遅生の故玩館ブログ

中山道56番美江寺宿の古民家ミュージアム・故玩館(無料)です。徒然なる日々を、骨董、能楽、有機農業で語ります。

吹墨菊図絵瀬戸中皿

2020年08月01日 | 古陶磁ー大皿・大鉢・壷

またまた絵瀬戸皿です。

この際、在庫一掃セールです(^^;

    「吹墨菊図絵瀬戸中皿」 大正~昭和。

   径 24.2㎝、高 4.7㎝、高台径 10.7㎝。

 

大きさ、器形ともに、標準的な絵瀬戸皿です。

 

鉄釉の吹墨で2輪の菊が描かれた、落ち着いた雰囲気の皿です。この図柄は、他の焼物でもよく見られます ・・・・・・

・・・・・ まあ、平凡な皿です。

いくら在庫整理といっても、わざわざブログにアップするのも(^^;

ん!?皿の端、圏線に乱れが・・・・

これは、ひょっとして・・・

 

裏側をよく見てみると

これは上釉掛けの時、無造作についた陶工の指跡です。向こう側にもあります。

この皿は、デッドストックの未使用品です。近年の作。どんなに時代が遡っても、大正時代でしょう。

江戸後期に創始され、明治を経て近年まで連綿として作られてきた皿です。

江戸時代前期、初期の伊万里焼に多く見られた陶工の指跡が、近代の絵瀬戸にも。

なぜかホッとする遅生でありました。

 


コメント (4)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 絵瀬戸呉須紅葉紋皿 | トップ | 大皿9 絵瀬戸鳳凰紋大皿 »
最新の画像もっと見る

4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
越後美人さんへ (遅生)
2020-08-02 10:48:38
絵瀬戸皿はパターン化しているので、わりと最近まで、江戸の雰囲気を保った品を生産していました。
ですから、作られた時代の判定は、案外難しいです。
ただ、コレクターはひねくれていますから、ひと捻りある品でないと納得しないのです(^^;
返信する
どんな時代もOK! (越後美人)
2020-08-02 09:32:03
どの時代にもその時の雰囲気がありますよね。
新しくても私は構いませんよ~(*^^)v
どんどん在庫セールして下さいね。
返信する
Dr.Kさんへ (遅生)
2020-08-01 16:09:54
迂闊でした。
製法についてはunknownです(^^;

土物ですから、焼き上がり表面は、どのみち、ブツブツです。磁器と違って、表面状態で生掛けの判断は無理です。

絵瀬戸絵付けの筆の運びなどを見ると生掛けの感じですね。
また、これだけはっきりと、上釉とその下の鉄釉にまで跡がついているので、鉄釉が乾ききるのを待たずに、ドバっと上釉をかけて焼いたのでしょう。それだけドンドン作業をすすめるのですから、素焼きも省略したのではないでしょうか。

以上、推定です。
もう少し、調べてみます(^.^)
返信する
遅生さんへ (Dr.K)
2020-08-01 14:55:44
これはよく見かける文様ですね。

最初、口縁の疵のようなものは使用痕?と思いました(-_-;)
まさか、絵瀬戸皿を沢山お持ちの遅生さんが、わざわざそんなものをブログで紹介するわけないな~と思いながら、2枚目の写真を見ましたら、ほとんど使用されたことのないような様子、、、。
それで、だんだんと見ていきましたら、陶工の指跡だったんですね。
ということは、これは生掛けですか。
生掛け→陶工の指跡→初期伊万里、と連想しますね(^-^;
私もホッとしました(^-^;
返信する

コメントを投稿