このところ紹介している赤絵磁器は、ほとんどが疵物で、私が素人金継ぎを施した物でした。
それならこれも、と登場したのが今回の品、万古焼の煎茶器です。
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急須:径 7.8㎝、高 7.2㎝。湯さまし:径 9.4㎝、高 4.1㎝。茶碗:径 7.1㎝、高 4.6㎝。明治ー昭和。
風雅な秋草紋が盛上げ赤絵の手法で描かれた万古焼です。
この手の品は、明治から連綿と作られてきたので、正確な時代はわかりません。が、盛期の物に較べれば、少し造りが甘いので、伝統的万古焼の末期、戦前頃の品だと思われます。
菊の絵は、胴から蓋へと続いています。把手の透かしや回る蓋摘みは、万古焼急須の定番です。
明治万古のように、極端な薄造りではないので、気楽に日常使いできます(^^;
欠けやニュウは、私が修理しました。
土質の肌に鮮やかな盛上げ色絵。完成度の高い絵付けです。
今回の品は、骨董市で、わずか0.7K円でした。
現在、万古焼は健在ですが、作家物をのぞいて、伝統的な色絵万古は作られていません。どうして廃れてしまったのかよくわかりません。煎茶とともに、過去の遺物になってしまったのでしょうか。
格安の万古煎茶器で一服するたびに、首を傾げる遅生でした(^.^)
新しく作るとなったら、大変な額になるでしょうよね、、、。
今では、コーヒーなどが流行りで、煎茶は飲まなくなりましたものね。
需要と供給の関係で、煎茶器は売れないので安くなってしまうのでしょうね。
我が家でも、特にコーヒー好きというわけではないのですが、煎茶を淹れるのが面倒で、ついつい、手軽なコーヒー(インスタント)を飲んでしまうほどですから、、、。
そのようなことで、頂き物の煎茶が残ってしまいます。我が家では、冬場には石油ストーブを使い、そこでお湯を沸かしますので、これからは、そのお湯を利用して、煎茶の消費に努めるつもりです。
客人が来た時や上等の菓子をもらった時をのぞいて、安直にコーヒーです(^^;
煎茶が敬遠される大きな理由は、茶葉の始末がめんどうなことでしょう。
近頃は、マダムの間では、パック入りの煎茶が流行っているようです(^^;
今年の冬は猛烈な寒さになるそうですから、煎茶をすすりながら冬の夜長というのも、乙なものかも知れませんね(^.^)
やはり独特の雰囲気を持った魅力的な品なんですね
この渋い色使いと文様に魅了されました。
このような品を普段使いすることで、心の豊かさが感じられそうです。
また、その技法が伝わり、○○万古焼が各地にあります。東北では、福島県の二本松万古です。