某病院の身障者用トイレの手すりです。
取れかけています。
施工して何年経つのかは分かりません。
コンクリートにこのような手すりを取り付ける場合、
一般的にこちらのように、
①ドリルで壁に穴を空ける。
②切粉を除く
③カールプラグを打ち込む。
④ビスで止める。
です。
見ると、
カールプラグのデッカイのを打ち込んであります。
私はこんなデカいのがあることを知りませんでした。
上の商品は「スタープラグ」という商品です。
メーカーさんによって少し規格(色と大きさ)は違うのかも知れませんが、
私が過去に使ったことがあるのは、赤(橙)・黄・緑・青ですね。
施工方法は間違っていないのですが、それなのに何故抜けかけているのか?
カールプラグが効いてないんじゃない?
一旦手すりを取り外してみます。
壁はコンクリートで間違いありませんでした。
打ち込んであるカールプラグのバイオレット(色)の太さΦは12mmのようです。
下穴は12mmで空けます。
説明書を見ると、
このバイオレットに対して適切な木ビスの太さΦは8mm、9.5mmとなっています。
ビスを外してみたら、
太さが4mm~5mmぐらいの「コンクリート一発ビス」で止めてありました。
「細いじゃん!そしてまたなんで?」
このビスはコンクリートに穴を空けてカールプラグ無しでビス止めることが出来るのが特徴です。
何故にこのビスで止めてあったのか?
使い方としてはミスマッチですね。??
一発ビスで止めるにしても太さが小さいです。まだ、太いのがあるんですけどね。
抜けかけている原因は、
ビスの太さが細くて、カールプラグが少しも押し広げられた状態になってなかったことが原因ですね。
そこで、ビスを求めてナフコに行ってみましたが、
大きくても6mmの皿ビスまでしかありませんでした。
一般的には使わない太さだという事でしょう。
仕方ないので、ネットで検索し、モノタロウで注文しました。
上が止めてあったステンレス一発ビス。
下が新たに取り寄せた鉄ビス8mm。長さは50mm。ステンレスは探せませんでした。無いことは無いと思うんですが・・。
元止めてあったのは、太さが半分ぐらいしかないですね。
バイオレットのカールプラグはそのまま使いました。
実は、これもナフコに無くて、わざわざ30個入りをモノタロウで買ったんですが・・・。
適正なビスで止めて完了です。
ガッチリ固定できました。
工事は完了しましたが、施工不具合を生んだ背景(理由)が理解できませんね。
一連の作業はその日の内に同じ作業員にて施工したと思います。
これが前提だと、
普通、カールプラグの太さは締め付けようとしているビスの大きさに合わせて決めます。バイオレットを選んだ理由はそれくらい太いビスで止めるつもりだったと思うんです。でも、細い一発ビスで止めてあった。???
わから~ん!!
追記:
作業員が専門ならありえない仮定ですが・・・。
作業員はコンクリートの壁に「カールプラグ」で止めるその事自体を理解していなかったのではないでしょうか。初心者だったのでは。
以下、憶測のストーリーです。初心者作業員を「彼」(彼女かも知れませんが)とします。
当初、コンクリートに一発ビスで止めるつもりだったのだけど、
先輩から指示を受けたのです。
「一発ビスだけじゃ抜けるかもしれんぞ。カールプラグを入れて固定しろ!」
そこで、彼は手持ちのプラグ(バイオレット)を打ち込みました。
ここで、彼はカールプラグ自体の事をよく理解していなかったのです。
カールプラグをビスで広げ押しつぶすことによって引き抜き強度を出せることを理解しておらず、ビスをカールプラグに効かせれば、固定できると勘違いしていたのです。
「カールプラグは大きい方がコンクリート一発ビスのネジ山とシッカリ固定できるはずだ!」
その結果、ビスはカールプラグに効いているけど、カールプラグごと外れた。
そういう事じゃないでしょうか?(笑)
指示した先輩もちゃんとプラグとビスのマッチングを確認しないとね。
いや、その先輩が理解してなかったのかも。(笑)
こりゃ、だめだ!!
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