月夜に下りてくる
澄んだぬくもりを
薄絹のようにまとって
生きていけたら
わたしは
もっと長く生きられたろうか
歌わない
静かな鳥の声のように
神の心は
闇の空にも満ちている
それを
鐘の音のように
高く聞いていれば
わたしは
もっと長く生きられたろうか
小さな一切れの布のような
青い野の中で
星のような花の
かすかな光を
食べて生きていた
魂の色もかすむほど
酸素の少ない風の中を
耐えていたけれど
ああ
潮騒は
無音のようだ
騒がしすぎて
すべてを消していく
忘れたほうがいいのだ
何もかもは
これですべてはよくなるのだと
みんなが星を流してくれる
愛していると
もう一度
言いたかった
その後悔さえ
あの人たちは
忘れさせてくれるのだ