先回、日本画家、長谷川朝風のはがき絵を紹介しました。
サラっと描いた物ですし、あまりにも小さいので、本来の絵画はどのようなものか、今一つ分かり難かったと思います。
そこで、今回の品です。
全体、63.8㎝x143.0㎝、本紙、45.2㎝x50.5㎝。昭和30年1月。
長谷川朝風(はせがわちょうふう、明治三四(1901)年ー昭和五二(1977)年):岐阜県生れ。日本画家。名は慎一。安田靱彦に師事。院展を中心に活躍。俳人としても知られる。
厳寒の陸奥、鄙びた温泉を描いた作品です。
中心になるのは馬。
何ともやさしい筆致です。
孫の手を引くおばあさん、先に家路を急ぐのは兄でしょうか。
視点は、歩いていく人とともに山奥へ。
雪に埋もれた山里を、温もりにあふれた情感で描いた作品ですね。
本人の箱書によると、
この絵は、院展出品作を縮小して描いたものです。
図録を繰ってみると、
昭和21年の院展出品作のようです(図録掲載品は草稿)。
作者、長谷川朝風は、故玩館脇の輪中堤を南東へ5㎞、墨俣一夜城近くの出身です。今は、地元でも知る人は少なくなりました。
私は、谷内六郎の絵を思い出してしまいました。
故玩館に相応しい作家の作品ですね(^_^)
はがき絵とは全く異なる感じの絵ですね。
このような絵が長谷川朝風本来の絵なのですね。
この絵は、厳寒の光景を描いているのに、不思議と、春の暖かさを感じさせますね(^-^*)
下絵と比べますと、下絵はまだスケッチ風ですが、出品作はそれに更に工夫を凝らしているのですね(^-^*)
長谷川さんの絵素敵ですね!先日のハガキとはまた違う感じで暖かみがある独特な印象を受けました!
失礼ながらこの絵を見た後に先日のハガキを見るとあのハガキがすごいもののように思えてきたした。ピカソみたいな感じです。笑
ところが、反対に情念が燃え盛るような人物を描いた作品もあります。
さすがにプロだと思います。
草稿はよく見ると、強い色を所々に使っています。それはそれで面白いのですが、画題からするとやはり今回の品の色使いの方が合っていると思います。
長谷川朝風には、このようにほのぼのとした絵とは対照的に、強い色を多用して、激しい情念を表現したものもあります。
やはり、プロなのですね。
長谷川朝風を愛する者です。
コレクターです。
この作品を譲っていただけませんか?
あしからず。
昨日、伺った者です。
そうですか。
譲って処分いただけるようなことになりましたら、ご連絡をよろしくお願いします。