いよいよ待ちに待っていたFIFAクラブワールドカップ2007が開幕しました!今年は欧州王者・ACミラン、南米王者のボカ・ジュニアーズが参戦、そして浦和レッズがアジア王者として参戦することで例年以上の盛り上がりが期待されます。
記念すべき開幕戦は、ACL準優勝・セパハンとオセアニア王者・ワイタケレが対戦。セパハンは中盤の強さとカウンターが売りのチーム、ワイタケレは選手の殆どが副業をこなしているセミプロ(アマチュア)チームです。勝ったほうが浦和レッズと対戦するこの試合は、セパハンがプロの意地を見せつけました。
前半開始2分、セパハンはロングスローからのこぼれ球をエマド・リダが頭で押し込んで先制します。その1分後、またもリダが抜け出してシュート。ペナルティエリア内でワイタケレDFがハンドを犯しましたが、ゴールが認められました。開始3分でリダが2ゴール、一方のワイタケレ守備陣、立ち上がりからボロボロ状態。
反撃したいワイタケレは、エースのトトリが個人技で攻め込みますが、セパハンディフェンス陣に阻まれます。16分には、FKからヘイがヘッドで狙いに行くもゴールラインを割りました。24分、ワイタケレDFからのバックパスをGKイーディが手でキャッチ。これがファウルとみなされてしまい間接FKを献上。蹴るのは大会史上初のハットトリックを狙うリダ。ワイタケレ万事休すかと思われましたが、DFがなんとかクリア。
ワイタケレは28分にエンブレンがロングシュート、37分にはトトリが強烈なシュートを放ちましたが、枠を捉え切れませんでした。前半はセパハン2点リードで折り返し。
後半開始2分、セパハンはアルハイルがミドルシュート!ワイタケレGK・イーディがセーブするも完璧に防ぎきれず、ボールはそのままゴールイン。後半も立ち上がりで得点を挙げ3-0としました。
なんとか1点が欲しいワイタケレは、11分にヘイがヘッドを狙いますがバーを越えて得点ならず。14分、セパハンはペナルティエリア内でカリミがフェイント、カリミのパスからサレヒがシュートを放つもゴール左へ外れました。
この後もセパハンが再三に渡ってワイタケレ陣内に攻め込むも4点目を奪うことが出来ません。27分、ワイタケレはヘイがヘディングシュートを放つもダメ。しかしこのシュートがきっかけで反撃開始。28分、エンブレンが胸で落とすと、トトリがシュートも決められない。29分、ゴール前での混戦からヘイが押し込むも、セパハンGKサバリが押さえ込みますが、ボールをこぼしてしまいゴールに吸い込まれました。記録はサバリのオウンゴールとなり、ワイタケレが1点を返しました。
1点を取られたセパハンはリダが2度シュートを放つも、何れも得点できません。
35分、ワイタケレがGKの遅延行為で間接FKを獲得。エンブレンが狙いに行くもクリアされますが、こぼれ球をペリーが放つ!しかし、GKに阻まれました…。
終了5分前、ワイタケレが猛攻を仕掛けます。40分にトトリのクロスにエンブレンが狙うも失敗、42分にはトトリが狙うもダメ。終了直前のロスタイム、ワイタケレはラストチャンスにかけるも得点できず試合終了。前後半の立ち上がりで得点を挙げ、最後までワイタケレの猛攻を振り切ったセパハンが3-1で勝利。準々決勝で浦和レッズと対戦です!
セパハンは終始ワイタケレを圧倒、リダの2得点とアブ・アルハイルのミドルでワイタケレから3得点を奪う快勝劇、内容と結果共に格の違いを見せ付けました。ただ、後半29分のオウンゴールからワイタケレの猛攻に苦しめられました。ちょっと余裕ぶっていたんじゃないかと思います。試合前はナビドキアが負傷でスタメン落ち、体調不良を訴える選手もいたそうです。それでも主力不在でも強かったセパハン、次の浦和レッズ戦ではACL決勝のリベンジもあるかもしれません。アジア制覇後Jリーグで失速、最終節敗戦でV逸、開幕直前にポンテが負傷で帰国と悪いニュースが続くレッズ、勢いに乗るセパハンを返り討ちできるのか?
一方敗れたワイタケレは、3分間で2失点が後に響きました。終盤に猛反撃を見せたものの時既に遅しでした。国際舞台の経験不足を露呈したワイタケレ、この敗北をきっかけにオセアニアの強豪として成長してもらいたいものです。
クラブW杯次の試合は、9日の北中米カリブ海代表・パチューカ(メキシコ)VSアフリカ代表エトワール・サヘル(チュニジア)。この試合の勝者が12日の準決勝でボカと対戦。そして、浦和レッズVSセパハンは、10日・豊田スタジアムで激突。過去の対戦では1勝1分けで浦和の勝ち越し。これが3度目の対戦となるだけに、両チームとも手の内は知り尽くしていることでしょう。ACL決勝以上の激闘が期待されるこの試合、何としてでもアジアのライバルを倒して、浦和レッズが準決勝でミランと対戦できることを信じています。