月の岩戸

世界はキラキラおもちゃ箱・別館
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ベネトナシュ・14

2017-06-13 04:15:32 | 詩集・瑠璃の籠

猫とはおのれであり
犬とは神なのだ

自己存在が成長していく過程で
自分の自分というものが強くなれば
それは猫に近くなる
目が強くなり
鮮烈に美しくなる

だが
自己存在が神の愛を知り
絶対的な他者の存在を強く愛するとき
それは自分というものが
若干弱くなる
そして犬のように仕えてでも
他者を愛そうとするようになる
それが神なのである

人類はこれから
猫に近くなる
自分というものを強く感じ
強く押し出し
目が鋭く強くなっていく
そして集団でいるより孤独を愛し
自分というものの輪郭を
きわめていくことだろう

そして飽きるまで
自分というものを生きたとき
人間は犬に近くなるのだ
自分を生かしてくれている
あまりにも大きな
絶対的他者に会い
その感動のあまり
神のために生きたくなるのである

そのように自己存在とは
猫的な生き方と
犬的な生き方を
繰り返すものだと思っておきなさい
犬と猫という動物は
あなたがたにそういうことを
教えてくれるのだ

大切にしてゆかねばならない




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