね、イーノさん?)

計4種類の見本をくらべて、木目が見えないとつまらないし、
あまりくっきりしすぎても、雨降りみたいになるので、
ほどよく、奥行きの出る組み合わせでお願いしました。

こうやって、ひとつひとつ着実に先へ進んでいきます。
たとえゆっくりでも、前進は、気持ちがいい。
停滞や後退もいろいろあるんだけど、
まあいいや、それは。
(って、テール君なら、言うでしょう)

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

苺畑、その後

2006-09-12 08:08:35 | 日々

今のところ「結界」は破られていません。
猫は格子の隙間から出入り自由です。
(これ以上太らなければね)

ただ、困ったことがひとつ。

もともと、苺の近くに、アサツキを植えていました。
虫除けになるんじゃないかな、という根拠の薄い理由から。
アサツキは小さい球根で、植えっぱなしでどんどんふえます。
いのさんが来て掘り返し、そのあとMが整地してくれた結果、
その球根が畑全体にまんべんなく混ざってしまったのです。
混ぜ御飯の具のように。

ちょうど株分けに良い時期だったのか、
アサツキは大喜びで芽を出しはじめ、
いまや見渡す限りアサツキ畑になりつつあります。
昨日も、ごっそり摘んできて、素麺にも中華スープにも
使ったけれど、減るどころか、かえって増えたような…。

植物の生命力って感動的だな。
でも、わたしの理想のストロベリーフィールズは
いったいどこへ行ってしまったのでしょうか。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

みゅーじかる

2006-09-11 08:27:00 | サンゴロウ&テール

…脚本を読んでいます。
BGMの入ったCDをヘッドホンで聴きながら。
きれいでせつないテーマ曲。
なんだか、どきどきする。
登場人物もせりふもみんなおなじみのはずなのに。

これは『黒ねこサンゴロウ』の音楽劇なのです。
脚本を書いて演出もするshamさんは
小学生の頃から知っているけど、いまはもう女子大生。
中高生を中心としたアマチュアグループによって
来春に上演される予定になっています。

サンゴロウの世界は、すでに作者を離れて存在していて、
端っこのほうは、ひろがりすぎて、もうわたしにもよくわからない。
脚本は「キララの海へ」と「最後の手紙」をメインに
じょうずにつないであって…そうか、そういうふうに
つながるんだ…うん、やっぱりそれでよかったんだな…。

舞台、たのしみです。
だけど、どうしましょう。
観たら、泣くかも。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

トタン川柳

2006-09-10 08:57:25 | 日々

車で20分ほどの町に大きなホームセンターがあります。
棚板も、金魚の餌も、プリンタの詰め替えインクも、
ほうきも、お鍋も、洗濯せっけんも、大根の種も、
たいていのものはここで間に合うので便利です。
困るのは、売り場が広くて棚も大きいため、
一緒に行った人と必ずはぐれてしまうことで…。

家庭用だけでなく、農業や建築関係のプロ用の道具も
いろいろ売っているので、見るのが面白いのです。
天井からぶらさがってる巨大手提げ袋(1トン入り)は
いったい誰が何にどうやって使うんだろう、とか…。
カラビナっていう金具の一番ちっちゃいのは
キーホルダーにするとよさそう、とか…。

農機具の商標には昔ながらのものがあって、
ラベルのデザインが素朴でレトロです。
猫印の鎌(にんまり笑った変な猫のマーク)や、
金象印のスコップ(鼻でスコップ持った象さんの絵)は
うちでも買ったことがあります。

〈男たちの熱き挑戦〉
何だと思います? 作業用の地下足袋。
〈一家に一本 備えあれば憂いなし〉
こちらは人の背丈ほどもある鉄のバール。
憂いなしはいいけれど、重くて持てない。
キャッチコピーが力強さを通り越して強引ですよ。
〈トタン釘 目安 六尺 十二本〉
これなんか、まるで川柳のようではありませんか。
行くたびに、感心して、みとれます。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

こおろぎが鳴いている月夜

2006-09-09 09:34:29 | 日々

どろんこ足のさんちゃんが、よいしょっ!と膝に飛び乗り、
「ボク寝る…」といって、顔をかくし、すぐ寝てしまう。
なでるとすこし土と苔のにおいがする。

そんな猫だから「三太郎」なんて呼ばれるんだよ。
珊瑚という立派な名前があるのに。

さんちゃんの毛は、ざくっとした手触りで男の子っぽい。
手足も爪も牙も太くてしっかりしている。
さんちゃん、大きいね、立派だね、って毎日言ってるわたし。
黒豹みたい。ラ・ベイト・ノワール。
だけど性格はそんなじゃなく、ただの三太郎。
いまだにときどき自分の尻尾にじゃれるおとぼけ猫。

これからふかふかの冬毛になっていくのが楽しみだな。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする