コロナに負けないぞシリーズも、3回目です。
先回のブログでは、腰の低い福助人形を紹介しました。
幸せになりたいという人々の願いを叶える・・・・福助は、叶福助と呼ばれていたのです。
そこで、他に「叶」の品がないか、探してみました。
和紙に縫い付けてあるのは、背紋の「叶」です。
小さな子の衣服の背に模様を縫い付け、背後から忍び寄る邪悪なものから子供を守るためのしるしで、背守りと呼ばれています。
意図的か間違いか、「可」のように見えるのも、面白い(^^;)
昔、女性は、いろいろな背紋刺繍をあつめて、自分だけの背紋帳を作りました。最初の「叶」背紋は道子さんの背紋帳(写真右)から、2番目の「叶」背紋は、たみさんの背紋帳(写真左)からです。
二人の女性は、どんな願いを込めて、ステッチをすすめたのでしょうか。
もう一つの「叶」は、結びです。
これは、以前行った展示会、『折形と飾り結び』の資料の一部です。
その中に、叶結びがあります。
表からみると口に、裏からは+にみえるので、「叶結び」とよばれます。
願いが叶うということで、お目出たい儀式の品やお守りによく使われます。
叶?結び、字が読めません(^^;)
これは、叶結びで結び止めを作ったもの。叶結びと逆叶結びがあります。
いろんな叶結びがあります。一重より二重の方が豪華に見えるので、今では、二重叶結びが多く使われるようです。
明治43年発行の紐結びの解説書です。70種ほどの紐結びの方法が図で解説されています。
江戸時代から、折形と紐結びは、礼法として大切なものでした。しかし、多くの手本が残されている折形に対して、紐結びについての資料は少なく、上の写真のような紐見本やこの本は希少です。
叶結びは、比較的簡単な結び方ですから、図をみれば何とかなります。ネットにも、多く出ています。けれども、もう少し凝った結びになると、非常に難度が高くなります。特に、立体思考が苦手な私には、難物です(^^;)