遅生の故玩館ブログ

中山道56番美江寺宿の古民家ミュージアム・故玩館(無料)です。徒然なる日々を、骨董、能楽、有機農業で語ります。

古面48 南方の面2 死霊面

2024年03月04日 | 古面

今回の品は、非常に不気味な木彫面です。

 

幅 20.4㎝x 長 30.2㎝ x 奥 10.5㎝。重 1330g。産地不明(南洋諸島?)。20世紀前半?

産地、年代が不明の面です。彩色はなされておらず、木を彫っただけの素朴な面です。非常に硬く、重い木でできています。木には風化がみられ、時代が経っています。不気味さにおいては、私のもっている面のなかでも、トップクラスです(^^;

確証はありませんが、全体の雰囲気から、南方、太平洋域のどこかで作られた仮面と推定しました。

あまりにも重いので、水に浮くか沈むか調べることにしました。

金魚鉢では小さすぎます。大きく透明な容器を探したら、サトイモ洗い器がありました(^.^)

見事に沈みました。沈む速度からすると、比重は1.1以上ありそうです。

水中から、恨めしそうにこちらを見ています。

水から上がった貌は、

不気味さがいっそう増しています。

この虚ろな表情は、他に類をみません。

所有者の特権で、テキトーに名称を考えました。

名付けて、「死霊面」。

眉間の皺は怒りの痕跡か?

小さな耳と奥まった眼窩。

飛び出た頬と低い鼻。

異界を彷徨いながら、何かを言いたそうな口。

異形の貌にもかかわらず、表面は非常に丁寧に磨かれています。

特に裏側はスベスベで滑らか。

紐通し穴が開いているので、これは明らかに人が被る面です。

こうなったらもう、後へは引けません。被ってみるしかありませんね(^.^)

我ながら、怖い(^^;

こんなのがぬッと現れたら、人は腰を抜かすでしょう。

でも、顔に張り付いて取れなくなるといけないので、早々に外しました(^.^)

やはり、トイレ美術館の壁にいてもらうのが良いかと(^.^)

コメント (8)
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