遅生の故玩館ブログ

中山道56番美江寺宿の古民家ミュージアム・故玩館(無料)です。徒然なる日々を、骨董、能楽、有機農業で語ります。

茶則(6種)

2023年02月23日 | はぐれ茶道具

煎茶用の茶則6種です。

仙媒 、茶量 、茶合 などともよばれ、茶葉を掬う道具です。

材質は、左から、松、竹、松、竹、松、真鍮です。

まず、松の茶則3種。

 

長 15.7㎝、幅 4.1㎝。時代不祥。

肥松を使っていて、節や木目がきれいです。

「鶴のすむ松を初旭の臺(うてな)かな」(作者不詳)

 

長 10.5㎝、幅 3.9㎝。時代不祥。

肥松を使った小型の茶則です。まるで、靴ベラのよう(^^; 

「とこしへに民安あれと祈るなる我世を守れ伊勢の大神」(明治天皇)

社の絵があります。伊勢土産でしょうか。

 

長 8.3㎝、幅 3.4㎝。時代不祥。

やはり、肥松製の靴ベラ型茶則です。上の品より一回り小さい。年輪がきれいに出ています。

 

続いて、竹製の茶則2種。

 

長 15.2㎝、幅 4.3㎝。時代不祥。

かなり古い品で、良い竹味になっています。

 

長 8.9㎝、幅 4.2㎝。時代不祥。

竹を箕形に削って、表面を磨き上げています。前の竹茶則よりもさらに時代はありそうです。

 

真鍮製の茶則1種。

長 12.1㎝、幅 4.8㎝。明治。

蓮葉型の模様を打ち出してあり、このデザインが流行した明治時代の品だと思われます。かなり使い込まれています。骨董屋の親爺は、おしぼり置きだと言ってました。大きさや形から、そう思っても不思議ではないですが(^^;

以上6種の他にも、陶磁器や唐木の茶則がいくつかあったはずですが、見当たりません(^^;

これらの茶則は、骨董屋めぐりや骨董市で何も収穫がない時に、せっかく来たのだからせめてこれくらい、と手にいれた物ばかりです。いずれも野口センセーにお世話になればいいので・・・・と言い訳するうち、十数個を超えてしまいました(^.^)

急須に茶葉を適量入れるのは、意外に難しいものです。小型の茶壷を傾けてトントンすると、ドバっと入ってしまうことがよくあるし、スプーンですくって入れるのも味気ない。そんな時、この小さな脇役が活躍してくれるのです。それに、茶則をそれとなく使えば、なんとなく趣味人(^.^)

コメント (8)
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