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五感で観る

「生き甲斐の心理学」教育普及活動中。五感を通して観えてくるものを書き綴っています。

おとなの年齢

2017年01月08日 | 第2章 五感と体感
おとなの年齢2017年1月8日

しっかりしたお子さんに出会うと「おとなだなぁ~」と思い、
自己管理が出来ず依存心の強い人に出会うと「こどもだなぁ~」と思い、
つまりは、「おとな」とか「こども」という概念は、その人の成りで判断しているようにも思います。我が事にしても、ある部分は「おとな」でも、「こども」の自分も持っており、他者の事を言えた義理じゃぁないと、いつも思います。

でも、
法律となると違います。
20歳を超えると成人の扱いになります。
細かく言うと18歳を超えると児童保護法の域から外れます。

精神的に「おとな」であるとか「こども」であるとか判断する事は、自由気ままに思うだけで充分ですが、法律では、きっちり分けられます。
それが法治国家の社会です。

縄文時代であっても、コミュニティが確立されていけばいくほど、大人としての儀式は今以上の責任が課せられていたはずです。

成人の日。
仮想現実の奥行きがますます広がってゆく社会風潮ではありますが、見えている現実の社会を見据える力を育む事も「大人」への一歩かもしれません。

おとなとこどもを使い分ける事の出来る器用さも育めると良いかもしれません。それには、人生を歩む経験が必要で、どちらにしてもおとなこどもを行ったり来たりしながらいつしか見た目がおじいさんとおばあさんになってゆくのかな、とも思います。
私もいつかは死んでゆくという定義が大前提であることを心に留めて生きていきたいものです。

成人の日を前に
徒然なるままに硯に向かいて心にうつりよしなき事を書きつくればおとなこどもの姿出現(シュンゲン)す。即ち見ゆるは大慈大悲の大権現(ダイゴンゲン)。

仮想現実の深まり方も色々であるぞ(笑)


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クラーナハ展

2017年01月06日 | 第2章 五感と体感
クラーナハ展2017年1月6日

西洋美術館で開催中の(そろそろお終い)クラーナハ展を観ました。
正月の決まり事から開放され、私の役割も一段落。
表装教室の打ち合わせで元気で明るい大師匠とほろほろと笑い、神宮前のお気に入りのカフェにて一人でのんびりとランチをし、山手線を半周し上野に向かいました。
お正月の上野は大勢の人。西洋美術館は駅のまん前なので歩くのが楽です。
ようやくクラーナハと向き合うことができました。

1517年、神聖ローマ帝国最全盛の時代、ローマカトリックの現状に思いを抱いたアウグスティヌス修道会の神父マルティンルターが宗教改革を行い、新派を結果的に作ることと成りました。
1500年代前後に絵画工房を構えたクラーナハは、息子や弟子達と工房制作で活躍するのです。
ローマンカトリックに不満を持つ人々の動きは大きな流れと成り、その動きが現代に繋がっています。
つまり、キリスト教徒がローマンカトリックとプロテスタントに別れ、新教であるプロテスタントが独自の形を作り上げてゆくのです。
聖職者が結婚する事を認め、偶像崇拝をやめ、簡素化することと信者が自ら聖書の学びをすることは、とても画期的な事でもあり、ある意味学問や文化、芸術が庶民のものになるきっかけだったかもしれません。
私が中学生の頃学んだ歴史の授業で、やけにマルティン ルターに加担した気分になり、折しもプログレッシブ ロックの音楽が流行り、1500年代前後の改革に興味津々となったことを思い出すのです。
日本では室町文化が栄華を極めている時期であり、江戸時代に落ち着くまでの戦国時代の始まりの頃でもありましょう。

クラーナハは、鬼才の画家でもあり、その工房で育った子供たちや弟子たちは、改革派とローマンカトリックのパトロン達の狭間で時代の流れの事象のまま絵画を描いてゆきます。
改革派が好んだギリシャ神話や女性を描き、時にはローマンカトリックが大事にしている聖母マリア、母子像を描き、数々の聖人たちを描いてゆくのです。
勿論、肖像画もパーフェクトです。絵画のデザイン性も素晴らしい。

神聖ローマ帝国のキリスト教徒の中での諸々な戦いの中、上手に生き延びていった画家でもあったかもしれません。

クラーナハが描く聖画やギリシャ神話の中に描く悪魔たちは、古代キリスト教以前のミトラス教的な怪獣が多く描かれており、ヨーロッパの7つの神託と言われている一つの教会、パリ郊外の「シャルトル大聖堂」に刻まれている怪獣たちを思い起こし、ギリシャ神話、多宗教を土台に呑み込んでいったローマンカトリックの意匠、そして象徴をクラーナハは絵画の中に実に上手に入れ込んでいます。
見れば見るほど面白いクラーナハ。

ローマンカトリックの宗派イエズス会の神父たちが大海を渡り、日本を目指すのは、その少し後の事です。

人の一人一人にに与えられた召命が、時代の流れと成ってゆくことを歴史を学ぶと手に取るように見えてくるのが本当に面白いのです。

クラーナハ展は、1月半ばまで。

遠藤周作の小説「沈黙」をマーティンスコセッシ監督が映画化され、日本でいよいよ上映します。
マーティン スコセッシと言えば、「タクシードライバー」ですし、「シャッターアイランド」は、心理学を学ぶ人にとっては必見の映画でありましょう。(怖がり屋さんにはお勧めしません^^;)
この小説を私が初めて読んだのは中学生の時。そこからイエスの生涯を読み、遠藤周作の連作を中学生の私なりに読みました。それから30年数年後の40代後半にもう一度沈黙を再読した時に、日本人である私が持つデジデリウム(見神欲)から湧きあがる精神性が自分の奥深いところで相合わさるものを感じました。打ち寄せる波に架けられた人から湧く思いこそが、つまり沈黙なのだということに納得した時に、自分の内にある答えとは、他者から応えられるものではない事をしみじみと納得したのです。

クラーナハから映画「沈黙」に至るまで、多分、それなりの思いが湧きあがるプロセスを体験しそうです。

クラーナハから見えるヨーロッパの古層をご堪能あれ。
マーティンスコセッシ氏が「沈黙」をどう読み解いたか、それも楽しみです。

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24節気の最終節

2017年01月04日 | 第2章 五感と体感
24節気の最終節2017年1月4日

太陽の運行を基に作られた暦「24節気72候では」、これからの一か月が一年の終わりの時期となります。

1月5日頃 小寒
第67候 せりすなわちさかう「芹乃栄」
第68候 しみずあたたかくふくむ「水泉動」
第69候 きじはじめてなく「雉始雊」
1月20日頃 大寒
第70候 ふきのはなさく「蕗冬華」
第71候 さわみずこおりつめる「水沢腹堅」
第72候 にわとりはじめてとやにつく「鶏始乳」
そして、
2月4日頃 立春

毎年書いている事ですが、体感的な一年の始まりと終わりは、この24節気のほうが私自身しっくりきます。
西暦の年号の終わりと始めのけじめよりも体感的なリアリティを感ずることは、自然界に含まれている人の身体を考えると素直に受け容れられるのです。
慣習的なけじめと体感的な気の巡りの関係を考えてみると、形が先に整い、根本的なのもが後から整ってゆくという図式になりそうです。
だからこそ、この時期からの一か月は、転換の時期としていつもよりも大切に「候と自分の気の関係」を整えてゆく意識の時期なのかもしれません。

太陽の光も届きにくく、気の下がりやすい時期でもあり、そんな時期にフル稼働していたらたちまち体調を崩してゆきます。
気候と身体の関係をよく聴きとりながら、自己管理してゆかないといけないな、とも思います。
そのような理由もあり、月に一度のユースフライフ研究所「つつじヶ丘と鎌倉講座」は、2月始まり12月終了としています。1月は身心を整える時期とさせていただいています。

今日から社会が動き出し、街の光景も普段通りとなりつつありましょう。
身体に気をつけていきましょうや。

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元旦の福の神

2017年01月03日 | 第2章 五感と体感
元旦の福の神2017年1月3日

元旦の日に神仏習合キリスト教の一巡りをし、自宅に向かって歩いていると、一枚の年賀状を持って住所を探している女の子に出会いました。

私「住所、探しているの?」

女の子「はい。このあたりじゃないかと思って。。。」

私「お家のポストに間違えて入っていたのね」

女の子「はい。番号が違いから、近所だと思って探したんですが、住所が見つからないんです」

私「そうかぁ~偉いね。見せてみて、おばちゃんも近くに住んでいるから、あなたのお家よりもこの住所、近いと思うわよ」

女の子「ありがとうございます」

・・・・私、グーグルマップで探す・・・
物凄く近すぎて、かえってあやふやになりましたが、そういえば、この住所のお家は土地を売り、そこに三軒の新築住宅が建って現在売り出し中だと言う事が判明しました。我が家から50メートルぐらいのところですが、近所の家の名字をいちいち意識していないので、おぼろげながら思い起こすと、確かにこんな名字だったような気もします。
そのようなわけで、
私「ここにお家が三軒建っているでしょ。確か、この前に建っていたお家の人の名字がAさんだったように思うの。もう一度、ポストに年賀状を入れたら、きっと転居先不明で、この年賀状を書いた人に戻されるから、心配しなくて大丈夫よ。」
女の子「解りました。ポストに入れます。ありがとうございます!」

別れ際に、「元旦の日に、人の為に良い事をしましたね。きっと、あなたにも良い事があるわよ!おばちゃんも良い元旦を一緒に過ごせたわ。ありがと!」
と、言い、女の子の後ろ姿を見送り、私は自宅に入りました。

見知らぬ人の為に何かをしようと思い立つ彼女の行為に敬意を表し、当たり前の親切を見かけたら、ちゃんと言葉に出して褒めて差し上げる事は、社会人の役割とも思います。

ちょっとしたことをちゃんと褒める。という何気ない心地よさを体感できた元旦。福の神の女の子との数分の交流に感謝したのでありました。

今日は三が日の3日。

初謡,身心糺しに行って参ります。


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三が日

2017年01月02日 | 悔いのない人生とは?
三が日 2017年1月2日

元旦は、いつもの通り歩いて15分ほどの地域の鎮守篠原八幡神社をお参りし、その足で教会のミサに与り、帰りはひと駅電車に乗り、最寄りの駅前のお寺に手を合わせ、一巡りします。エキュメニズムの一日を過ごすと言うわけです。
横浜七福神の弁天様も近所なので、大晦日と正月三が日には必ず手を合わせます。
頑なに一つの何かに身心を委ねることも、ある時ある人にとっては必要なのかもしれませんが、縄文と弥生の血で成っている自分の体内には縄文の神々から始まり、八百万の神様が宇宙の星のように納まっているようです。

一巡りして家に帰り、サッカーの天皇杯を観戦しながら、届いた年賀状を読み、SNSで交流し、パソコンに向かったり、新聞や本を読んだりしている内に夕方になり、珍しく家族が揃いおせち料理を囲み、お楽しみのウィーンフィルのニューイヤーコンサートを楽しみました。

いつも通りの事がいつもの通りに行われることに満足した元旦を過ごし、今日は駅伝往路を気にしつつ実家に向かいます。

3日は謡初め。昨年夢が叶い、伊勢神宮参集殿の舞台に立った時に伊勢神宮から頂いた御神酒を師匠が振舞ってくださいます。

毎年のお決まりの三が日。いつもとは違う動きはせず、いつもの通りに動きます。こういう事を「願掛け」と云うのかもしれません。



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置かれたところで

2017年01月01日 | 第1章 意識と知覚
置かれたところで、2017年1月1日

あけましておめでとうございます.

「置かれた場所で咲きなさい。」
なんだかんだいってもいつのまにやら、シスター渡辺和子のこの言葉は、自分自身に手向ける言葉として大切にしてきました。
「世界に一つだけの花」とも重なり、スマップ解散とシスター渡辺の帰天が重なったことに意味を感じる大晦日となりました。

歴史的な大事件で暗殺された父親を目の当たりにしたシスターの幼少期の体験は、お隣の国で騒がれている某人とも似た体験であり、私はシスター渡辺を崇拝しているわけでもありませんでしたが、この数カ月いつも意識の中に在りました。
自分と他者を信じ、置かれたところで花を咲かせてきたシスター渡辺と自分も他者も信じられない孤独の人生を歩んできた某人を比べ、できることなら前者の道を歩きたいものだと思ったり。。。

「なるほど。このことの兆しを会ったことも無い私が無意識に受け取っていたのね。」と、脳天気な解釈をしたら腑に落ちました。

愛と信頼は、かけがえの無い人に与えられたギフトでありましょう。

どこかで聞いた事のある某学校の校訓で始めさせていただきます。

「信、望、愛」

薄っぺらい疑いを持つよりも、人の本質の元に根ざしている望みを信じ持つ事の方が有益であることを改めて感じ取り、より良く新たな年を歩みたいものです。

そして、シスター渡辺和子さんのご冥福を心よりお祈り申し上げます。

今年も佳き年でありますよう。
普段通りの当たり前を感謝しながら、酉年を歩みたいと思います。

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