絵唐津の大鉢です。
径 30.8㎝、高台径 9.8㎝、高 10.4㎝。桃山ー江戸初期。
発掘品です。割れとニュウが数多くあります。
黒釉でササッと何かが絵描かれています。鳥でしょうか?
補修をかねて、金銀で大胆な絵付けがなされています。
夜の景色をイメージしたのでしょうか、バックを茶色に塗りこめています。三日月は良いとしても、桜や雪の結晶は何の意味?
茶色の塗りは、裏側までに及んでいます。よく見ると、茶色の部分には、ニュウ以外に傷はありません。欠けた部分を漆で補修したのではなく、わざわざ大きく茶色に塗ってあるのです。絵唐津に、さらに絵を加えたかったのですね(^^;
これまでいくつか紹介した唐津系の陶器とは異なり、非常に白く、ガサガサした土がつかわれています。
三分の一高台。石咬みの跡があります。
陶工の指跡、発見(^.^)
高台や轆轤目など、同じ頃の美濃の陶磁器を思わせる雰囲気をもっています。
遠く離れた美濃と唐津ですが、当時、両者の間に技術交流があったという説は正しいかもしれませんね。