月の岩戸

世界はキラキラおもちゃ箱・別館
コメントはゲスト・ルームにのみお書きください。

アルデバラン・38

2017-06-08 04:19:21 | 詩集・瑠璃の籠

屈辱に耐えなくてもいい
人生などない

人は自分の小ささゆえに
未熟さゆえに
また自分よりも高いものなど
無数にいるがゆえに
常に屈辱の種を身にまとっている

失敗をすれば
人に馬鹿にされるだろう
よいことをしても
理解できる人間がいなければ
馬鹿にされるだろう
あほうはいつでも人を馬鹿にしたがる
でかい失策をすれば
派手に世間の失笑を浴びる

永遠に
その苦悩を味わわずにすむような
存在などない
ほんの少し
人に欠点を指摘されたくらいで
馬鹿になるほど激怒するようでは
とても偉い人間にはなれない

何かをなすためには
かならず人に馬鹿にされるという
屈辱を味わわねばならぬ
できることをまじめにやるだけでも
馬鹿にするやつがいるのだ
神でさえ
馬鹿にするやつが
この世界にいるのだ

ほんのちょっとの屈辱にさえ
耐えられないでどうする
誰にも
人にいやなことを言われない
人間がいたとしたら
そいつはもっとも馬鹿なやつだ
何にもできないやつほど
馬鹿がほめるやつはいないのだ

屈辱というものから
逃げてはならぬ
自らかぶりにいけ
あほうに馬鹿にされたら
それが最も高い称賛だと思え




コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする