煎茶用の茶則6種です。
仙媒 、茶量 、茶合 などともよばれ、茶葉を掬う道具です。
材質は、左から、松、竹、松、竹、松、真鍮です。
まず、松の茶則3種。
長 15.7㎝、幅 4.1㎝。時代不祥。
肥松を使っていて、節や木目がきれいです。
「鶴のすむ松を初旭の臺(うてな)かな」(作者不詳)
長 10.5㎝、幅 3.9㎝。時代不祥。
肥松を使った小型の茶則です。まるで、靴ベラのよう(^^;
「とこしへに民安あれと祈るなる我世を守れ伊勢の大神」(明治天皇)
社の絵があります。伊勢土産でしょうか。
長 8.3㎝、幅 3.4㎝。時代不祥。
やはり、肥松製の靴ベラ型茶則です。上の品より一回り小さい。年輪がきれいに出ています。
続いて、竹製の茶則2種。
長 15.2㎝、幅 4.3㎝。時代不祥。
かなり古い品で、良い竹味になっています。
長 8.9㎝、幅 4.2㎝。時代不祥。
竹を箕形に削って、表面を磨き上げています。前の竹茶則よりもさらに時代はありそうです。
真鍮製の茶則1種。
長 12.1㎝、幅 4.8㎝。明治。
蓮葉型の模様を打ち出してあり、このデザインが流行した明治時代の品だと思われます。かなり使い込まれています。骨董屋の親爺は、おしぼり置きだと言ってました。大きさや形から、そう思っても不思議ではないですが(^^;
以上6種の他にも、陶磁器や唐木の茶則がいくつかあったはずですが、見当たりません(^^;
これらの茶則は、骨董屋めぐりや骨董市で何も収穫がない時に、せっかく来たのだからせめてこれくらい、と手にいれた物ばかりです。いずれも野口センセーにお世話になればいいので・・・・と言い訳するうち、十数個を超えてしまいました(^.^)
急須に茶葉を適量入れるのは、意外に難しいものです。小型の茶壷を傾けてトントンすると、ドバっと入ってしまうことがよくあるし、スプーンですくって入れるのも味気ない。そんな時、この小さな脇役が活躍してくれるのです。それに、茶則をそれとなく使えば、なんとなく趣味人(^.^)