仕事の打ち合わせから帰ると、FAXが届いていた。
とりあえずSDカードを抜いて机の上に置いたら、電話が入った。
「はい。友〇です」
「あぁ、〇〇です。FAXのきとったろ~」 いきなりで名前が聞き取れなかった。
聴き慣れない名字に私はすぐに父への電話だと思った。
間違ってこの番号に掛けてこられたんだろう。
「あ、はい。あっ、親父でしょう」
「あぁ、息子さんね」
「はい。親父はこの番号じゃなかとですよ。」
「2世帯ね」
「はい。下の電話に掛けてもらってよかですか」
「PTA会長ばしよらしたろ」
「はい。もう4年前に卒業しました」
「FAXば親父さんにやっといてくれんね」
「はい。じゃぁ、電話番号を言いますよ」
「はい。ちょっと待って。メモ・・・」
だいたい以上様なやり取りをした。
「めずらしく、間違っておれん所にFAXさしたんばいね」と思いながら
先程机に置いたSDカードを再びFAX電話機に戻し、コピー用紙をセットし印刷を開始した。
階下では、父が先程の〇〇さんから電話が掛かり話をしているようだ。
印刷された内容を見ると
友〇〇〇様 と私宛になっている。
そして、そらは私が幹事をやる会の出欠回答用のハガキのコピーだった。
( なんだ、これはおれに来たFAXか。あれ?親父へのは来てないけどなぁ~ )
伝言欄には
「小〇あてを出していて本日4日そのハガキがもどってきました」と書いてある。
一瞬、私はその意味が理解できなかった。
もう一度読み返して理解した。
あっ、さっきのFAXっておれ宛だったんか。
だとすると先程の方はPTAの大先輩である小〇さんという方で、私に掛けてこられたんだ。
今も親父と話を続けているから、たまたま親父の知り合いでもあったんか。
ということは、自衛隊OBか? 町内会か?
するとまた電話が掛かってきた。
「あぁ、先ほど掛けた小〇ですけど、お孫さんね?」
「いや、息子です」
「友〇〇〇さんは?」
「あ、それは私です」
「あれ、息子には連絡取れんって親父さんは言よらしたよ」
「え~っ?なんで、そがんこと言うたとでしょうね?親父は知り合いやったとですか?」
「いや、知らんよ。俺は〇〇さんに電話したとさ」
「はい。それは間違いなく私です。そうですか。失礼しました。ハハハ。そん割には長ごう話しとらしたですね」
実は、
11日にPTAのOB会があり、私はその幹事役なので、ご案内の往復ハガキを出したのである。
小〇大先輩は
ハガキは随分前に出したんだけど、今日机の上に自分あてのハガキが届いていたので、
また、出してくれたんだと思ったんだそうだが、よく見ると返信用のハガキがそのまま手元にあったとの事。
つまり、間違って往信用の方をポストに投函していたんだそうだ。
出欠の返答が5日(明日)までになっているんで、
ハガキを出したんじゃ間に合わん!とFAXしたので電話を入れた、との事。
小〇さんにしてみると、
「ハガキに記された電話番号に掛けたんだが、
本人とばかり思っていたら、いや、それは親父でしょうと言う。
で、その親父に掛けたら、それは私ではない。2階のもの(子)が自分じゃないというのなら、
それは孫のことだろう。しかし、その孫とは連絡つかないと言う。
つまり、〇〇は孫さんだとすると、親父というものの歳はいくつになるんだ?」
なんてね。
アハハ。
小〇さんと親父の話のズレもおもしろかったんじゃなかろうか。
いやぁ、大変失礼しました。
大先輩小〇さんの御顔を拝見すればすぐに分かるのでしょうけれど、
正直いま、御顔は浮かびません。
たらい回しにしてすみませんでした。
話はその後も続いて、
郵政局員OBの自分が往復ハガキの出す方を間違えるなんて、もう歳ばい。やら
あんたはPTAを何年しとらしたねとか。
俺は何年しとったばいとか。
当時のPTAの苦労話やら。
長くなりそうなので、この続きは11日にしよう、という事で今日はそこまで。
大先輩 11日 午後6時半 「料亭 富士松」 でお待ちいたしております。
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